ライフ

【藤井聡太八冠の牙城を崩すのは誰か】「とよぴー」「軍曹」「やんちゃ流」「貴族」「マッスル」「もぐら兄弟」…襲いかかる“現役最強棋士軍団”の顔ぶれ

現在21才の藤井聡太八冠

「とよぴー」「軍曹」「やんちゃ流」…藤井聡太八冠に襲いかかる“現役最強棋士軍団”

 前人未到の八冠制覇から8か月。藤井聡太八冠(21才)はいまだ、全てのタイトルを守り続けている。しかし、周囲ではライバルたちが虎視眈々とタイトルの座を狙っている。絶対王者に襲いかかる現役最強棋士軍団の顔ぶれは──。将棋ジャーナリストの松本博文氏が寄稿した。【全3回の第2回。第1回を読む

タイトルを奪取せんと次々に襲いかかる現役最強棋士軍団

 将棋界の順位戦では、名人1人(現在は藤井)をピラミッドの頂点として、それに続くA級棋士が「最強軍団」を構成している。現在の筆頭は、先の名人戦で藤井に挑戦した豊島将之九段(34才)。キャッチフレーズは「序盤、中盤、終盤、スキがない」。愛称は「とよぴー」「きゅん」。

 前王座で、藤井の八冠達成の最後の関門となったのは永瀬拓矢九段(31才)。藤井の研究パートナーでもある。努力の鬼で、そのストイックな姿勢から「軍曹」とも呼ばれてきたが、現在のポジションは元帥、将軍クラスだ。

 現在最強の振り飛車党なのが菅井竜也八段(32才)。棋風は「やんちゃ流」。対局中は修羅のような形相だが、普段見せる笑顔はやさしい。

 元名人の実績を持ち、藤井とのタイトル戦を期待されている一人が佐藤天彦九段(36才)。優雅な物腰と孤高のファッションセンスから「貴族」と呼ばれる。好きなブランドはアン・ドゥムルメステール。

 2017年に藤井のデビュー以来30連勝を阻止し、昨年度はNHK杯優勝、年間最高勝率更新を阻んだのが佐々木勇気八段(29才)。小4にして小学生名人戦で優勝するなど、幼い頃から「天才」と呼ばれてきた。将棋好きの少年がそのまま大人になったような天真爛漫な心の持ち主でファンも多い。

 着実なステップアップを重ね、今年度からA級に所属する増田康宏八段(26才)は才能、実力ともに若手屈指の存在。愛称は「まっすー」。筋トレで鍛えているところから、最近では「マッスル」とも呼ばれる。

言わずもがなのレジェンドたち

 史上初の七冠制覇、永世七冠達成など、将棋史上最高の実績を誇る羽生善治九段(53才)。現在は日本将棋連盟会長を務めながら、盤上でもその強さは健在だ。2022年には王将戦で藤井に挑戦し、途中まで互角の星取りで渡り合った。これまでの通算タイトル獲得数は99期。ファンからは節目の100期を待ち望まれている。

 羽生九段と長く天下を争ってきた渡辺明九段(40才)はタイトル通算31期(現役棋士中2位)。藤井との度重なる激闘の中で無冠に追い込まれたが、ここから反撃開始なるか。

関連記事

トピックス

割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
3年前に離婚していた穴井夕子とプロゴルァーの横田真一選手(Instagram/時事通信フォト)
《ゴルフ・横田真一プロと2年前に離婚》穴井夕子が明かしていた「夫婦ゲンカ中の夫への不満」と“家庭内別居”
NEWSポストセブン
二刀流かDHか、先発かリリーフか?
【大谷翔平のWBCでの“起用法”どれが正解か?】安全策なら「日本ラウンド出場せず、決勝ラウンドのみDHで出場」、WBCが「オープン戦での調整登板の代わり」になる可能性も
週刊ポスト
高市首相の発言で中国がエスカレート(時事通信フォト)
【中国軍機がレーダー照射も】高市発言で中国がエスカレート アメリカのスタンスは? 「曖昧戦略は終焉」「日米台で連携強化」の指摘も
NEWSポストセブン
テレビ復帰は困難との見方も強い国分太一(時事通信フォト)
元TOKIO・国分太一、地上波復帰は困難でもキャンプ趣味を活かしてYouTubeで復帰するシナリオも 「参戦すればキャンプYouTuberの人気の構図が一変する可能性」
週刊ポスト
世代交代へ(元横綱・大乃国)
《熾烈な相撲協会理事選》元横綱・大乃国の芝田山親方が勇退で八角理事長“一強体制”へ 2年先を見据えた次期理事長をめぐる争いも激化へ
週刊ポスト
2011年に放送が開始された『ヒルナンデス!!』(HPより/時事通信フォト)
《日テレ広報が回答》ナンチャン続投『ヒルナンデス!』打ち切り報道を完全否定「終了の予定ない」、終了説を一蹴した日テレの“ウラ事情”
NEWSポストセブン
青森県東方沖地震を受けての中国の反応は…(時事通信フォト)
《完全な失敗に終わるに違いない》最大震度6強・青森県東方沖地震、発生後の「在日中国大使館」公式Xでのポスト内容が波紋拡げる、注目される台湾総統の“対照的な対応”
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
《名古屋主婦殺害》「あの時は振ってごめんねって会話ができるかなと…」安福久美子容疑者が美奈子さんを“土曜の昼”に襲撃したワケ…夫・悟さんが語っていた「離婚と養育費の話」
NEWSポストセブン
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン