「『鳥型サブレー大図鑑』を開設して、たくさんのお菓子屋さんの知り合いが増えた」と話す高橋さん
地方のサブレーを購入するツールに
最後に高橋さんに、10年近く鳥型のお菓子をコレクションし、ウェブサイトを更新し続けているモチベーションを聞いた。
「ほしいサブレーが見つかって『やったー!』と思うことってあんまりないんです。見つけて購入したら、それでひと段落という感じ。すぐまた次に発売される鳥型のお菓子を探し初めます。数字を増やすことにもそれほど喜びは感じませんね。
私が望むのは、このサイトを見て、どこか旅行に行った際に『あのお店に行ってみるか』と思ってくれる人がひとりでも増えること。地方でひっそり頑張っているお菓子屋さんのサポートができれば、それが一番うれしいですね」
閉店した地元の洋菓子屋さんのサブレーを記録として残しておくところからたったひとりで始めた「鳥型サブレー大図鑑」。「クッキー業界が盛り上がると、私のコレクションもどんどん増えていくので、これからも変わらないでほしい」と話す高橋さんの見立てのように、上昇し続ける物価高に歯止めがかかり、高橋さんのコレクションが増え続けることを願うばかりだ。
(了。前編から読む)
取材・文/皆川知子
