’09年の『第60回NHK紅白歌合戦』に初出場。以降、’20年まで12回連続で出場した(写真は2009年)
MCもおもしろく、こんなに笑って泣いて心に響くライブはほかにない
デビュー当初から嵐の取材を重ねた芸能リポーターの駒井千佳子さんも、メンバーの「わちゃわちゃしたところ」が嵐の魅力だと話す。
「コンサートのリハでも5人みんなで輪になってお昼ご飯を食べるというし、ツアー中に11月3日のデビュー記念日を迎えたら、滞在しているホテルのメンバーの誰かの部屋に集まって乾杯をすると大野くんから聞きました。
多くのグループは部分的には不仲だったりするけど、松潤は“ぼくたち、一度もけんかをしたことがないんです”と言っていましたね。本当に奇跡のようなグループで、彼らの和気あいあいとした雰囲気が大好きというファンはとても多いです」
ドラマや映画への出演、報道番組やバラエティー番組での活躍と幅広いフィールドで多才なアイドル性と確かなタレント力を見せつけ成長していくなかで、大きく評価されたのが歌手としての一面だ。2009年に『NHK紅白歌合戦』に初出場を果たし、翌年は第24回日本ゴールドディスク大賞の邦楽部門にて史上初となる10冠を達成し、「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」を初受賞。
『Happiness』『One Love』など、歴代のグループには珍しくヒット曲が多い理由について、多田さんはこう語る。
「メロディーや歌詞の細部までこだわるのは嵐ならでは。一度採用されても、この部分をもう一度と相談があり、何パターンも出して直していく。
それに加え、個々の技術の確かさが楽曲に深みを与えています。5人揃って歌うと声が重なってハーモニーが美しく、同じ旋律を歌ってもちゃんとハモッている感じがします。どんな歌でも彼らが歌えばその年代、その季節の歌になるし、キレキレのダンスナンバーから深いバラードまで歌いこなし、多くの人に届ける力とスキルがあります」