出身は熊本県中北部にある阿蘇山のほど近く
『ヘルタースケルター』の再現度にため息
なんともほっこりしたエピソードだが、西本はなぜそこまで女優を目指すのか。
「小学低学年で映画『ハリーポッター』を見た頃からエンタメの世界に憧れてきました。でも低学年の頃から『芸能人になりたい』などと言える雰囲気ではない閉鎖的な雰囲気は感じていたので、その密かな思いはますます膨らみました。役になりきることで自分自身の限界を超え、本物の感情を見つけ出す役作りの奥深さ、役柄を通じて人間としての成長したい、そんな思いに駆られたのです」
冒頭で断言していた脱ぐことへの覚悟は、どんな作品や女優を理想としたものなのか。
「大河ドラマや朝ドラ出演、さらに国際映画祭で新人賞を受賞しながらもすべてをさらけ出すことを辞さない二階堂ふみさんの『人間失格』は圧巻でした。沢尻エリカさんの『ヘルタースケルター』も再現度においてはため息が出るほどでした。吉高由里子さんの『蛇にピアス』、満島ひかりさんの『海辺の生と死』も釘付けになるほどでしたし、皆さんその後も変わらず独自の路線で活躍を続けていらっしゃいます。女優ほど楽しく魂をぶつけられる職業はないと思っています」
西本さんは手帳に自身のキャリアプランを記しているという。
「そのプランには20歳までにデビュー、25歳までにテレビドラマに出る、と書いています。そして27歳までにテレビドラマや映画で本格的な役柄を演じたい。そして30歳までに女優だけでなくそれ以外のキャリアアップの活動で女性からの支持も受けられるような自分でいたいです」
テレビドラマに出るという25歳までのプランは今年、なんとか叶った。
「東京MX2のドラマ『荒幡任三郎2』に出演させていただけることになりました。シリアスでありながらコミカルなシーンもあった点で話題になり、今回続編が制作されました。私が演じたのは脇役ですが、しっかり爪痕を残したつもりなので、視聴者の皆さんに注目してもらいたいです」
どこまでもまっすぐな瞳で前向きな言葉を放つ西本さん。彼女の言う覚悟はどんな形で発揮されるかはまだわからない。だがどこか危なげにも感じるこのまっすぐさに、心動かされるファンは増えることだろう。
【プロフィール】
西本ヒカル(にしもと・ひかる)/1999年12月31日生まれ、熊本県出身。身長160cm、B88W62H82。グラビアと並行して俳優としても活動し、映画『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』(2018年)などに出演。26年12月28日25時35分から放送のドラマ『荒幡任三郎2』(東京MXテレビ2チャンネル)に出演。同作は楽天チャンネル(CH108 TOKYO MX)で12月29日18時から視聴可能
Ⅹアカウント:@ruuchan12311 Instagram:@hikaru_nishimoto1231
取材・文/河合桃子
撮影/井上たろう
