変わり果てた姿で見つかった中国人インフルエンサー・Umiさん(SNSより)
カンボジアでは美人インフルエンサーも被害に
一見、順調な事業に翳りが見え始めたのは昨年10月。米当局は同グループが「大規模な詐欺犯罪に加担した」として、チェン氏ら関係者と関連企業を制裁対象にしたのだ。
「米財務省は昨年10月、チェン氏が所持していたとする140億ドル(約2兆3000億円)相当の暗号資産を押収。さらに『少なくとも10か所の拠点で、詐欺やマネーロンダリング、人身取引、拷問、脅迫を行っていた』などとして、同氏らを起訴した。
起訴状によれば、拉致や借金などで人身売買された労働者たちは刑務所のような“詐欺複合施設”(scam compounds)に監禁され、組織的に詐欺の“実行役”を強制されていた。世界中に拠点があり、米国内でも多数の人間の関与が認められたといいます。施設では拷問や暴力が横行しており、チェン氏自身が部下に『問題がある者を叩け。ただし殺すな』などと指示した記録も確認された」(前出・外信部記者)
一方のグループ側は起訴の翌月、詐欺への関与を否定。「申し立ては資産の不法な押収を正当化する目的で行われた」などと反論したが、疑いは晴れていない。
カンボジアでの犯罪といえば、昨年12月上旬から消息不明になっていた福建省出身のインフルエンサー・Umiさん(本名ウー・モウジェン、20)が今月、現地の路上で発見されたことが記憶に新しい。SNSで拡散された画像に写るUmiさんは、うつろな目をして道端に座り込み、頭髪や衣服が乱れ憔悴しきった状態だった。
「中国メディアなどの報道によると、彼女は昨年春頃にカンボジアに渡航。その後、現地の犯罪グループに拉致されて暴行や拷問を受け、売春を強要されていたとみられる。
Umiさんが発見された地域は、犯罪組織が多いことで知られる街です。開発途上だったカンボジア政府が海外投資の誘致を促したこときっかけに外国人が急増。そのうち詐欺や人身売買に目をつけた者たちが犯罪に手を染め、力をつけた。犯罪資金はもっぱら、カンボジア国外で”洗浄”されているとみられ、大元の関係者が特定されづらいのも特徴です」(現地ジャーナリスト)
「プリンス・グループ」もこうした犯罪で得た資金を世界中の拠点に流し、マネーロンダリングしていた可能がある。そして過去には日本もその“資金洗浄トンネル”として使われていたという疑いがもたれているという。
