ふたりとも堀越高校出身
横山:歌手としてのキャリアを重ねるとともに、岩崎さんの中で変化したことはありますか。
岩崎:自分の持ち歌をオリジナルのキーで歌うのが、なかなか難しくなってきました。
横山:歌手にはつきものの悩みですね。僕はなぜか、今のほうが昔より高いキーが出るんですよ。
岩崎:うらやましい。今の私は決してキーを変えずに、いろんなところで裏に返して歌っているんですよね。裏声だとは気づかれないように。
横山:高等テクニックですね、さすが。
岩崎:昔はむしろ、裏声のほうが全然出なかったんですけどね(笑)。
横山:最後に、岩崎さんにとって、昭和歌謡の魅力とは何でしょうか。
岩崎:歌い手と聴き手の双方を、その曲が流行った当時へと連れていってくれるところかな。
横山:完全に同意します。今後も昭和歌謡の魅力を語り継ぎ、歌い継いでいきましょう!
(前編から読む)
【プロフィール】
岩崎宏美(いわさき・ひろみ)/1958年、東京都生まれ。1975年に『二重唱(デュエット)』でデビュー。2作目『ロマンス』で新人賞に輝き、その後、数々のヒット曲を生み出し、1982年に『聖母たちのララバイ』で日本歌謡大賞を受賞。2021年には筒美京平氏を偲び、ベスト・アルバム『筒美京平シングルズ&フェイバリッツ』をリリース。今月、芸能生活50周年を迎えた。
横山剣(よこやま・けん)/1960年、神奈川県生まれ。1981年にクールスRCのヴォーカル兼コンポーザーに抜擢されデビュー。1997年、地元本牧にてクレイジーケンバンド(CKB)を結成。これまでに数多くのアーティストにも楽曲を提供し、自他共に認める東洋一のサウンドマシーンとして活躍。東京・大阪・横浜でのビルボードライブが決定。詳しくは公式HP参照。
構成/下井草秀、撮影/朝岡吾郎
※週刊ポスト2025年5月9・16日号
