ライフ

ユリ・ゲラーと超能力ブームの思い出“スプーン曲げ少年少女”が多数出現、大槻ケンヂは「給食時間にスプーンを手に『曲がれ、曲がれ』」

当時の興奮を振り返るミュージシャンの大槻ケンヂ

当時の興奮を振り返るミュージシャンの大槻ケンヂ

 1974年に日本列島を席巻した超能力ブームは、同年3月7日に放送された『木曜スペシャル 驚異の超能力!! 世紀の念力男ユリ・ゲラーが奇蹟を起す!!』(日本テレビ系)から始まった。『木曜スペシャル』の衝撃は大きく、あらゆるジャンルの雑誌がユリ・ゲラーを取り上げた。

〈ユリ・ゲラーが、カナダから念力!あッ古時計が動き出した〉(週刊平凡)、〈これは奇跡! ユリ・ゲラーの念力で加山雄三の足がなおった!〉(女性セブン)など、芸能誌、女性誌は肯定的。小学生向け学習雑誌、少年漫画誌なども同様だった。一方、〈ユリ・ゲラーの「超能力」を見破らんとする「真贋」のまなこ〉(週刊新潮)、〈謎の超能力青年ユリ・ゲラーの“真相”に冷静にせまる〉(週刊大衆)など、男性誌は懐疑的だった。

 テレビ番組でも「超能力」の話題が席巻した。4月からGWまでの5週間で、確認できただけでもワイドショーを中心に17の番組が取り上げている。ほぼ2日に1回のペースだ。しかも、深夜にひっそりと放送されていたわけではない。

 ユリ・ゲラーの影響で多数出現したのが「スプーン曲げ少年少女」。そのなかからマスコミに頻繁に登場し、寵児となった少年も現われた。日本に不在のユリ・ゲラーに代わり、テレビが扱ったのは、そうした少年少女や、卑弥呼や密教と超能力との関係などだった。

 当時の雑誌記事を調べると、当初は単純に「凄い!」「あり得ない!」と反応するものが多かったが、次第に学者も加わって真贋論争が繰り広げられ、カメラの連続撮影技術を使った検証も行なわれるようになった。そうした論争、検証もブームの一環であり、懐疑や否定も含めて「超能力」は社会の関心事だった。決してマニアだけの話題ではなかったのだ。

関連記事

トピックス

交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
身長145cmと小柄ながら圧倒的な存在感を放つ岸みゆ
【身長145cmのグラビアスター】#ババババンビ・岸みゆ「白黒プレゼントページでデビュー」から「ファースト写真集重版」までの成功物語
NEWSポストセブン
『徹子の部屋』に月そ出演した藤井風(右・Xより)
《急接近》黒柳徹子が歌手・藤井風を招待した“行きつけ高級イタリアン”「40年交際したフランス人ピアニストとの共通点」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン
高校時代の青木被告(集合写真)
《長野立てこもり4人殺害事件初公判》「部屋に盗聴器が仕掛けられ、いつでも悪口が聞こえてくる……」被告が語っていた事件前の“妄想”と父親の“悔恨”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン