私が石破政権を歓迎する理由

 さて、これがミソの付き始めなのかどうかは知らないが、その後もドラゴンズの優勝には何かスッキリ祝えない不穏な空気が付きまとうことになる。

 たとえば1988年の優勝(星野監督時代)だ。あの年は、昭和天皇の容態がすぐれず、新聞やテレビでは「下血」という言葉が多出し、昭和という時代の終わりがいつになるのか、張り詰めた空気が日本列島を支配していた。

 歌手の井上陽水が起用された日産セフィーロのCMでは、車の窓を開けて「お元気ですか?」と笑う陽水が「けしからん!」と大バッシングを受け、やむなく日産はCMを自粛せざるを得なくなった。そんな空気のなかで、「ドラゴンズ、優勝おめでとう」なんて大声で祝えるはずもない。

 そして、2011年だ。いうまでもなく東日本大震災が東北から関東一帯を襲った年の優勝(落合監督時代)だ。福島の原発事故も重なり、電力需要も逼迫。エスカレーターが止まり、コンビニの夜間照明が制限されたことで、「東日本」どころか、日本中が真っ暗になった。そんな雰囲気のなかで「優勝だ!」って大騒ぎができないのは当然だが、それにしても、この間の悪さは何だ。同じ年に「FIFA女子ワールドカップ」で優勝したなでしこJAPANの大フィーバーが本当に羨ましかった。

 そんなわけでドラゴンズの優勝には、ちょっとした不吉さが付きまとうと評判だ。ネットでは、「ドラゴンズ優勝」と「ジンクス」というキーワードがよほど相性が良いのか、いっぱい出てくる。なかでも多くひっかかってくるのが、ドラゴンズ優勝年と日本の政変の相関関係だ。ネットの受け売りだが、並べてみよう。

◯1954年 吉田茂内閣総辞職
◯1974年 田中角栄内閣総辞職
◯1982年 鈴木善幸内閣総辞職
◯1988年 竹下登内閣総辞職(翌1989年4月)
◯1999年 小渕恵三首相が急逝(翌2000年5月)
◯2006年 安倍晋三内閣総辞職(翌2007年8月)
◯2010年 鳩山由紀夫内閣総辞職
◯2011年 菅直人内閣総辞職

 という具合である。ドラゴンズが優勝した年かその1年以内に、ほぼ大きな政変が起きたことになる。偶然としても、不吉だ。

 いや、吉兆だ。だって、政変の匂いは「ドラゴンズ優勝が近い」ってことだ。

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