国内

なぜ、東京都知事選には多くの人が立候補するのか 出馬は前回の22人を上回る史上最多となる見込み

6月20日に告示される東京都知事選挙のポスター掲示場。過去最多だった前回の22人を上回る立候補者が見込まれている(時事通信フォト)

6月20日に告示される東京都知事選挙のポスター掲示場。過去最多だった前回の22人を上回る立候補者が見込まれている(時事通信フォト)

 国民の代表、地域住民の代表を選ぶ選挙だが、ネット選挙が解禁されたり政見放送がネットでも公式に見られるようになって以降、少し違った感覚で選挙を体験する人たちもいる。なぜ東京都知事選挙には、これほど多くの立候補者が集うのか。ライターの小川裕夫氏が、過去の選挙取材などから考えた。

 * * *
 小池百合子都知事が2024年6月12日に3選出馬を表明。6月24日に告示、7月7日に投開票の東京都知事選には、これまで現職の小池百合子氏のほか参議院議員の蓮舫氏、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏、タレントの清水国明氏、元航空幕僚長で2014年の都知事選にも出馬した田母神俊雄氏、元迷惑系YouTuberのへずまりゅう氏などが立候補を表明している。

 都知事選は全国各地で実施されている地方選のひとつに過ぎない。それにも関わらず、毎回のように多くの立候補が出揃う。

 なぜ都知事選は全国から注目を集め、たくさんの人が立候補するのか。前回2020年の都知事選は、22名による争いとなり都知事選史上最多を記録した。今回の都知事選は、それを上回る50人超が立候補の意向を示しているという。なかでも、元参議院議員の立花孝志氏が率いるNHKから国民を守る党が20人以上を擁立すると事前から宣言していることの影響が大きい。

 そうしたイレギュラーな事態はともかくとして、以前から都知事選は毎回多くの候補者が立ち、情報量も話題性も大きかった。

 その理由は何よりもマスコミ報道が過熱することが大きい。なぜ、マスコミ報道が過熱するのか。それは、東京都がほかの46道府県と比べて人口・財政ともに突出しているからにほかならない。

 東京都は人口が約1400万人。東京都の一般会計・特別会計・公営企業会計を合わせた全体の予算規模は約16兆5000億円にものぼる。これはスウェーデンの国家予算に比肩する。

 そのため、東京都の浮沈は都内の市区町村のみならず、ほかの46道府県、果ては諸外国にも及ぶ。そんな国家レベルともいえる東京都のトップを選ぶのだから、その選挙に注目が集まらないわけがない。

関連記事

トピックス

元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎・ストーカー殺人》「悔しくて寝られない夜が何度も…」岡崎彩咲陽さんの兄弟が被告の厳罰求める“追悼ライブ”に500人が集結、兄は「俺の自慢の妹だな!愛してる」と涙
NEWSポストセブン
グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカル
【ニコラス・ケイジと共演も】「目標は二階堂ふみ、沢尻エリカ」グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカルの「すべてをさらけ出す覚悟」
週刊ポスト
阪神・藤川球児監督と、ヘッドコーチに就任した和田豊・元監督(時事通信フォト)
阪神・藤川球児監督 和田豊・元監督が「18歳年上のヘッドコーチ」就任の思惑と不安 几帳面さ、忠実さに評価の声も「何かあった時に責任を取る身代わりでは」の指摘も
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン
赤穂市民病院が公式に「医療過誤」だと認めている手術は一件のみ(写真/イメージマート)
「階段に突き落とされた」「試験の邪魔をされた」 漫画『脳外科医 竹田くん』のモデルになった赤穂市民病院医療過誤騒動に関係した執刀医と上司の医師の間で繰り広げられた“泥沼告訴合戦”
NEWSポストセブン
被害を受けたジュフリー氏、エプスタイン元被告(時事通信フォト、司法省(DOJ)より)
《女性の体に「ロリータ」の書き込み…》10代少女ら被害に…アメリカ史上最も“闇深い”人身売買事件、新たな写真が公開「手首に何かを巻きつける」「不気味に笑う男」【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
2025年はMLBのワールドシリーズで優勝。WBCでも優勝して、真の“世界一”を目指す(写真/AFLO)
《WBCで大谷翔平の二刀流の可能性は?》元祖WBC戦士・宮本慎也氏が展望「球数を制限しつつマウンドに立ってくれる」、連覇の可能性は50%
女性セブン
「名球会ONK座談会」の印象的なやりとりを振り返る
〈2025年追悼・長嶋茂雄さん 〉「ONK(王・長嶋・金田)座談会」を再録 日本中を明るく照らした“ミスターの言葉”、監督就任中も本音を隠さなかった「野球への熱い想い」
週刊ポスト
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン