モノマネの再現ができない!?

昨年のビールかけでは笑顔だった(時事通信フォト)

昨年のビールかけでは笑顔だった(時事通信フォト)

 

「岡田語録」が紙面から消えたことはファンの間でも話題だ。甲子園球場に観戦に来たファンからは「(4月14日の中日戦で)オーダーを大幅に組み替えた意図を監督の言葉で聞きたかった」といった声が聞かれた。

 阪神ファンが応援グッズを買い求める聖地・甲子園球場前の公式ショップ「ALPS」と「DUGOUT」でも、不安の声が出ている。店内の棚には2024年チームスローガン「A.R.E. GOES ON」を印字したグッズやデザインが一新された応援プリントフェイスタオルなどが並ぶが、大山悠輔、佐藤輝明、近本光司、森下翔太、中野拓夢といった人気選手のグッズとともに、すべての商品に岡田監督バージョンが用意されている。納入業者の関係者が言う。

「岡田監督グッズはどれも人気が高いのですが、メディアと対立している印象が強くなると売れ行きにマイナスにならないか心配しています」

 囲み取材がなくなった影響は、スポーツ紙の紙面にとどまらないわけだ。関西ローカルで放送される夕方のニュース『よんチャンTV』(MBSテレビ)では、月曜日に阪神を中心とした関西のスポーツ情報を伝える「月(ゲッツ)よんスポ」のなかで、タレント・松村邦洋が岡田監督のコメントをモノマネで忠実に再現するコーナーを設けていた。

「岡田語お~ん録」と題して、試合後の岡田監督が新聞記者の囲み取材で語ったことを中心に試合を振り返る内容だった。3月25日の放送から始まったコーナーだが、岡田監督の取材対応がなくなったために3週目の4月15日の放送で早くも“モノマネ再現”ができなくなってしまったのである。

 番組では囲み取材がないことを「緊急事態」として、松村が掛布雅之や川藤幸三のモノマネをしたり、平田勝男ヘッドのインタビューを放送したりするスペシャルバージョンでやり過ごした。番組内では「長いシーズン、いろんなことがあります」としていたが、このままではコーナー消滅や、松村の関西での仕事が1本なくなることになりかねない。

 昨季は岡田監督がしゃべって関西が盛り上がったが、反対に黙ってしまうと関西の景気は沈滞してしまうようだ。昨年のように阪神が勝ち続け、早く「岡田語録」がスポーツ紙に戻ってきて関西を盛り上げてくれることを期待したい。

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