台湾・頼清徳総統(時事通信フォト)
そのなかでもキーマンが尾崎官房副長官だ。
財務官僚から高知県知事を3期務め、2021年総選挙で当選すると、1回生で岸田内閣のデジタル大臣政務官や石破内閣の国土交通大臣政務官を歴任、当選2回で高市内閣の官房副長官に抜擢された。
尾崎氏は、日本戦略研究フォーラムが日米台の政治家や元軍人、元政府当局者の参加を受けて実施した「台湾有事シミュレーション」に2023年と2024年の2回、“官房副長官役”などで参加した経験を持つ。このシミュレーションは参加者が日本政府、米国、台湾、中国などに分かれ、総理や大臣などの役職を担当。危機の発生から進行、サイバー攻撃や武力衝突などのシナリオに沿って具体的に対応していくものだ。
尾崎氏はその経験をオフィシャルサイトで、〈昨日は特命大臣(沖縄・北方担当)役として有事における沖縄県の国民保護等を、本日は内閣官房副長官役として、有事の戦略的コミュニケーションを担当。最悪に備える学びの2日間でした〉と書いている。
その尾崎氏が今、高市内閣の「本当の官房副長官」として台湾有事に備える立場に立つ。
