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《前田美波里から始まった「水着キャンギャル」の歴史》夏目雅子、山口智子、石田ゆり子、飯島直子、菜々緒らの眩しい笑顔と“登竜門”の役割が終わるまで

“キャンギャル文化”の歴史を振り返る(2004年、安田美沙子)

“キャンギャル文化”の歴史を振り返る(2004年、安田美沙子)

 かつて水着のキャンペーンガールといえば、女性タレントの登竜門だった。化粧品業界では、汗や水に負けない夏のファンデーションをキャンペーンガールが水着姿で宣伝した。1975年の沖縄国際海洋博覧会を経て、1977年にJALが始め、翌年にANAが参戦した「沖縄キャンペーン」でもキャンギャルがポスターなどで活躍し、観光客数を大きく伸ばした。ビール業界は水着姿のイメージガールを採用、水着素材メーカーも販促のために毎年キャンギャルを起用した。その後、2024年、東レとユニチカが終了を発表しキャンギャル文化が幕を閉じるまでの歴史を振り返る──。

欧米への憧れを体現した前田美波里の衝撃

 水着姿のキャンペーンガール(キャンギャル)は、時代を映す鏡だった。すべては1966年、資生堂が前田美波里を起用したことから始まる。社会学者の太田省一氏が解説する。

「『太陽に愛されよう』のキャッチコピーに合わせて日焼けした肌を露出したポスターは盗難が続出しました。アメリカ人の父、日本人の母を持つ前田さんの抜きん出たプロポーションは、当時の大衆の『欧米への憧れ』を体現していました」

 1970年代にCMで爆発的な人気を得たアグネス・ラムは、複数の企業のキャンギャルを務めた。

「アグネス・ラムさんは、グラビアアイドル文化を切り拓いたパイオニアでした。一方で、夏目雅子さんのように女優として花開いた例も出てくる。キャンギャルは女優への登竜門とグラドルの2つの路線に分かれていきました」(同前)

黄金期の1980年代にスターの登竜門へ

 最も華やいだのは好景気だった1980年代。1982年にJAL沖縄キャンペーンで脚光を浴びた斉藤慶子をはじめ、学生時代に選出された山口智子や大塚寧々、石田ゆり子といった面々がスターダムを駆け上った。

 1987年にはアサヒビールとサッポロビールがイメージガールを創設し、1990年代はビールのキャンギャルが隆盛を極める。飯島直子や鈴木京香らがビール片手に微笑むポスターが居酒屋を賑わせた。クラリオンガールのかとうれいこも一世を風靡した。

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