国枝調教師が愛馬にシャワーをかける
余談になるが昨年期待の産駒がデビューしたコントレイル産駒の初勝利も国枝厩舎のルージュボヤージュ、同じくクリソベリル産駒の初勝利も国枝厩舎のチャーリー。定年退職の前年になってダートのGIに初めて挑戦。おまけにこの連載のために私を撮影してくれた写真が、ホースマンとしては初めて「日本雑誌写真記者会賞」に入選。正月じゃなくても「初」は好きなんだ(笑)。
国枝厩舎で管理したディープ産駒は80頭以上。早くも2年目の産駒ベストディールとパララサルーが重賞勝ち、5年目のダノンプラチナがGIを勝った。計200勝近く、賞金にして40億円以上稼いでくれている。
これだけの成績をあげている種牡馬の子なので、牝馬については常に繁殖にあがってからのことを考えて慎重に接した。インナーアージはエリザベス女王杯を勝つブレイディヴェーグを、オムニプレゼンスという馬は7戦して1勝しかできなかったが、昨年のジャパンダートクラシックを勝ったナルカミを送り出した。さらに昨年12月の朝日杯フューチュリティステークスで2着に頑張ったダイヤモンドノットの母・エンドレスノットも国枝厩舎の管理馬だった。
こんな名馬と同時代に調教師生活を送り、数多くの産駒を手掛けることができたことには感謝しかない。
(この項続く)
【プロフィール】
国枝栄(くにえだ・さかえ)/1955年岐阜県生まれ。東京農工大学農学部獣医学科卒業後の1978年から美浦・山崎彰義厩舎で調教助手。1989年に調教師免許を取得して1990年に開業、以後優秀調教師賞7回、優秀厩舎賞7回。主な管理馬はほかにブラックホーク、マツリダゴッホ、サークルオブライフ、ステレンボッシュなど。
※週刊ポスト2026年1月16・23日号
