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【貴景勝】に関するニュースを集めたページです。

日本人として初優勝を狙う(時事通信フォト)
日本人として初優勝狙う白鵬に待ったをかける4人の力士
 初日を迎えた大相撲九州場所に並々ならぬ気合いで臨んでいるのが、横綱・白鵬だ。狙うのは「日本人として初の優勝」だという。「白鵬の日本国籍取得が官報で告示されたのは9月3日だったが、直後の秋場所は初日に北勝富士(小結)に寄り切りで敗れ、2日目から右手小指の骨折で休場。あっさり休場したのは、“日本人として初めての場所で全勝優勝したかったのに、土をつけられて一気にやる気をなくしたから”とも囁かれた」(担当記者) ただ、秋場所後に国技館で開催された全日本力士選手権では12年ぶりに優勝。「日本人での初優勝、いいもんだね」と上機嫌でコメントしてみせた。「こういったトーナメントは、横綱はさっさと負けて帰りたがるので、大関や関脇の力士が優勝することが多い。ところが、“日本人になって初”にこだわる白鵬はやる気満々だった。もちろん、九州場所はそれ以上の気合いでしょう」(同前) 白鵬は新元号・令和になってから優勝がない。5月場所は全休、7月場所は12勝3敗にとどまり、9月場所も途中休場した。「令和になって初、日本人として初の優勝を一気に実現する気です。内弟子の炎鵬(前頭6)と石浦(前頭11)が先場所勝ち越して幕内にとどまり、2人を露払いと太刀持ちに従えての土俵入りもできる。本人は、舞台は整ったと考えているはずだ」(協会関係者) もちろん、上位陣にはそんな白鵬に一泡吹かせてやろうとするガチンコ勢が揃っている。「人一倍、気合いが入っているのは場所前に結婚会見した大関・高安です。本来ならご祝儀場所だが、ガチンコ相撲の高安に義理立てする力士はいない上にカド番。絶対に負けられない。大関に復帰した貴景勝は秋場所の優勝決定戦で左大胸筋を部分断裂して万全ではないが、師匠だった貴乃花親方と犬猿の仲の白鵬の野望を簡単に許すつもりはないでしょう」(若手親方) さらに関脇には先場所優勝した御嶽海、大関を陥落して10勝で復帰を狙う栃ノ心が控える。「白鵬は来年の東京五輪開会式での土俵入りを実現した後に引退というシナリオを思い描いている。日本国籍を取得したことで引退後に親方として協会に残る環境も整った。すでにドラマチックな引き際の演出まで考えているようだ」(同前)とされるが、先ばかり見ていると、思わぬところで足をすくわれることになるかもしれない。※週刊ポスト2019年11月22日号
2019.11.13 07:00
週刊ポスト
貴ノ富士への厳しい対応を相撲協会執行部が曲げない理由
貴ノ富士への厳しい対応を相撲協会執行部が曲げない理由
 2018年12月に幕内・貴ノ岩が暴行問題を起こしたことが発覚し引責により引退、2019年9月場所直前には、十両・貴ノ富士が付け人への暴行。差別的発言と貴源治による新弟子への理不尽な仕打ちが判明した。なぜ、角界では「暴力」「イジメ」が繰り返されるのか。2人が所属する(した)千賀ノ浦部屋で立て続けに問題が発生したことにも理由がありそうだ。「この部屋はもともと、元関脇・舛田山(現・常磐山親方)が2004年に春日野部屋から独立して興し、2016年に元小結・隆三杉が『千賀ノ浦』を継承した。部屋で暮らしているのは先代の親方夫妻で、千賀ノ浦親方や女将さんは同居していない。暴力・イジメに気づきにくい構造があった」(後援会関係者) さらに複雑なのは、昨年10月に旧貴乃花部屋の弟子たちが合流したことだ。「今の千賀ノ浦部屋には先代の弟子、現在の親方の弟子、貴乃花親方の弟子の3グループがある。最後に加わった貴乃花派が数も多ければ、来場所から大関に復帰する貴景勝をはじめ番付も上位。だから人間関係がこじれやすい。 部屋によって、ちゃんこの味が違うように、やり方も考え方も違う。今回、貴ノ富士から暴力、暴言を受けた4人のうち3人はもともと千賀ノ浦部屋にいた力士。後輩力士も、入門した日から部屋で仕事を教えてくれた兄弟子ではなく、いきなり外からやってきた力士が偉そうに殴ってくるのだから、我慢できないでしょう」(同前) 執行部と対立の末に引退した貴乃花親方の弟子たちだけに「不祥事があれば執行部は厳しい対応を曲げない」(同前)との話もあり、問題はこじれるばかり。 協会に貴ノ富士への処分や再発防止策について問うたが、「現時点では今後のことについてはお答えできない」とした。 角界から暴力などの陰湿な行為が消える日は、いつになるのだろうか。※週刊ポスト2019年10月18・25日号
2019.10.10 16:00
週刊ポスト
角界で新手の“かわいがり方” 動画を撮影しループ再生も
角界で新手の“かわいがり方” 動画を撮影しループ再生も
 付け人への“2度目の暴力”が発覚し、相撲協会から自主引退を促されている十両・貴ノ富士の問題が、こじれにこじれている。なぜ、角界では「暴力」「イジメ」が繰り返されるのか。 貴ノ富士は所属する千賀ノ浦部屋の新弟子たちを「ニワトリ」「障害者」などと呼ぶ暴言を繰り返し、8月末には先に風呂に入った付け人の額を殴っていたことが明らかになった。「貴乃花部屋に所属していた昨年3月にも付け人への暴力沙汰を起こしていたので、協会は自主的な引退を促したが、貴ノ富士は反発。会見を開き、謝罪はしながらも、あくまで“指導”の一環で相手はケガもしていないと主張した。引退を回避するために法廷闘争も辞さない構えです」(担当記者) わかりやすい暴力が消えてもなお、関取と付け人の上下関係は強固だ。様々な「指導」の機会がある。風呂場での背中流しから、ちゃんこの給仕、本場所中は関取の明荷(あけに)や座布団の運搬など、付け人の仕事は多い。その延長線上にどんな行為があるかは、関取次第だ。「大部屋での共同生活をしている以上、いくら親方が注意しても、目の届かないところはある。いまも新弟子に対しては“ちくわ(中身がない)”“はーちゃん(間抜けの意)”といった隠語があるし、激しい稽古と暴力の境界はどうしても曖昧。親方が不在であれば土俵で長時間の“かわいがり”ができる」(協会関係者) かつてはなかった“かわいがり方”も登場している。「千賀ノ浦部屋では貴ノ富士の双子の弟・貴源治が新弟子に“自分は頭が悪いです”と言わせてポーズを取らせ、スマホで撮影していた。動画を繰り返し再生していたぶるのです」(同前) 近年、相撲部屋の環境が変わっている影響もありそうだ。元力士が証言する。「関取まで出世すると自覚を持つ人も少なくないが、タチが悪いのは幕下の兄弟子たちのイジメ。かつては、関取衆も部屋のなかの個室で生活するのが当たり前だったのに、近くのマンションなどで暮らすことが増えた。夜は幕下以下の力士ばかりになって、止める人がいなくなってしまう」 貴ノ富士は会見で協会の暴力根絶の取り組みについて、「手を出さない代わりにどう指導していったらいいのかは教えてもらっていない」と主張したが、苦しい釈明である一方、実情の一端を明らかにした言葉かもしれない。※週刊ポスト2019年10月18・25日号
2019.10.09 16:00
週刊ポスト
貴景勝の左胸のケガ、交錯する「重傷」「引退」「大丈夫」情報
貴景勝の左胸のケガ、交錯する「重傷」「引退」「大丈夫」情報
 秋場所千秋楽の優勝決定戦には敗れたものの「10勝以上」の条件をクリアし、大関復帰が決まった貴景勝。 だが、再び危機が訪れている。関脇・御嶽海との優勝決定戦で左胸を痛め、一夜明けて検査に行った病院で「6週間の加療が必要」と診断されたのだ。その容態を巡って、様々な情報が飛び交っている。「本人が多くを語らないので詳細はわからないが、“左大胸筋肉離れ”の診断で、秋巡業はもちろん、11月の九州場所も全休の可能性が高いだろう」(担当記者) 若手親方のひとりは「このまま引退してしまうのではないか」とまで心配する。「ケガが上(横綱)を目指すのが難しくなるほど重いものなら、貴景勝の性格からしてさっさと身を引くという決断をしかねない」 たしかに“左胸のケガ”で思い起こされるのは、今年1月に引退した横綱・稀勢の里(現・荒磯親方)だ。一昨年3月の春場所で横綱昇進場所優勝を果たした際に“左大胸筋断裂”のケガを負い、それ以降、武器である左おっつけが使えなくなって引退に追い込まれた。「貴景勝も左利きで、左のおっつけやいなしが武器。押し相撲一辺倒だから、四つ相撲の稀勢の里より影響は大きいのではないか」(同前)とみられている。 一方で、貴景勝の後援者は、重傷説を否定する。「本人は、親しい関係者に“大丈夫だ”と説明していて、深刻な様子はない。豪栄道(大関)や琴奨菊(前頭7)だって大胸筋をケガした後に長く相撲を取っている。追われるようなかたちで協会を去った貴乃花親方の愛弟子だけに、貴景勝には敵も多い。ケガが重いという情報を流す人たちがいるんじゃないか。秋場所だって、場所前には調整遅れなど悲観的な情報ばかり報じられていたのが、ふたを開けたら千秋楽まで優勝争いに絡んでいる。九州場所に出られる可能性だって十分あると思いますよ」 ただ、誰に対してもガチンコの貴景勝には、対戦相手も容赦なく弱点を攻めてくる。来場所は横綱の白鵬と鶴竜が戻ってくるし、カド番大関の高安、関脇に陥落して2度目の大関復帰が懸かる栃ノ心も必死の土俵になる。難敵揃いなのは間違いなく、九州場所直前まで、貴景勝の容態を巡る情報戦は続きそうだ。※週刊ポスト2019年10月11日号
2019.09.30 07:00
週刊ポスト
週刊ポスト 2019年10月11日号目次
週刊ポスト 2019年10月11日号目次
週刊ポスト 2019年10月11日号目次60歳からの「言ってはいけない」・2035年の高齢者 絶望の未来年表ベッド不足で入院を断わられる介護ヘルパーが来てくれない ほか特集◆飛行機、鉄道、バス…大事故で「生き残る座席」はどこだ?◆なぜ「有名企業の社長」は「ラグビー部出身」が多いのか◆営業マンの「ノルマ」はいつから“悪”になったのか?◆スペシャル対談 ヤクザと「被災地」──溝口敦×鈴木智彦◆プロ野球 2019年「給料ドロボー」選手権◆阿部引退でさらに遠のく「松井秀喜監督」の夢◆ジュピターテレコム井村公彦社長「J:COMブランド」のビジネスチャンス◆“セクシー”進次郎vs“エキサイト”安倍◆【オピニオンワイド「老年の主張」】こんな機能、余計なお世話じゃ!◆腰痛対策&予防スペシャル 「やっていいこと」「ダメなこと」◆ハロウィンジャンボ宝くじ「消費増税」に強い売り場10◆「夫と…」「カレと…」ここが違うの◆大韓民国憲法の「反日・親北」精神を読み解く◆消費税3%で買える店どこにある? どうやって探す?ワイド◆埼玉小4殺害◆河野太郎◆天皇パレード車◆渋野日向子◆貴景勝◆大林素子グラビア◆新シリーズ日帰り東京私鉄沿線さんぽ 第1回京王線◆いまAV業界で起きている9の重大事件◆森咲智美 inロサンゼルス◆二度と撮れない絶景紅葉◆帰ってきた! 美女46人撮影会◆架乃ゆら ひと夏の純情◆2019プロ野球 新人王予想 答え合わせ◆私たちが令和のC.C.ガールズです◆定点空撮 新国立競技場連載・コラム◆呉智英「ネットのバカ 現実のバカ」【小説】◆柳広司「太平洋食堂」【コラム】◆二題噺リレーエッセイ 作家たちのAtoZ◆短期集中東田和美「60歳からの『儲ける競馬』」◆広瀬和生「落語の目利き」◆堀井六郎「昭和歌謡といつまでも」◆秋本鉄次「パツキン命」◆戌井昭人「なにか落ちてる」◆春日太一「役者は言葉でできている」◆大竹聡「酒でも呑むか」◆鎌田實「ジタバタしない」◆綾小路きみまろ「夫婦のゲキジョー」◆大前研一「『ビジネス新大陸』の歩き方」◆高田文夫「笑刊ポスト」【ノンフィクション】◆井沢元彦「逆説の日本史」【コミック】◆やく・みつる「マナ板紳士録」◆とみさわ千夏「ラッキーな瞬間」【情報・娯楽】◆のむみち「週刊名画座かんぺ」◆恋愛カウンセラー・マキの貞操ファイル◆ポスト・ブック・レビュー◆医心伝身◆ポストパズル◆プレゼント◆法律相談◆ビートたけし「21世紀毒談」◆坪内祐三の美術批評「眼は行動する」
2019.09.30 07:00
週刊ポスト
秋場所11日目、栃ノ心(左)を送り出しで破った貴景勝(写真:時事通信フォト)
貴景勝と栃ノ心、2横綱休場の秋場所で明暗分かれたワケ
 白鵬(宮城野部屋)と鶴竜(井筒部屋)の両横綱が途中休場したことで、賜杯争いが混沌とした大相撲秋場所。そのなかで明暗が分かれた力士がいる。カド番ながら負け越して関脇への陥落が決まった大関の栃ノ心(春日野部屋)と10勝以上をあげたことで大関に返り咲きとなった関脇・貴景勝(千賀ノ浦部屋)である。 貴景勝は中盤で6日目の遠藤(小結、追手風部屋)戦、7日目の千代大龍(前頭5、九重部屋)戦と立て続けに敗れたものの、12日目には早々と10勝をあげて大関復帰を決めた。12勝3敗で本割の土俵を終え、御嶽海(出羽海部屋)との関脇同士の優勝決定戦こそ制することはできなかったが“1場所での大関復帰”を果たした。 一方のカド番大関・栃ノ心は14日目に妙義龍(前頭6、境川部屋)との対戦で土がついて負け越しが決まる。千秋楽の結びの一番では大関・豪栄道(境川部屋)にも敗れて6勝9敗に終わり、“2度目の大関陥落”となった。出羽海一門の若手親方がため息交じりに解説する。「まさしくガチンコ時代を象徴する場所だった。栃ノ心は10日目に5勝5敗と五分の星に戻したあと、貴景勝、御嶽海、竜電(前頭5)、妙義龍、そして大関・豪栄道と対戦している。貴景勝と竜電は二所ノ関一門だが、残りの3人はいつも稽古をしている出羽海一門の力士だった。 優勝争いに絡んでいた御嶽海には敗れたものの、6勝7敗で残り2日となり、14日目、千秋楽は同じ一門の境川部屋の2人との対戦だから勝ち越せるのではないか、とも見られていた。ところが、“大関互助会”が発動する間もなく妙義龍戦で負け、千秋楽を前に大関からの陥落が決定した」 誰にでも加減することなく全力でぶつかっていくガチンコ力士が全盛の時代だからこそ、先の計算が全く立たない終盤戦となったのだ。古参力士のひとりが続ける。「両横綱が途中休場しなければ、違った結果になっていたかもしれない。そもそも、優勝ラインが12勝まで下がらなかっただろうし、とりわけ貴景勝と栃ノ心の明暗は逆転していた可能性がある。両横綱は、同郷の横綱・日馬富士(当時)による暴行事件を徹底的に追及した貴乃花親方とその弟子への反発が強く、特に白鵬は貴景勝との一番は厳しい相撲を取ることで知られている。 実際、貴景勝は白鵬とは過去1勝4敗と分が悪く、鶴竜とも過去1勝3敗と負け越している。今場所は過去3勝6敗の高安も休場するなどして、貴景勝は本来なら対戦しないはずの前頭5枚目の竜電や6枚目の妙義龍あたりとも当たることになった。両横綱が出場していれば、1場所での大関復帰は厳しかったかもしれない」 仮に白鵬、鶴竜、高安の3人が出場していて、貴景勝がその3番を落としていたら9勝止まりで大関復帰に届かなかったわけだ。「逆に、両横綱は同じ外国人力士の栃ノ心に対しては、そこまで厳しい相撲内容にならないことが多い。栃ノ心は鶴竜とは4勝23敗、白鵬とは1勝27敗と分が悪いが、過去、大事なところでは栃ノ心が白星をあげている。栃ノ心が白鵬に対して初めて勝ったのが昨年5月場所の12日目。栃ノ心が大関昇進を決めた場所だった」(同前) 栃ノ心は新大関場所(2018年7月場所)で5勝2敗8休と負け越していきなりカド番となったが、9月場所では白鵬には負けたものの鶴竜に勝って9勝6敗と勝ち越し。陥落危機を脱している。「翌年(2019年)の1月場所は0勝5敗10休で再びカド番となり、3月場所も負け越して大関を陥落している。大関復帰をかけた5月場所は白鵬が全休したが、栃ノ心は14日目に鶴竜に勝って10勝で大関に返り咲いている。ここ一番では横綱に勝って踏みとどまっていたのです」(同前) 今年の3月場所では、千秋楽で当時関脇の貴景勝と、大関だった栃ノ心と対戦。貴景勝は10勝目をあげて大関昇進を決め、栃ノ心は負け越して1度目の大関陥落が決まった。そんな因縁の2人。栃ノ心が10勝をあげての大関復帰を目指す来場所は、どんな戦いを見せるのか。
2019.09.23 07:00
NEWSポストセブン
白鵬の怒りの矛先が貴景勝に? 貴ノ富士暴行事件の余波
白鵬の怒りの矛先が貴景勝に? 貴ノ富士暴行事件の余波
 横綱・白鵬の日本国籍取得と同じ日に発覚したのが、千賀ノ浦部屋の貴ノ富士(十両5・元「貴公俊」)の暴行事件だった。こちらの事件をより大きく報じたスポーツ紙も少なくなかった。「白鵬は“今日(帰化が認められた9月3日)が白鵬翔の誕生日だ”と大喜びだったのに、話題を横取りされて憤懣やるかたないでしょう。貴乃花親方とは激しく対立していましたが、その元弟子に晴れの日を汚された格好です。怒りの矛先は同じく貴乃花親方の元弟子で、今場所で大関復帰を目指す貴景勝にも向くのではないか。2人の取組はかなり激しい一番になるはずだ」(担当記者) そして、カド番で迎えた7月の名古屋場所を全休し、関脇に陥落した貴景勝もまた、複雑な事情のなかで本場所を迎えている。 実は、貴ノ富士による付け人への暴行事件からは、「千賀ノ浦部屋の複雑な内情が垣間見える」(ベテラン記者)のだという。「貴乃花部屋時代の約1年前にも、貴ノ富士は序二段の付け人を殴る暴力事件を起こしている。貴乃花親方が退職するきっかけの一つとなった事件だ。その後、貴乃花部屋は解散し、千賀ノ浦部屋に合併吸収されたわけだが、それによって部屋の中に3つの異なる経歴の力士が併存するようになったのです」(同前) もともと千賀ノ浦部屋は出羽海一門の部屋だった(現在は二所ノ関一門)。元関脇・舛田山が2004年に春日野部屋から独立して部屋を興した。その後、2016年に現在の千賀ノ浦親方(元小結・隆三杉)が継承。そして昨年、貴乃花部屋を吸収した。そのため「先代の千賀ノ浦親方」の育てた力士、「現在の千賀ノ浦親方」がスカウトした力士、そして「元貴乃花親方」の弟子たちという3つの異なる経歴を持つ力士たちが、一つの部屋に集まっているのだ。「とりわけ心配されているのは、先代の育てた力士たちと、現千賀ノ浦親方のもとで育ったグループの間に溝があることです。というのも、現在の部屋の建物は先代の所有で、今も先代夫婦が最上階に住んでいて影響力が強い。大阪場所でも先代時代からの弟子たちだけの会食が催されていた。いまは同じ部屋の弟子なのに扱いが違って、きちんと稽古に集中できる環境なのか懸念されていた」(同前) もともとそうした構図があったところへ元貴乃花部屋の力士が入ってきたのだ。「人気と実力があるのは、貴景勝をはじめとする元貴乃花部屋の力士。ただ、彼らは路頭に迷いかねないところを千賀ノ浦部屋に救ってもらったかたち。それなのに番付が上だから、もともと千賀ノ浦部屋にいた力士が付け人になる。今回、貴ノ富士が暴力を振るったのは現在の千賀ノ浦親方のもとで育った序二段力士でした。親方も怒り心頭でしょう」(二所ノ関一門の親方) 結果として、貴景勝の場所前の調整にも不安が残った。連合稽古などでは関取衆を相手に負け越し、各メディアも調整の不安を報じた。「貴景勝は夏巡業を全休し、部屋での稽古を避けて、母校の埼玉栄高で高校生相手に稽古をしていた。埼玉栄で膝を専門とするトレーナーらと治療にあたるということだったが、部屋の夏合宿(8月6~10日)も欠席した。親方のもとではないところで稽古をする状態が続いていたのです。 千賀ノ浦部屋の女将さんが書いている部屋のブログでは、貴景勝の誕生日(8月5日)にわざわざ、女将さんから貴景勝への手紙が掲載された。〈師匠と私から目に見えないバースデーケーキを贈ります〉といった内容だが、わざわざネットに掲載されたのは、問題ないとアピールするためだったのではないか」(同前) ある千賀ノ浦部屋の後援会関係者は「元貴乃花部屋のグループを疎ましく思う勢力が部屋の内部分裂とか、親方と貴景勝の不仲とかの話を流している」と説明したが、状況はやはり複雑だ。 カド番で迎えた7月の名古屋場所、膝のケガを抱える貴景勝は強行出場しようとしたが、千賀ノ浦親方との5時間に及ぶ話し合いの末に休場した。「そのまま大関陥落が決まり、貴景勝は忸怩たる思いもあったでしょう」(二所ノ関一門の親方) 10勝で大関復帰が叶わなければ、また大関獲りを一からやり直しだ。角界の新星は重いものを背負って秋場所の土俵に臨んでいる。※週刊ポスト2019年9月20・27日号
2019.09.11 07:00
週刊ポスト
週刊ポスト 2019年9月20日・27日号目次
週刊ポスト 2019年9月20日・27日号目次
週刊ポスト 2019年9月20・27日号目次韓国の「反日」を膨らませた日本の「親韓政治家」たち・韓国歴代大統領「対日外交術」の54年史特集◆5万人の「血圧履歴書」で判明した「危ない血圧値の波」◆現役看護師 ぶっちゃけ座談会「嫌いな患者」「ダメな医者」◆分裂から4年!ヤクザ界と「山口組」の大地殻変動◆【角界地獄耳レポート】白鵬vs貴景勝 それぞれの「内なる難敵」◆もめない「上級相続」こじれる「下級相続」◆最新版 得する年金財政検証で見えた“改悪”を、逆手に取る方法がある◆「財政検証」には何が書いてある?◆シニアの「年齢制限」は突然に◆令和初の新米8ブランド「お米のプロ」が旨さくらべ◆女性が教える「みなぎり講座」開講中!◆ビートたけしの「21世紀毒談」特別版ワイド◆小泉進次郎育休発言に賛否両論を唱えた議員◆上皇后 お引っ越し遅延 意外な効果◆民主の女神◆トヨタとスズキ◆MGCは大混戦◆佐々木朗希◆阪神 鳥谷来季の“納税”◆報ステ セクハラ◆フジ東大医学部 女子アナ◆二階堂ふみ◆スイス大使◆桜田元五輪相◆渋野日向子◆2つの京都芸術大学グラビア◆創刊45周年記念 GOROの女神たち◆週刊ポストが報じた話題のセクシーグラビア50年◆英国「無修正」番組の衝撃◆清楚なお姉さん5人の「動画」◆日本全国総力取材 ポツンと一軒宿◆なをん。山崎真実◆染谷有香 HoneyTrap command2◆中村静香 オトナの美バスト◆吉高寧々 お願い、もう少しだけ◆はるかぜ.と秋の温泉旅行へ♥連載・コラム◆呉智英「ネットのバカ 現実のバカ」【小説】◆柳広司「太平洋食堂」【コラム】◆二題噺リレーエッセイ 作家たちのAtoZ◆短期集中東田和美「60歳からの『儲ける競馬』」◆広瀬和生「落語の目利き」◆堀井六郎「昭和歌謡といつまでも」◆秋本鉄次「パツキン命」◆戌井昭人「なにか落ちてる」◆春日太一「役者は言葉でできている」◆大竹聡「酒でも呑むか」◆鎌田實「ジタバタしない」◆綾小路きみまろ「夫婦のゲキジョー」◆大前研一「『ビジネス新大陸』の歩き方」◆高田文夫「笑刊ポスト」【ノンフィクション】◆井沢元彦「逆説の日本史」【コミック】◆やく・みつる「マナ板紳士録」◆とみさわ千夏「ラッキーな瞬間」【情報・娯楽】◆のむみち「週刊名画座かんぺ」◆ポスト・ブック・レビュー◆医心伝身◆ポストパズル◆プレゼント◆法律相談◆恋愛カウンセラー・マキの貞操ファイル村生ミオスペシャル◆椎名誠とわしらは怪しい雑魚釣り隊◆坪内祐三の美術批評「眼は行動する」
2019.09.09 07:00
週刊ポスト
貴景勝や八村ら、全スポーツからラグビー日本代表を選ぶと…
貴景勝や八村ら、全スポーツからラグビー日本代表を選ぶと…
 9月20日にラグビーW杯日本大会が開幕、それに先立ち、8月29日には代表31人が選出された。フィールド上に15人が立つラグビーは、ポジションにより多様な特性・能力が求められる。一方で、競技人口は比較的少なく、“ラグビー向きの才能”が他に流れていると嘆く関係者は少なくない。 では、全スポーツの一流選手から“夢のジャパン”を組んだら──ラグビー取材の第一人者と、1987年の第1回W杯にも出場した元日本代表の“顔”が大真面目に考えた。 まず、ラグビーのポジションは大きく、フォワード(FW=8人)とバックス(BK=7人)に分かれる。スクラムを組むのがFWの8人で、最前列が「左プロップ」「フッカー」「右プロップ」の3人。「フッカー」は最前列からスクラムをコントロールしながら足でボールを後ろに送る。ラインアウトではボールを投げ入れるため、パワーと器用さが求められる。一方、「左右プロップ」は最重量級が並ぶ。 ラグビー、水泳、駅伝から、MLB、NBAまで幅広く取材するスポーツジャーナリスト・生島淳氏は、左プロップに角界の新星・貴景勝(関脇)を選出。「両足が土俵から離れない、地に根が生えたような動きはプロップでしょう。ラグビーの代表は『居住3年以上の外国人』も出場可能なので、ジョージア国籍の大関・栃ノ心やモンゴル国籍の白鵬、鶴竜の両横綱もいいが、一番若くスタミナもある貴景勝が最も有望です。 右プロップは柔道100kg超級の原沢久喜がいいと思う。フッカーはラインアウトも考え、恵まれた体格で器用にボールをコントロールできる田中将大(ヤンキース)を推したい」◆ロックにNBA・渡邊雄太 神戸製鋼で日本選手権7連覇を達成し、日本代表キャップ数30を誇る大八木淳史氏も「左プロップは貴景勝」という意見で一致。「右プロップは体格、身体能力に加え、負けん気の強そうな中田翔(日本ハム)を見てみたい。フッカーには足技も使える柔道から阿部一二三。最近はケガに苦しんでいるが、若くして世界の頂点に立った技のキレは素晴らしい」 続いて「左右ロック」のセカンドロー。ラインアウトでジャンパーとして地上4mの空中戦を繰り広げるため、長身の選手が務める。前出・生島氏がいう。「左ロックは走り高跳びの日本記録保持者・戸邉直人を持ってきましょう。194cmの長身で、跳躍力も申し分ない。右ロックはバスケ日本代表から、206cmの体格でコートを縦横無尽に走り回るNBAメンフィス・グリズリーズの渡邊雄太を使いたい」 現役時代は188cmの巨体でロックとして活躍した大八木氏は、長身の野球選手コンビを提案する。「左ロックを藤浪晋太郎(阪神)、右ロックをダルビッシュ有(カブス)の2m級コンビ。このくらい大きくて動ける選手だとスクラムが安定するし、ラインアウトでのボールキャッチも安心できる」 最後列の側面からスクラムに加わるのは「左右フランカー」。パワーに加え、いつでも飛び出せる俊敏性や持久力が求められるため、別掲図の通り本田圭祐(サッカー)や瀬戸大也(水泳)などスタミナが求められる競技からの人選となった。 FW陣の最後尾に位置するのが攻守の要「ナンバーエイト」だ。生島、大八木両氏は同じ名前を挙げた。日本人初のNBAドラフト1巡目指名を受けた八村塁(ウィザーズ)である。 大八木氏は「現役日本人アスリートを見渡して、運動能力トップは八村。彼しかいない」と太鼓判を押す。バスケ日本代表でも、所属チームでも背番号「8」の八村だが、ラグビーでも「8」の資質があるわけだ。 ここからがBK陣。「スクラムハーフ」はFWとBKのつなぎ役。スクラムにボールを投げ入れ、ナンバーエイトから出てきたらパスやキックで攻撃のリズムを作っていく。的確な判断と素早い動きが求められ、小柄な選手も多い。「スタンドオフ」は司令塔。スクラムハーフからパスを受け、攻撃陣を率いる。「バスケ日本代表のPG富樫勇樹(千葉ジェッツ)がスクラムハーフ。167cmながら素早い動きと戦略眼で大きな相手を翻弄できる。スタンドオフは広い視野で攻撃を組み立てられる久保建英(マジョルカ)でしょう」(生島氏) 大八木氏はスクラムハーフになんとフィギュアスケートの羽生結弦を挙げた。172cm、57kgの細身では不向きに思えるが、「素早い動き、4回転ジャンプを実現する驚異的な運動神経に加え、ケガに強い。何より、スクラムハーフに必要な圧倒的なカリスマ性があります」(大八木氏)と断言。「司令塔のスタンドオフは大谷翔平(エンゼルス)がいい。あの運動神経なら、練習すれば素晴らしいキックもできるはず」(同前) さらにスリークォーターバックスの4人。中央の「左右センター」は、攻撃ではウイングのトライをアシストし、守備では体を張って相手バックスを止める縁の下の力持ち的存在だ。生島氏はこの左センターに大谷を起用したいとする。「視野が広くてクレバーな大型バックスは魅力的です。大谷なら右フランカーとの“二刀流”もいける」 大八木氏は「運動能力に加え、強いメンタルでチームを支えられる」との理由で左センターに格闘技の那須川天心、右センターにテニスの錦織圭を挙げた。◆サニブラウンは右ウイング「左右ウイング」は、味方がつないだボールでトライを狙う。スピードが求められるだけに、陸上のトップ選手が第一候補だ。「桐生祥秀が左ウイング。細かいところに入っていくのでダッシュ力のある桐生を置く。比較的ロングスプリントが多くなる右ウイングは後半の加速があり、200mも走れるサニブラウン・ハキームがいい」(生島氏) 一方で、ラグビージャーナリストの村上晃一氏は「左ウイングには“日本人3人目の9秒台”を出した小池祐貴、右ウイングに桐生。線が細いタイプよりも筋肉質で重心を低くして走れるほうがいい。腰高の選手はタックルに弱い」とし、豊富なスプリンター陣から誰を選ぶかが“贅沢な悩み”になるようだ。 最後方に位置する「フルバック」は防御ラインの最後の砦。キックで陣地を挽回する役割も担う。前回大会では五郎丸歩が務めた。 キック力を重視する生島氏が「サッカーのセンターバックがいい。吉田麻也(サウサンプトン)が適任」とするのに対して大八木氏は、ゴルフの石川遼だという。「今回挙げたメンバーはラグビー未経験者ばかり。だから、今の競技のプレー中の表情や集中力の高め方などを踏まえて選んでいる。石川がラグビーをやったら、パット練習と同じようにキック練習を朝から晩までやるのではないか。それぐらい凄まじい集中力がある」 もちろん、本番のW杯に挑むのはジョセフHC率いる「本物のジャパン」である。“あの選手がいれば……”なんて声が出ないほどの大躍進を期待したい。※週刊ポスト2019年9月13日号
2019.09.03 16:00
週刊ポスト
平成に1度もなかった珍事が…(共同通信社)
大関不振 白鵬・鶴竜が約40年ぶり「横綱大関」になる可能性も
 横綱・鶴竜の7場所ぶりの優勝で幕を閉じた大相撲名古屋場所は、11日目から高安が休場し、貴景勝、栃ノ心、豪栄道の4大関全員が休場する事態となった。「カド番だった貴景勝は大関陥落が決まった。来場所での大関復帰には10勝が必要だが、ガチンコ力士が上位にひしめき、厳しい戦いとなる。来場所がカド番の栃ノ心、豪栄道もケガの容態や年齢を考えると万全の状態で本場所を迎えるのは難しいだろう」(若手親方) 次の秋場所で栃ノ心、豪栄道の大関陥落となれば、名古屋場所で休場前に辛うじて8勝目をあげていた高安の“一人大関”となる。その場合、九州場所では「横綱大関」という見慣れない称号が登場することになる。「江戸時代に横綱が名誉称号で、大関が最高位だった名残で、番付表には大関、関脇、小結の三役を揃える決まりがある。大関が不在になったら、横綱が大関の地位も兼ねる『横綱大関』が置かれるのです。高安が一人大関になった場合、西の大関が空位となるので、その時に西の横綱にいる白鵬か鶴竜が『横綱大関』となるわけです。実現したら1982年1月場所で琴風(現・尾車親方)が一人大関だった時以来、約40年ぶりの珍事です」(ベテラン記者) しかも、大関に残る高安の先行きも明るくない。名古屋場所で休場の原因となったケガは、部屋の先輩の稀勢の里(現・荒磯親方)と同じ上腕二頭筋の損傷。「ケガで輝きを失った稀勢の里同様、高安も苦しむことになる。高安まで陥落したら、15日制が確立してから大相撲の歴史で1981年9月場所の1場所しかなかった『大関不在』で『2人横綱大関』という事態になる」 誰も星勘定ができず、上位にガチンコが揃っている証拠ともいえるが、果たしてどうなるか……。※週刊ポスト2019年8月9日号
2019.07.30 07:00
週刊ポスト
埋まらない溝が生じたことも(共同通信社)
元横綱・朝青龍 祝儀を巡って親方と大喧嘩した過去
 角界のカネを巡る慣習は、一般社会の常識からするとかなり独特なものだ。名古屋場所前に開かれた貴景勝の昇進パーティで、父が“祝儀2700万円を強奪した”と報じられたのも、本来は親方がすべてを差配するものという慣習と異なるために噴出した騒動だった。「昇進パーティのようなイベントごとは部屋にとって臨時収入の大チャンスです。力士の結婚式なども同じで、親方夫妻が“親代わり”となって、実の両親は“ゲスト扱い”になる。そこでも集まった祝儀のだいたい6割を親方が持っていくが、もちろん明文化された決まりはないから、親方と力士の間で揉め事に発展することもある」(元力士) 2004年に当時の横綱・朝青龍が、今回と同じ新高輪プリンス(当時)で結婚披露宴を行なった際も、祝儀の分け方などを巡って高砂親方(元大関・朝潮)と大喧嘩する騒動が起きている。 朝青龍の場合は、番組出演料など1億円を税務申告していなかったことが発覚。約3000万円を追徴課税されている。「一事が万事そうで、たとえば十両になった力士が後援者から作ってもらう明け荷や化粧まわし、関取に贈られる幟も、親方を通しての発注が慣例。実際にかかる代金に上乗せした分をピンハネする親方衆がいる。 そういう中抜きが横行する世界ですから、“集めたカネを部屋の関係者以外の第三者が数えてチェックするなんてあり得ない”という考え方になるのです」(同前)※週刊ポスト2019年8月2日号
2019.07.23 16:00
週刊ポスト
貴景勝の父「祝儀2700万円強奪」の真相と角界ごっつぁん体質
貴景勝の父「祝儀2700万円強奪」の真相と角界ごっつぁん体質
 カド番で迎えた名古屋場所で「無念の休場」を選択し、秋場所で10勝をあげての大関復帰を目指す貴景勝。しかし、不在の場所中に思わぬ騒動が起きた。場所前の昇進パーティで父・佐藤一哉氏が“祝儀2700万円を強奪した”と報じられたのだ。騒動の裏側を追っていくと、税務当局も重大な関心を寄せる「角界とカネ」の実態が浮かび上がってきた。 22歳にして“次の日本人横綱”と期待され、来場所で怪我からの再起を期す貴景勝。その相撲界への道を後押ししてきたのが、父・一哉氏だった。兵庫・芦屋で生まれ育った貴景勝は、保育園経営などに携わる一哉氏の“スパルタ教育”のもと、小学校の頃からわんぱく相撲の全国大会で上位入賞し、中学・高校は相撲強豪校に進学。角界入りを果たした。 騒動の舞台となったのは、親子にとって晴れの舞台となるはずの大関昇進披露宴だった。名古屋場所前の6月16日に東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪で開かれた披露宴には、八角理事長(元横綱・北勝海)ら協会幹部、親方衆、後援者ら2000人以上が祝福に駆けつけた。 だが、場所中になって、この披露宴の「カネ勘定」を巡る騒動が発覚する──。『週刊新潮』(7月18日号)が〈「貴景勝」ご祝儀2700万円の“強奪者”〉と題した記事で、披露宴で集まった祝儀を一哉氏が持ち帰ったことに、所属する千賀ノ浦部屋の親方や関係者が不審の念を抱いていると報じたのだ。 記事では、昇進披露宴は〈あくまで相撲部屋が主催〉〈収入は力士個人のものではない〉(前掲記事より、以下同)といった“角界の常識”が紹介されている。力士を育てるために投資してきた部屋の恩義に報いる趣旨から、祝儀の取り分は〈親方6対力士4が相場〉であるにもかかわらず、一哉氏が会場にALSOKの警備員を引き連れてやってきて、〈ホテルからお金を勘定する紙幣計算機を借り、その場で現金を数え、ホテルの使用料だけ払って後は持っていってしまった〉という顛末が報じられている。  同誌によれば当日、警備会社のチェックのなか集計された祝儀は計約4200万円で、ホテルの会場代約1443万円がその場で支払われ、残りの「約2700万円」を一哉氏が持ち帰り、パーティの諸経費を支払った。千賀ノ浦親方(元小結・隆三杉)には300万円の謝礼が支払われたという。協会関係者はこういう。「この騒動は、お金を巡る角界の慣習と一般社会の常識が大きく食い違っていることが、表面化したものだといえるのではないか」◆親方の取り分はノータックス? 昇進パーティや結婚式などイベントごとは部屋にとって臨時収入で、親方夫妻が親代わり、実の両親はゲスト扱いになり、祝儀の約6割を親方が持っていくことが多いと言われる。さらに、それら祝儀を“どんぶり勘定”にして「どれだけカネが集まったか」「そのうちのいくらを誰が持って行ったのか」といったことを不透明にする──それは即ち、税逃れにもつながっていく。元力士はこういう。「引退相撲はケースバイケースで、“あがり”は第二の人生のスタート資金としてすべて引退力士に渡す親方もいるが、ひどい親方はそれも6割を持っていく。引退相撲は公にチケットを売るから税務署もその収入がきちんと申告されるかに目を光らせているが、親方が抜いた分はノータックスにして税金はすべて引退力士が納めるというケースもあった」(同前) こうした角界のカネを巡る旧態依然とした慣習は、税務当局から何度も摘発の対象となってきた。 2004年、祝儀の取り分を巡って高砂親方(元大関・朝潮)との騒動が起きた朝青龍の結婚披露宴はテレビ中継されたが、2007年にその際の番組出演料など1億円を税務申告していなかったことが発覚。約3000万円を追徴課税されている。他にも、週刊ポストのスクープがきっかけで陸奥親方(元大関・霧島)が年寄株取得のために後援会から提供された資金や引退相撲の祝儀など、5年間で2億2000万円の申告漏れを指摘されたこともある(1999年)。「角界には“ごっつぁん”という感謝を表わす言葉があるが、一般的な社会常識とはかけ離れた経理のずさんさを象徴する言葉になってしまっている」 そう語るのは、『大相撲の経済学』の著者で、相撲協会の公益財団法人化に向けた改革策をまとめる「ガバナンスの整備に関する独立委員会」の副座長を務めた慶応大学商学部の中島隆信教授だ。「国税や管轄の税務署は、今回の貴景勝の昇進パーティのような例もきちんと注視しています。親方であれ力士であれ、祝儀を受け取ったことがわかれば、それが収入として申告されているか調べることになる。だからこそ、収支はガラス張りにすべきだが、なかなかそうならない。 親方の権限が非常に強い世界なので、親方が“角界の慣習だ”といえばそれが通ってしまう。協会の幹部が部屋の親方を兼ねているから、力士より親方の都合を優先する組織になっている。そうした旧態依然の体質を変えるため、『ガバナンスの整備に関する独立委員会』として様々な提言をしたが、力不足で変革に至らなかった」◆「親代わり」か「実の親」か 結局、角界の慣習を知らない貴景勝の父・一哉氏が一般社会の常識で集めた祝儀を管理・カウントし、分け方を決めた結果、期せずして角界の暗部に踏み込んでしまったということなのか。一哉氏は週刊ポストの直撃に対しこう答える。「私が祝儀を“強奪”したという記事は読みましたが、全くのデマです。そもそも会場のホテルと契約したのは私で、それを祝儀から支払っただけ。私は親方と打ち合わせした約束通りにやっただけです。詳しいことは親方に聞いてください。私からそれ以上のことは答えるつもりはありません」 一方、名古屋市内にある場所中の宿舎で千賀ノ浦親方は直撃すると、「今回のことは何もコメントするつもりはないので。どこにもお答えしていません。お金が絡むことだし……」とするのみ。“角界の慣例”が世間の常識からかけ離れているのではないかとも聞いたが、無言のままだった。 今回の騒動は、角界で長く温存されてきた“慣習”がいよいよ曲がり角に差し掛かったことを示しているようにも見える。前出の協会関係者がいう。「中学を卒業する前から弟子入りして部屋から学校に通い、大横綱に育ててもらった北の湖・元理事長のような時代なら、部屋の親方夫妻はまさに“親代わり”ですが、今はそんな例はない。貴景勝に限らず、親が小さい頃から英才教育に熱心で相撲取りにするというケースも増えるでしょう。いつまでも閉ざされた世界の“慣習”が通用する時代ではなくなるだろう」 ファンの期待を背負う貴景勝が、古き慣習が生んだ騒動に惑わされず、大関復帰を果たすことを願いたい。※週刊ポスト2019年8月2日号
2019.07.22 11:00
週刊ポスト
週刊ポスト 2019年8月2日号目次
週刊ポスト 2019年8月2日号目次
週刊ポスト 2019年8月2日号目次「日韓断交」で韓国経済は大崩壊!・日本vs韓国&北朝鮮 国力50番勝負 ・不買運動の韓国人がそれでも欲しくて仕方がない「日本製品」特集◆ジャニーズ社長「弔花の序列」ほか有名人の葬儀はこんなに大変だ◆「何歳で」「どの検査を」受けるべきか 年齢別早見表 ◆【徹底研究】「大型連敗」の謎 実力伯仲のプロスポーツでなぜ?◆新聞・テレビが報じなかった参院選の「恥部」「恥辱」「破廉恥」 ◆悪用されるのは怖いが忘れるのも怖い ──増え続けるパスワードどうすりゃいいの? ◆旧日本軍“作戦の神様”が遺していた「失敗の本質」手記 ◆京都アニメーション放火殺害事件緊急詳報──凶悪「放火魔事件」の60年史 ◆2000年の時を駆ける女傑の性愛伝説 ◆貴景勝の父「祝儀2700万円強奪」これが真相だった! ◆あなただけの書き込み式 「逆算の老後資産年表」シート ◆定年後のお金対策10「何歳から」始めるか これが大正解!ワイド◆有働由美子vs小川彩佳「決戦は月曜日」の視聴率バトル◆ジャニーズ事務所vs公取委 なぜ「第一報」はNHKだったのか◆宮迫博之vs吉本興業「闇営業引退」後に待つ違約金の綱引き◆畑岡奈紗vs渋野日向子◆市川海老蔵vs朝日新聞グラビア◆妖怪博物館と怪異の世界◆最高巨乳会議 B20サミット開幕◆SOD女子社員オール スターズ会社案内◆本当に間に合う!? 空から見た五輪会場◆奈月セナ ジャングルの女王セナパイ◆関根優那 オトナの階段 ◆清水あいり H!◆畑中葉子 ◆インタビュー 舘ひろし◆追悼 竹村健一◆定点空撮 新国立競技場連載・コラム【小説】◆柳広司「太平洋食堂」【コラム】◆短期集中東田和美「60歳からの『儲ける競馬』」◆広瀬和生「落語の目利き」◆堀井六郎「昭和歌謡といつまでも」◆秋本鉄次「パツキン命」◆戌井昭人「なにか落ちてる」◆春日太一「役者は言葉でできている」◆大竹聡「酒でも呑むか」◆鎌田實「ジタバタしない」◆綾小路きみまろ「夫婦のゲキジョー」◆大前研一「『ビジネス新大陸』の歩き方」◆高田文夫「笑刊ポスト」【ノンフィクション】◆井沢元彦「逆説の日本史」【コミック】◆やく・みつる「マナ板紳士録」◆とみさわ千夏「ラッキーな瞬間」【情報・娯楽】◆のむみち「週刊名画座かんぺ」◆恋愛カウンセラー・マキの貞操ファイル◆ポスト・ブック・レビュー◆医心伝身◆ポストパズル◆プレゼント◆法律相談◆新連載 二題噺リレーエッセイ 作家たちのAtoZ◆ビートたけし「21世紀毒談」◆坪内祐三の美術批評「眼は行動する」
2019.07.22 07:00
週刊ポスト
白鵬を名古屋場所で追い込むのは貴景勝の先輩・大栄翔か
白鵬を名古屋場所で追い込むのは貴景勝の先輩・大栄翔か
 大相撲の横綱は前半戦で小結や前頭3~4枚目までの力士と対戦するのが慣例。そこで、血気盛んな若い力士たちが、横綱在位場所数など数々の“歴代1位”の記録を誇る34歳の横綱・白鵬を、名古屋場所で引退の瀬戸際に追い込む可能性がある。いったいどんな顔ぶれなのか。 白鵬は東前頭筆頭で先場所初優勝した朝乃山や、6月に結婚披露宴を行ったばかりの新小結・竜電に続いて、八角理事長(元横綱・北勝海)の愛弟子で部屋頭の北勝富士(前頭1)やガチンコ力士として知られる碧山(あおいやま、前頭2)、遠藤(前頭2)、正代(しょうだい、前頭3)などとの対戦が続くと考えられる。そうした平幕上位のなかで注目されるのが25歳の若手・大栄翔(前頭3)だ。「白鵬は全勝優勝した春場所で、3日目まで危なげない相撲を続けていたが、4日目の大栄翔戦がヒヤリとする一番になった。土俵際まで押し込まれ、最後は土俵を飛び出しながら両手で大栄翔の頭を押さえて辛くも勝つ一番となった。そこから調子がおかしくなったのか、千秋楽まで危うい取組ばかりになった。その苦手意識が白鵬の脳裏にも残っているはず。何より、若い大栄翔は白鵬の全盛期を知らない。恐怖心がないぶんチャンスがある」(協会関係者) 大栄翔にとって埼玉栄高校の後輩にあたる大関・貴景勝が、カド番ながら休場に追い込まれ、場所後の陥落が決定的になった。「5時間にもわたる千賀ノ浦親方(元小結・隆三杉)との話し合いの末、強行出場が却下された。この無念の休場も、大栄翔にとっては発奮材料になるのではないか」(同前)とみられている。※週刊ポスト2019年7月19・26日号
2019.07.10 07:00
週刊ポスト
【動画】相撲界で「美人すぎる」と話題 「貴景勝の母でございます」
【動画】相撲界で「美人すぎる」と話題 「貴景勝の母でございます」
「まさか自分の子供が力士になるなんて、想像もしていなくて」。そう笑うのは、大関となった貴景勝のお母さんの佐藤純子さん。角界で「美人すぎる」と話題となっています。 週刊ポストでは、グラビアで着物姿を披露。夫婦の出会いのきっかけは、知人の紹介によるお見合いだったそうです。 息子については「どんどん自分の手元から離れていく寂しさがあります」と語った純子さん。もう、息子さんは日本中のヒーローです!
2019.07.09 16:00
NEWSポストセブン

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