奥の和室に山積みにされた26年分のチラシ(撮影:水谷竹秀)
部屋に溜まり続けた“もの”
これまで支払った家賃の総額は、この11月末の支払いで2253万円になった。前述の通り、部屋も当時のまま維持されているが、その中で1つだけ、時間の経過とともに変わり続けている一室がある。悟さんがその襖を開けると、8畳の和室は足の踏み場もないほどにチラシが山積みになっていた。
「これは、26年分のチラシです。部屋を借り続けているから、ポストに勝手にチラシが溜まる。最初は実家にチラシを持って帰って処分したのですが、途中からめんどくさくなって、この部屋にポンポン投げ入れるようになりまして。
今はメディアの取材対応でしか訪れませんが、何か月も放置すると大家さんがチラシを畳んだりしてポストに収めてくれるんです。迷惑はかけられないとそれを持ち込んでいたら、こんなに溜まってしまいました」
現場保存のために2000万円以上の家賃を払い続けてきた悟さんだが、安福容疑者が逮捕されても部屋は借り続けるつもりだ。それはこんな理由からである。
「犯人のDNAを警察以外で保存しているのは、日本でおそらく僕だけだと思うんです。その貴重なサンプルを持っているのに、犯罪捜査に生かされているとは思えません」
