“割安契約”の先にあるもの
割安に見える契約の背後に、周到な戦略があるというのだ。
「村上のホワイトソックスが本拠地にしているレイト・フィールドは、外野の膨らみが少なくてホームランが乱れ飛ぶことで知られている。村上にとっては有利な環境のはずです。しかもチームは2021年に地区優勝するもその後はポストシーズンへの出場なし。2024年に史上最悪の121敗を喫しており、ア・リーグ中地区で2年連続最下位。本塁打数メジャー26位と再建中です。二軍に落ちない契約だというが、それがなくてもレギュラーは確保できる。
今井のアストロズは守備力がいいし、得点力も高いですからね。最近9年間で7度の地区優勝を誇る強豪。12~13勝できるし、防御率が3点程度なら今井も1億5000万ドル球の契約は夢ではないでしょうね。村上は1年契約でもよかったが、次のオフは2026年12月1日に期限切れとなるMLB労働協約改定の交渉がオーナー側と選手会側で行なわれる。今回も交渉難航が予測され、球団側によるロックアウトの可能性が高い。そのためオフに契約交渉ができなくなる懸念があるので、ルーキーイヤーで数字を残し、2年目も継続させて一気に評価を上げるつもりでしょう。2年契約にはそんな計算があるのではないか」(友成氏)
選手層の薄いホワイトソックスにあって村上は「1年目から中心打者として期待されている」(スポース紙デスク)という状況だ。それに対して岡本のブルージェーズは昨年もワールドシリーズで大谷翔平らのドジャースをあと一歩まで追い詰めた強豪チームだ。
「3番・一塁のスーパースターのゲレロは通算183本塁打、1番・指名打者のスプリンガーは通算293本塁打というなかで、岡本は7番・三塁を任されると見られている。オプトアウトこそ設定されていないが、4年の長期契約で結果を出せばいいかたちとなっている。30歳の岡本に長期契約は期待の表われではないか」(スポーツ紙デスク)
どの契約が正解だったか、答えが出るのはもう少し先になりそうだ。
※週刊ポスト2026年1月30日号