物品の真贋の検証のため、複数の関連商品を購入(筆者提供)

物品の真贋の検証のため、複数の関連商品を購入(筆者提供)

 旧日本陸海軍軍装品専門店「神保町軍装店」代表・前川裕弘氏に購入した実物の写真を見てもらうと、「いずれの商品も実物である」としてこう語った。

「例えば軍隊手帳の場合、真贋を見るポイントは作戦における戦闘記録である『軍歴』が記載されているか、その日付が正確かどうかです」

 620元(約1万4000円)で「侵略罪証(中国侵略の犯罪証拠)」として出品されていた「旧日本軍の軍隊手帳」を確認すると、手帳の持ち主だった日本兵の個人名と本籍、また所属していた所管・部隊号として「第二十五師管 満洲第一八〇部隊」と書かれていた。前川氏の指摘にあった軍歴についても、入隊日、釜山上陸日、満州派遣日などの情報が細かく記載されていた。

「ほかの印鑑証明や部隊名変更通知書、はがきを見ても、朱印や検閲印のにじみ方や押し方、そこに記載されている年代の表記などから実物であると判断できる」(前川氏)

「日本のサイトで購入した」

 政治・歴史学者の井上寿一・学習院大学教授も今回の購入品を見てこう話す。

「これらは本物でしょう。そもそも侵略の証拠を偽造するなら、もっとわかりやすいものにするはず。日本にいる家族に宛てた兵士のはがきや印鑑証明では内容のインパクトも弱いし、こんなに精巧な偽物を作る意味がないと思います」

 どのようにして本物の旧日本軍の物品を手に入れたのか、サイトを通じて出品者に聞くと「日本のオークションサイトで購入しました。本物保証します」と答え、わざわざ海を越えて仕入れていると説明。そのうえで、「他にも手元に数冊の軍隊手帳がありましたが、すべて売れました。今すぐ購入するなら70元(約1600円)安くしますよ。今は、こうした商品の偽造品も増えているので気を付けてくださいね」と親切にアドバイスまでもらってしまった。

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