ライフ

失った歯を補う方法「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」の一長一短 どれを選ぶか判断するために知っておきたい基礎的な情報

最強の歯科医を総力取材(写真/PIXTA)

最強の歯科医を本誌が総力取材(写真/PIXTA)

「歯は健康の生命線」といわれるが、一度失えば戻ってこない。虫歯や歯周病に加え、もろくなった歯で硬いものを食べたり思わぬ事故やけがをしたり──さまざまな理由で失われる歯を補う方法を知っておけば、人生の後半戦のQOL(生活の質)は大きく上昇する。確かな腕と熱い心を持った「最強の歯科医」を、ジャーナリストの鳥集徹氏と『女性セブン』取材班が総力取材した。【前後編の前編。後編を読む】

「食べること」は命を維持するだけでなく、人生における大きな喜びでもある。それを味わうには言うまでもなく、丈夫な歯を維持してしっかりと噛める状態でいることが大切だ。

 しかしその「歯」は、いつまでも健康でそろっているとは限らない。人間の歯はもともと全部で上下14本ずつ、合計で28本あるが、中高年になると徐々に歯を失っていき、残存歯は60代で24〜25本、70代で18〜21本、80代になると14〜16本に減ってしまう(厚生労働省「令和4年歯科疾患実態調査」より)。

「歯が抜けて、硬いものが噛めなくなった」
「入れ歯が合わず、食事中に痛みを感じておいしく食べられない」

 読者の中にも、こんな悩みを抱えている人は多いのではないだろうか。加えて懸念すべきは、歯を失うと食べる楽しみが減るだけではなく、健康寿命にも影響することだ。

 自分の歯が多く残っている人、あるいは自分に合った義歯を入れている人ほど認知症になりにくく、転倒も少ないという研究結果がある。翻って言えば、歯を失ったままの状態を放置していると、認知症や転倒のリスクが上がるのだ(日本歯科医師会運営サイト「テーマパーク8020/現在歯数と健康寿命」より)。

 つまり自分の歯を守りつつ失った部分を補い、しっかり噛める状態を保つことこそ、楽しく健やかな老後を過ごすための重要なポイントになる。

 歯の寿命は50〜65年といわれており、人生100年時代においてその一部を失うことは避けて通れない。そこで今回は、入れ歯やインプラントなど、失った歯を人工物で補う「補綴」という分野の治療で著名な歯科医師に取材して、どうすれば満足できる治療を受け、思い通りに噛める歯を取り戻せるかをたずねた。併せて入れ歯やインプラントの治療において、信頼できる全国の歯科医師の名前もあげてもらい、リスト化した。

関連キーワード

関連記事

トピックス

世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン
浅香さんの自宅から姿を消した内縁の夫・世志凡太氏
《長女が追悼コメント》「父と過ごした日々を誇りに…」老衰で死去の世志凡太さん(享年91)、同居するスリランカ人が自宅で発見
取締役の辞任を発表したフジ・メディア・ホールディングスとフジテレビ(共同通信社)
《辞任したフジ女性役員に「不適切経費問題」を直撃》社員からは疑問の声が噴出、フジは「ガバナンスの強化を図ってまいります」と回答
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《“もう言葉を話すことはない”と医師が宣告》山瀬まみ「子宮体がん」「脳梗塞」からの復帰を支えた俳優・中上雅巳との夫婦同伴姿
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《12月1日がお誕生日》愛子さま、愛に包まれた24年 お宮参り、運動会、木登り、演奏会、運動会…これまでの歩み 
女性セブン
海外セレブの間では「アスレジャー
というファッションジャンルが流行(画像は日本のアスレジャーブランド、RUELLEのInstagramより)
《ぴったりレギンスで街歩き》外国人旅行者の“アスレジャー”ファッションに注意喚起〈多くの国では日常着として定着しているが、日本はそうではない〉
NEWSポストセブン
虐待があった田川市・松原保育園
《保育士10人が幼児を虐待》「麗奈は家で毎日泣いてた。追い詰められて…」逮捕された女性保育士(25)の夫が訴えた“園の職場環境”「ベテランがみんな辞めて頼れる人がおらんくなった」【福岡県田川市】
NEWSポストセブン
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
NEWSポストセブン
アスレジャースタイルで渋谷を歩く女性に街頭インタビュー(左はGettyImages、右はインタビューに応じた現役女子大生のユウコさん提供)
「同級生に笑われたこともある」現役女子大生(19)が「全身レギンス姿」で大学に通う理由…「海外ではだらしないとされる体型でも隠すことはない」日本に「アスレジャー」は定着するのか【海外で議論も】
NEWSポストセブン
中山美穂さんが亡くなってから1周忌が経とうとしている
《逝去から1年…いまだに叶わない墓参り》中山美穂さんが苦手にしていた意外な仕事「収録後に泣いて落ち込んでいました…」元事務所社長が明かした素顔
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)(Instagramより)
《俺のカラダにサインして!》お騒がせ金髪美女インフルエンサー(26)のバスが若い男性グループから襲撃被害、本人不在でも“警備員追加”の大混乱に
NEWSポストセブン
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏の人気座談会(撮影/山崎力夫)
【江本孟紀・中畑清・達川光男座談会1】阪神・日本シリーズ敗退の原因を分析 「2戦目の先発起用が勝敗を分けた」 中畑氏は絶不調だった大山悠輔に厳しい一言
週刊ポスト