お皿、お茶碗、どんぶりは各1つ

小堀さんの部屋の家賃は4,000円ほど値上がり、32,000円になった

──もともと室田さんは、大学中退後に落語家5代目鈴々舎馬風(85)に入門して噺家として活動されていました。どんな下積み時代だったんですか。

「小堀さんの師匠(3代目三遊亭圓丈)はネタに厳しい人だったんですけど、うちは礼儀作法に厳しい師匠でよく殴られたので、たまに挨拶に行きますけど今でも怖いですよ。自分は前座の名前が3回変わってるんですけど、一応、江戸時代からの最多改名記録となっています。

 最初は身長が高いから、竹馬と書いて“たけば”というさえない名前を付けられて、師匠を怒らせたら『おまえはバカだから馬賀にしろ!』って言われて“馬賀”になったんです」

──「鈴々舎馬賀」ですか? 酷い名前ですね。

「いえいえ、人に名乗る時も『馬賀でございます』と、噺家としてはおいしかったんです。芸名が変わると楽屋に『今日から彼は鈴々舎馬賀になりました』みたいに紙が貼りだされるんですが、それを見た談志さんの師匠で人間国宝の柳家小さん師匠が『馬賀はかわいそうだ』と言って、その場で『正』という字を書き込んで『鈴々舎馬賀正(ばかしょう)』という中途半端な名前に。落語家は二ツ目に上がる前に辞めました」

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