別の種類の孟母二人からも一目置かれている
でも、『OH!エルくらぶ』(テレビ朝日系)や『DAISUKI!』(日本テレビ系)、『TVおじゃマンボウ』(日本テレビ系)など番組を背負うMCの仕事が増えてからのヒデちゃんは、常に出演者全員に目配りをし、なかなか話せないタレントにチャンスを与え、後ろに並んでいる若手を前列に出してあげるようなことを常にやっていたのです。
それでもまだアンチは少なくなかったように思いますが、業界的には『ラジかるッ』(日本テレビ系)で共演したのをきっかけに、キム兄こと木村祐一サン(61才)がヒデちゃんの人柄を大絶賛。対談番組の相手にヒデちゃんを指名したことなどから、吉本興業の芸人さんたちにまで伝わったことが大きな転機となりました。キム兄とヒデちゃんは、毎年ツーショット誕生日会を開くほどの親友です。
こうして、一度でもヒデちゃんがMC=座長の番組で共演したならば、尋常ではない回数の打ち上げやスタッフを含めた関係者の慶事の仕切りなどを目の当たりにし、ヒデちゃんがどれだけ愛情を注いでくれているかがわかるんです。
そんなヒデちゃんが、おそらく唯一、不機嫌なまま帰らせてしまったのが「エリカ様」と言われていた時代の沢尻エリカさん(38才)。2007年の『ラジかるッ』でのことでした。
そのときのヒリヒリした模様は、ヒデちゃんの最新刊『いばらない生き方 ─テレビタレントの仕事術─』に詳しいのですが、挨拶もなく、無言の彼女を約15分間、一度もノセることができず、プレゼントした番組グッズのストラップもテーブルに置いて行かれたことにも「多少のおごりがあった」「いい勉強になった」と。
また、ヒデちゃんに特に厳しかったナンシー関さん(享年39)のエッセイについても、「ぼくのことをよく見ていてくれたから書けたもの」とポジティブに捉えるヒデちゃんなのでした。
個人的には若かった頃、同じマンションに住んでいて、エレベーター内で互いに(!)いろいろな出会いを目撃しあったこと。ヒデちゃんのお子さんたちが私の母校である青山学院に通われていて、“パパ”としても大人気であることがOB、OGから常に伝わってくること。妻の白城あやかサン(56才)のママ友が高嶋ちさ子サン(55才)や亜希サン(55才)で、別の種類の孟母であるお二人からもヒデちゃんは一目置かれていることなども耳に入ってきます。
中丸クンの件に話を戻すと、ヒデちゃんの“代行謝罪”には一部で批判もあるそうですが、そうした意見にも耳を傾け、受け止めるのが座長・中山秀征。
ヒデちゃんの「いばらない生き方」、私は大好きだし、これからも参考にしていきます。
構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!+』(メ〜テレ)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。
※女性セブン2024年9月5日号