リモートワークや打合せに使われることもあるカラオケボックス(写真提供/イメージマート)
ダメだという暗黙の了解があるからこそ、やってみたくなるのだろうか。多目的トイレの多目的すぎる使い方が大きな話題を集めたことがあったが、最近、カラオケボックスで度を超した乱痴気騒ぎを行っていた記者たちいたことが『女性セブン』の報道で明るみに出た。彼らは警視庁記者クラブ所属で、安心安全な社会生活を護る警察活動に寄与する存在のはずなのにと呆れも混じったざわつきが広がっている。人々の生活と社会の変化を記録する作家の日野百草氏が、カラオケボックスを勝手に多目的活用する迷惑な人たちと、それに悩まされる人たちの声をレポートする。
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「そういう『行為』を(カラオケボックスの)個室でしている男女がいるかいないかで言ったらいますよ。男同士だっている。まあ、みなさんお気づきの通りかと思いますけど、従業員にしてみれば迷惑どころじゃないですよ」
東京都心のカラオケボックスで働いていた元アルバイト店員の男子大学生が語る。就活のため辞めたが、いろんな意味で社会勉強になったとも。
「こんなところで本当に『する』ような大人がいるんだってね、そんなの田舎のヤンキーだけかと思ってました」
彼の地元は北関東でそういう連中があらゆるところで行為に及んでいたとのこと。中学校すらそうで地元は大嫌い、別にいじめられていたとかではないが軽蔑していたとはっきり言う。
ちなみに本稿、性行為に関することは媒体性格上『行為』『する(した)』『ヤッてる』などに置き換える。
とにかくカラオケボックスでヤッてる連中がいる、困ったもんだ。
「でもね、偏見はよくない、どんな人でもやることはいっしょだなって思わされました。サラリーマンでも何でも平気でカラオケボックスでする人たちがいるって。ほんと迷惑ですけど」
「気軽」で「何でもあり」を履き違える人たち
カラオケボックスで行為に及ぶ、実のところいまに始まったことではなく、カラオケボックスがまったくの密室でも構わなかった時代から世間一般に知られているとされる困った事案である。
