若かりし日の大場さん(本人提供)
──ナンバ歩き・ナンバ走りとも呼ばれていますが、具体的にはどういう走り方なのでしょうか。
「私の中では、ナンバ走りの一つの解釈として捉えています。当時の飛脚や忍者、武士の動きを参考にしています。
江戸末期の文献「神速歩行術」をベースに研究していますが、それだけでは分からないことを、東洋大学の谷釜尋徳先生がまとまられた江戸末期~明治初期に来日した外国人が残した当時の歩き方の記録を参考にしています。
それらを元に、『外旋・内旋』という股関節と腕のねじり運動を組み合わせて、自分なりに再現しました」
──動きの解説が非常に論理的ですね。前職は何をされていたのでしょう。
「実はバリバリの技術屋なんです。大学の工学部を出て、大手企業の技術開発を担当していました」
──会社員時代はどんな社員だったのでしょうか。
「もう“昭和のモーレツ会社員”そのものでしたよ。『仕事が終わらなければ徹夜してでも仕上げろ』『終わったら上司と飲みに行くぞ』という時代で育ちましたから。
新入社員時代は、九州での実習中に返杯ルールでお酒を飲みすぎて、意識をなくしたこともあります。翌日、女性社員から冷ややかな目で見られて、二度と口をきいてもらえなかったり……。
上司になってからは、平成世代の部下とのジェネレーションギャップには苦労しましたね。自分のノリで接したら齟齬が生まれて、悩んでいた時期もありました」
