主演の大泉洋と宮崎あおい(インスタグラムより)

主演の大泉洋と宮崎あおい(インスタグラムより)

大河と朝ドラで主演を務めた実績 

 宮崎さんにとって今秋の『ちょっとだけエスパー』は、是枝裕和監督が脚本・演出を手がけた2012年秋の『ゴーイング マイ ホーム』(カンテレ・フジ系)以来13年ぶりの民放連ドラ出演。2015年秋から2016年春にも朝ドラ『あさが来た』(NHK総合)で主人公の姉を演じましたが、2017年12月に岡田准一さんと結婚して以降は4児の出産・育児を優先させ、単発ドラマ、CM、声の仕事をベースに活動してきました。 

 だからこそひさびさの連ドラ出演であり、実質的な主人公のような役柄。さらにさまざまな表情を見せる女性を演じたことで演技の健在ぶりをアピールできたと言っていいでしょう。 

そもそも宮崎さんは大河ドラマと朝ドラの両方で主演を務めた国民的女優。しかも2006年の朝ドラ『純情きらり』のわずか2年後にあたる2008年に大河ドラマ『篤姫』に起用され、当時22歳の最年少主演でした。 

子役時代も含めると芸歴36年目であり、知名度も実力も申し分なし。ただ、活動の中心は映画、NHKのドラマ、CMであり、民放のドラマにはなかなか出演しませんでした。 

それだけに今作の出演に関しても、春あたりから「宮崎あおいが民放のドラマに出演する」という噂話が流れるくらい希少価値が高く、バラエティの番宣はなおのこと。今年は新海誠監督のアニメ映画『秒速5センチメートル』実写版に出演したほか、来年も1月4日スタートの大河ドラマ『豊臣兄弟!』(NHK総合)に出演することもあって、業界内では「いよいよ女優業に本格復帰するのでは」という期待感が高まっています。 

「なかなか連ドラに出演しなかった」のは、それだけ自分が出たい作品、自分に合う役、一緒に仕事をしたい監督や脚本家を選んできたということでしょう。これは雑誌やウェブサイトなどへの出演も同様。そんな地に足のついたスタンスが活動をセーブしながら「22歳で大河ドラマと朝ドラの主演を務めた」という唯一無二のブランドを保ち、国民的女優というイメージをキープすることにつながりました。今秋、演技の健在ぶりを見せたことで、本人がその気であればいつでもそのポジションに戻れるという状態にも見えます。 

宮崎さんは11月30日で40歳になりましたが、出産・育児を経験しながらプライベートをあまり語らないことで、視聴者は先入観なく演じる役柄を見られることもポイントの1つ。バラエティで家族のエピソードを語ったり、SNSでプライベートを発信したりする女優が増えた中、宮崎さんのスタンスはむしろ際立って見えます。 

四季のような笑顔を見せる人だった 

 宮崎さんには映画やCMの現場で何度か取材をしたことがありますが、まさにイメージ通りのキャラクター。芸歴が長く主演実績も豊富だからこそ、「インタビューの質問にNG項目が多いのではないか」と思っていましたが、四季のような明るい笑顔を見せながら自然体で話す人でした。 

 かつて業界内では、「若くして成功したことでアイドル女優のように扱われることを嫌う」「民放の視聴率優先や現場のノリが苦手」などの噂話があり、オファーを控えるという声もありました。公私ともに経験を重ね、40代に突入した今、はたして宮崎さんはどんな活動スタンスなのか。 

番宣出演もこなしている以上、「誰とどんな作品に出演するか」にこだわりはあっても、「民放だから出ない」ということはないのかもしれません。もしそうなら民放のテレビマンたちはドラマにしてもバラエティにしても、「いかに宮崎さんの心を動かすオファーを出せるか」が問われているようにも見えます。 

 演技力や知名度に加えて現場での評判もいいことは、CM出稿企業が起用を継続するケースが多いことが裏付けていますし、2026年はテレビで宮崎さんの姿を見る機会が増えるのではないでしょうか。 

【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月30本前後のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』『どーも、NHK』などの批評番組に出演し、番組への情報提供も行っている。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』など。 

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