昨年5月には2人で東京ドームにサプライズ登場した

昨年5月には2人で東京ドームにサプライズ登場した

背番号55も再び空席に

 長嶋さんと松井の、師弟関係の絆は強い。

「松井にとってミスターはドラフトで引き当ててくれた大恩人であり、プロ入り後は二人三脚で猛練習をして、球界を代表するバッターに成長しました。長嶋家の信頼も厚く、家族以外で病床のミスターを見舞えたのは松井だけだったと言われます。そのミスターの最後の大仕事が松井を巨人の監督にすることだった。『松井監督を誕生させられるのはミスターだけ』が球団関係者の一致した見方でした」(巨人OB)

 1992年オフに4球団競合の末にドラフト1位で巨人に入団した松井氏は長嶋氏の「4番1000日計画」のもと、スラッガーとして成長した。2002年オフにFA権を行使してニューヨーク・ヤンキースに移籍。2009年にはワールドシリーズのMVPを獲得する活躍を見せ、2012年に長嶋氏と同じ38歳で現役を引退した。

 それ以降、待望された「松井監督」が実現しなかった背景には“ドン”の存在があったとされる。

「松井がメジャーに移籍する際、読売新聞グループ本社主筆であった渡邉恒雄氏との間に生じた軋轢が長く尾を引いたと言われます。2015年オフには巨人の監督候補として名前があがった松井だが、そのタイミングでヤンキースのGM特別アドバイザーに就任。本人は『若い選手の力になりたい』と述べましたが、関係者の間では日本球界との“決別”ではないかと話題になりました」(前出・スポーツ紙デスク)

 だが渡邉氏は昨年末に98歳で逝去した。加えて今季のトレードによって“席”も空いた状態だ。

「原監督が阿部監督を後継者として育成するなかで、2021年オフに高卒2年目の秋広優人(22)が『背番号55』をつけた。松井監督の可能性が消滅した象徴的な出来事と見られていた。ですが5月、秋広がソフトバンクに電撃トレードされて、55が空き番号になった。ミスターは“松井監督”を見ずに亡くなったが、状況は整ってきています」(同前)

 ただ、昨年に就任した阿部監督は3年契約で今季がまだ2年目だ。在京球団の編成担当者が語る。

「契約初年度の昨季は見事にリーグ優勝を果たした。まだ46歳と若く、長期政権を期待する向きも多い。もともと、もし松井監督が実現するとすれば、55歳になる5年後に背番号55をつけて監督になるというシナリオが囁かれていた。または、その2年後の2032年に築地に新球場がオープンするのに合わせるのではないかと言われていた」

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