森本さんは尼崎で第二の人生を歩んでいた
森本さんはその後、2019年に育成契約となりもがき続けたが、そのオフに現役引退した。「もう身体がボロボロでした」と振り返る。
「手首の手術をしたんですけど、その代償が大きかった。復帰まで半年かかりましたし、今も冬は痛むんですよね。2019年は支配下に戻りたいと思って必死こいて頑張ったんですけど、後半に大きな捻挫をしてしまって……。その時点で、自分の中の糸が切れてしまった。
やめる時、翔平には『辞めることになったわ』って連絡したんです。そしたら、『ひとまずお疲れ』って。『また帰ってきたらご飯行こう』って返してくれた。それはまだ実現できてないんですけどね(笑)」
期待されながら、7年間で現役人生を終えた森本さん。しかし引退後、待っていたのは「何もやる気にならない」という“燃え尽き症候群”のリアルだった──。
(後編につづく)
