山梨県警は訪日外国人観光客による交通事故が増加しているため、啓発のために事故発生マップ(2024年、約700件ぶん)を作成、公開している(山梨県警作成Googleマップより)
これらの非加盟国は国内における免許取得制度が国際基準を満たさず簡易とされる。日本に観光や仕事のためにやってくる多くの中国人やベトナム人、インドネシア人、パキスタン人の国の免許制度はジュネーブ条約に加盟する基準を満たさない、もしくは満たさずに運転させたい国だ。そうした国の人々は日本で運転するなら外免切替しかない。
で、その切替のための学科試験(知識確認)と技能試験(技能確認)だがイラスト付きで10問中7問正解で合格、東京都では日本語以外の24言語に対応しているので日本語が読み書きできなくても10問中7問で合格となる(9月30日まで)。
そもそも何度も括弧書きとしたが、正式には「試験」ではなく「確認」だ。知識「確認」は10問中7問で合格、技能確認も普通にコースを走れる「確認」がとれれば合格ということになる。
思い出すのも嫌だが私たち日本人が受けたような教習所で重箱の隅を突くような試験ではない。俗に言う試験場での「一発試験」のような受からせる気ないだろという試験でもない。
なんだかんだ日本で免許をとるのは大変だ。教習所は何十万円もの費用もかかる。一発試験は人にもよるが全然一発じゃない。
ちなみに費用面でも外免切替はジュネーブ条約非加盟国の外国人でも1万円くらい、練習場に通っても人にもよるが3万円くらいとされる。
もちろん「彼らだって母国で免許をとっているじゃないか」という声もあるだろうが、これまで報じられている通り、こうしたジュネーブ条約非加盟国の多くはとんでもなく試験がゆるい地域がある。
非加盟国であることには理由があり、だからこそそのまま運転させられないとしてきたわけだが、そのための「確認」が確認とは程遠かったということだ。とくにここ東京都、府中と鮫洲は人手不足と膨大な人口を裁かなければいけないばかりに「ザル」と噂された。だからこそのかつての行列であった。
その行列に昨年並んだという中国人に話が聞けた。車は運転しておらずスクーターで配達の仕事をしているという。
「簡単なときにとっておいてよかった、私の住んでたところ(中国の某省)は(運転免許試験が)テキトウだったからね、私じゃないけど人によっては書類だけでそのまま免許もらえたよ」
中国の田舎、それもひと昔もふた昔も前とあっては確かに厳格な日本からすれば「テキトウ」だったのだろう。
「お金渡したり役人に口利きしてもらったり、まあ昔の話だけどね、私もすぐとれたよ、悪いことはしてないけどね」