コンプライアンスが厳しくなる中、ちょうどいい存在だった(時事通信フォト)

コンプライアンスが厳しくなる中、ちょうどいい存在だった?(時事通信フォト)

 どうしてフワちゃんの遅刻がコンテンツ化したかというと「ちょうどいい嫌われ役」を担える人が不在だったからだと思うのです。バラエティ番組には、人をイライラさせる役が必要です。ひと昔前だったら、結婚できないキャラ、ぶりっ子キャラの女性タレントがその役を担っていましたが、男女平等やハラスメントNOの意識が高まる今そんなことをすれば、女性差別だ、セクハラだと炎上しかねない。また、テレビ局はコンプライアンスを重視するようになっていますから、不倫した女性タレントというのも使いにくいでしょう。その点、遅刻というのはちょうどいいのです。コンプライアンスに違反することもなければ、差別にも加担しない。かといって、ほめられることではありませんから、周囲はあれこれ言いやすく、SNSも盛り上がるのです。

老害になることを恐れるオトナたち

 フワちゃんと言えば、大御所芸人に対する呼び捨てやタメ口で知られています。が、よーく聞いてみると、使い分けをしていることがわかります。歌手という異業種の美川憲一さん、和田アキ子さんには呼び捨て、ため口です。タモリさんに対してもタメ口ですが、共演する可能性が少ないから大丈夫と判断したのではないでしょうか。その一方で、有吉弘行さんやマツコ·デラックスさんのようなMCクラスの先輩にはさん付けですし、敬語も交えています。

 つまり、人を見ているわけです。芸能界というか、日本は総じて縦社会。常識に欠けた行動を取れば、誰かに怒られそうなものですが、フワちゃんは怒ってきた人の名前をテレビではっきり暴露することがあります。たとえば、20211130日放送の「グータン·ヌーボ」(関西テレビ)では、小柳ルミ子さんに初対面の際にため口で話していたところ、「あんたね! 口の利き方に気をつけなさいよ! さっきから」とぴしゃりと言われたことを明かしています。正当な注意をしただけですが、テレビでこんなふうにバラされてしまうとイメージダウンになりかねませんし、フワちゃんの場合、SNSのフォロワー数がすごいので、「あの大御所にブチギレられた」なんてタイトルで拡散される可能性を考えると、怒ったほうが損です。ですから、大御所ほどフワちゃんを怒らないというルールができあがっていった気がします。

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