中高年が“初めての推し活”で暴走するワケとは(写真/イメージマート)
中高年だからこそ、存在が目立つ
なぜ“初めての推し”に熱中した一部ファンは、SNS上で過激な言動に至りやすいのだろうか。年齢は関係あるのだろうか。早稲田メンタルクリニック院長で精神科医の益田裕介氏が解説する。
「例えば中高年だからといった要素より、元々の気質が影響しているだろうと考えます。一般的には知識や経験の乏しい若者のほうが、他者や既存のルールを尊重できないものです。
今回の場合は、中高年になってもなお、成長できていない人や『退行』してしまっている人がファンの中で目立っている、と考えたほうが良いでしょう。変化できずにきた中高年だからこそ症状はより重く、日常の中でも社会的にも注意をされなくなっているため、存在がより目立つのだと思います」
心理学では、職場や家庭といった日常生活においては冷静で、常識的な態度を取れる人が、SNSなど匿名の場になると感情や言動の抑えがきかなくなってしまうことを「退行」と呼ぶという。
「退行は非日常な空間や、匿名の場で起こりやすい現象です。ストレスを溜めている人も退行が起きやすいため、日頃の鬱憤を推し活で発散させようとして、過度に熱中するあまり、他者に攻撃的な態度をとる事もあるかもしれません」(同前)
