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国内ニュースを集めたページです。重大事件・事故の裏側や、めまぐるしく移り変わる政治情勢なども解説。昨今の世相や皇室の最新情報なども取り上げます。

「週刊ポスト」本日発売! 決定版「統一教会議員168人リスト」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 決定版「統一教会議員168人リスト」ほか
 9月5日発売の「週刊ポスト」は、3つのお楽しみ袋とじが付いたスーパープレミアム合併号。コロナに異常気象、そして戦争で世界経済は依然として不透明だが、投資のプロたちは「いよいよ最大のチャンス到来」と、次に動き出すタイミングを探り始めた。「日経平均4万円」を見据えた資産倍増ノウハウを一挙公開する。さらに、統一教会と政界の蜜月を示すどこよりも詳しい資料、そして迫る安倍国葬がテロリストの標的になる重大リスクをスクープする。今週の見どころ読みどころ◆鈴木エイト3000日取材の総決算「旧統一教会ズブズブ国会議員168人」リスト旧統一教会追及の第一人者であるジャーナリスト・鈴木エイト氏が9年間にわたって調べ上げた教会と関係の深い国会議員リストを公開する。自民党は今頃になって党内調査をすると言い出したが、自己申告のアンケートなど役に立たない。すでに鈴木氏が調査し、直撃した議員たちの当時の対応はどうだったのか。これでも「知らなかった」と言えるのか。決定的な証拠資料は政界の汚染度を白日の下に晒す。案の定、79%が自民党議員だった。◆「平和」「SDGs」「医療者支援」を隠れ蓑にした旧統一教会イベントが堂々開催中!霊感商法が問題視された1980年代から今日に至るまで、旧統一教会は着実にその地歩を固めてきた。それを可能にした背景に執拗な政界工作があったことは想像に難くないが、一方で一般信者獲得につながる種々のイベントにも余念がなかった。それらイベントは聞こえのいい名目で市民生活に入り込み、学生や子供たちまで引き込んでいた。◆性加害の香川照之が「歌舞伎役者としての未来」もピンチに飲食店女性に悪質なセクハラをしていたことを認めた香川照之。CM中止などの影響が相次いでいる一方、番組に出演させる一部のテレビ局は頭を低くして矢をやりすごそうとしているところが“ギョーカイ”の程度の低さを象徴しているが、香川の未来はやはり暗い。10年前に市川中車として進出した歌舞伎の世界でも重大な岐路に立たされていた。◆アナリストたちが断言する「日経平均4万円」の大波に乗れ!円安、株安、物価高。庶民には暗いことばかりに見える日本経済だが、投資の専門家たちは「今こそチャンス」と虎視眈々とタイミングを計っている。円安も株安も、そして日本だけが続けるゼロ金利も、世界の投資家にとっては「日本買い」のサインなのだ。アナリストたちの分析に加え、19の注目銘柄、激変する株主優待制度の見極め方を特集した。◆読売新聞投書から議論沸騰 「老いた夫の度を超えたオナニー」に潜む危機読売新聞の投書欄に80代女性が寄せた「80代の夫 頻繁に自慰」という告白が大きな議論を呼んでいる。全国から同じ悩みを抱える妻たちの声が上がり、自室や自宅にとどまらず公共の場でも性欲を抑えられない中高年男性の実像が次々と明らかになっている。専門医に取材すると、そこには認知症に関わる危険な症状も浮かび上がった。◆重鎮・広岡達朗がついに鉄槌!「原よ、今すぐ巨人を去れ」47年ぶりの最下位さえチラつくジャイアンツの体たらく。今年も決して戦力不足ではないはずなのに、このみじめな姿はなぜなのか。2002年に初めて原監督が誕生した際、強く推薦したという広岡氏は、だからこそ監督の指導力を厳しく問う。若手を育てられない、ベテランを甘やかす、他球団のスターを獲得してレギュラーに据える……そうした“原体質”の問題をズバリ指摘した。◆メルカリで「娘のパンツを5000円で売る母」たちの驚くべき言い分匿名で個人と個人が売り買いできるフリマアプリは様々な副作用を生んでいるが、これもそのひとつ。女児を性の対象とする特殊性癖を持つマニアに対して、なんと母親が娘の下着や靴下、さらにはツバなどを売る行為が横行しているという。本誌取材に、そんな小遣い稼ぎに手を染めた母親たちが事情と言い分を語った。◆落語ファン仰天 円楽が「円生」を狙い、「次の円楽」は実の息子に!?脳梗塞から高座に復帰した三遊亭円楽の“野望”が注目されている。まだ回復途上だが、本人はなんとしても昭和の名人・円生の大名跡を継ぎたいと執念を燃やしているという。さらに、襲名で空位となる「円楽」の後継には、これまで本命と見られていた三遊亭王楽ではなく、円楽の実子である三遊亭一太郎が浮上している。落語ファンの胸中も複雑で……◆安倍国葬を狙うテロリストたちと警備当局の「際限なき闘い」本誌が前号で「安倍国葬の本当の費用は最低33億円、最高で130億円」と報じると、政府の「経費は2.5億円」を真に受けていた新聞・テレビは面食らって取材に動き始めた。それだけのカネがかかる主な原因は警備費だ。すでに当局は国葬そのものや外国要人に対するテロを警戒して最高レベルの警備体制に動き始めている。◆録音テープ入手!茨城県警が言い放った「風俗嬢に対しては偏見がある」の大暴言8月のある日、茨城県で起きた卑劣な事件が、さらに卑劣な事件へとつながった。性風俗産業に従事する女性が男性客からレイプされそうになり、さらに着衣などを強奪された被害を警察に訴えると、警察官は被害届を受理しなかったばかりか、女性にとんでもない暴言を吐いたのだ。「偏見があるわけですよ」「世間から見てよく思われてない」「結局短時間でお金稼げるわけですよね」――警察官がセカンドレイプするという許されざる現場を再現する。◆<カラーグラビア>本当に旨いカップラーメン頂上決戦ついに決着!麺を極める評論家3人が、市販されている51種類のカップ麺を食べ比べ、忖度なしのガチ評価を下した。食べたのは51種類。スープのカテゴリごとに6部門で入賞アイテムを公表する。激戦となった醤油部門では、3つの人気麺が1位を分け合った。そして、日清など大手メーカーに割って入ったのはコンビニのオリジナル商品だった。◆神戸山口組「ナンバー2を絶縁」で見えてきた分裂7年抗争の終幕8月22日、神戸山口組の寺岡修若頭が幹部たちに組からの脱退を伝えた。すると翌日、神戸山口組は寺岡若頭に最も重い「絶縁」の処分を下した。背景には、膠着状態となっている六代目山口組との抗争を終わらせる水面下の動きがあった。暴力団取材を続けるジャーナリスト・鈴木智彦氏がリポートする。◆大増税の号砲なのか 最高裁が「相続税のマンション節税」に“有罪”判決!2015年に相続税の優遇措置が縮小されて以降、節税のためにマンションなど不動産を購入して資産を圧縮する人が増えた。税理士たちもそれを勧めてきたが、ここにきて最高裁がその手法を違法と判断し、相続の常識が根底からひっくり返ろうとしている。なぜ違法とされたのか、アウトとセーフの境界はあるのか、専門家の見解を集めた。◆<袋とじ付録>かわええ~ レイヤー「えなこ」の「ラムちゃん」なりきりポスター日本一のコスプレイヤーと称賛されるえなこが高橋留美子作品のキャラになりきる写真集『こすみっくわーるど』刊行を記念して、『うる星やつら』のラムちゃんを演じたオリジナルポスターを本誌で公開。電撃のかわいさです。※全国の書店、コンビニで絶賛発売中!
2022.09.05 07:00
NEWSポストセブン
教団関連とはわかりにくいかたちで実施するイベントも多いという(画像は『ピースロード』のホームページより)
旧統一教会の“擬装イベント” 「日韓友好」「SDGs」「医療者支援」の名目で開催
 政治家が言う「旧統一教会の関連団体とは知らなかった」は疑わしいが、全国で行なわれている一般向けイベントには、確かに教団関連とはわかりにくいものが紛れ込んでいる。 毎年全国の都道府県で開催されている「ピースロード」は、地域ごとの実行委員会が主催するサイクリングイベントだ。「世界平和」「日韓友好」を掲げてそれぞれの地域内を自転車でめぐり、リーダーの青年が行く先々で平和のメッセージを読み上げる催しで、実行委員会には地元の政治家などが名前を連ねる。 この8月に実施された「ピースロード2022イン熊本」の実行委員には、木原稔・元財務副大臣など熊本選出の自民党国会議員3人が加わっていた。 だが、本当の主催者は旧統一教会の関連団体「UPF(天宙平和連合)」だ。ピースロードのホームページによると、中央実行委員長はUPFジャパンや国際勝共連合の会長を兼ねる梶栗正義氏が務め、佐賀県唐津市で行なわれた2021年のラストランにも参加したことが掲載されている。 20代後半の元2世信者の女性が語る。「先頭をリードして走り、役所などを表敬訪問してメッセージを読むのは『青年』と呼ばれる若い信者の役目です。外部から見るとただのサイクリング集団で、統一教会とは思わないでしょう。イベントの横断幕に『朝鮮通信使のルートを走って日韓友好を実現しよう』といった標語が書かれていたりする部分に、教会の色がうかがえるくらいです」 もともとは2013年に2台の自転車で北海道から日本列島を縦断し、韓国まで繋いだことから始まったイベントとされ、以来、日本の各地で行なわれるようになっていった。 それが安倍晋三・元首相の銃撃事件後、事態は急変した。UPFが旧統一教会の関連団体であることが大きく報じられると、このイベントを後援していた各地の自治体で後援を取り消す動きが広がっているのだ。 熊本県、熊本市、八代市は8月2日に後援取り消しを発表した(イベントは実施)。八代市秘書広報課が説明する。「ピースロードに対する後援は2018年から行なってきました。イベント企画書や規約などを見ても、承諾基準に反していないことから、後援名義の使用を承認しましたが、役所の人間が参加したり、見に行ってイベント自体を支援したことはない。これまでピースロードが旧統一教会系であるという認識はありませんでした。 旧統一教会系の団体の存在がクローズアップされ、議員との関係など新聞やテレビで報道されるようになり、それでわれわれも知ったし、市民の方々の不安も高まりました。そこで八代市として協議し、イベントの開催期間中ですが、8月2日時点で後援名義の使用を取り消すことを決めました。今後は申請があっても不承諾になると思います」 他にも鹿児島市、奈良市、天理市、西東京市などが次々に地元のピースロードイベントの後援を取り消し、香川県は後援取り消しとともに、知事が務めていた同イベントの実行委員会顧問の辞任も発表した。 このイベントの実施を賞賛する記事を報じていた新聞各社も、“証拠隠し”のように一斉に記事をウェブ上から削除したのである。小学生と「SDGsすごろく」 コロナ対応に苦労する医療関係者を激励するという名目のイベントも開かれた。大阪・泉佐野市で昨年行なわれた「キャンドルナイト」だ。後援した泉佐野市の秘書課の担当者が語る。「学生が手作りのキャンドルに灯をともすイベントで、会場でキャンドルを販売した売上をコロナで頑張っているりんくう総合医療センターに寄附するというものです。世界平和青年学生連合南大阪連合会という団体の主催で、30万円の寄附がありました。今後については、霊感商法など不透明な部分がクリアにならないと、市として後援名義使用は承認できない」 さらに見落とせないのは、子供向けイベントの存在だ。 旧統一教会の関連団体「北海道CARP(※注:Collegiate Association for the Research of the Principle)」と札幌市の外郭団体「札幌市環境プラザ」が共催したのが『WAKUWAKU 4U Project』だ。 小学生の子と、その親を対象に環境について学ぶイベントで、「SDGsすごろく」や「もしこの世に電気がなかったら」体験、使い古しの油を使った石鹸作りなど、昨年11月から今年6月にかけて合計6回開かれ、大学生と子供たちが交流した。「CARPとは旧統一教会信者の大学生サークルで、1960年代より全国各地の大学で活動している『原理研究会』と同一団体と考えてよい」(全国霊感商法対策弁護士連絡会の木村壮弁護士) 札幌市環境局環境政策課の担当者が開催の経緯をこう説明した。「昨年7月に北海道CARPから札幌市若者支援総合センターに『SDGsに関する子供向けイベントをやりたい』と相談があり、札幌市環境プラザを紹介しました。北海道CARPが旧統一教会関連だということは、札幌市のほうでは認識がありませんでしたが、プラザのほうは途中で調べて、関連があることがわかったそうなんです。 ただ、イベントなどで彼らが布教をするわけでもなく、宗教活動を行なっているわけでもありません。施設管理の規定には宗教団体の関連団体を排除する定めはなく、他の宗教団体やその関連団体がプラザを使用している実績もありましたから、断わる理由がありませんでした」 札幌市が旧統一教会との関係を把握したのは、安倍氏の事件後だという。「九州大学CARPの環境保全に貢献したとする過去2回の表彰を、福岡市が取り消したというニュースが7月25日にありました。それを知って市からプラザ側に確認し、北海道CARPも関連団体だと初めて知りました。懸念として、参加したお子さんの個人情報が渡っているのではないかということもありました。イベントでは布教を行なっていませんが、後からその名簿を基にやる可能性が考えられたからです。が、北海道CARPはお子さんの名前は聞いていましたが住所やその他の情報は得ていない。 札幌市には福岡市のように宗教団体を対象から除く規定はありませんが、今後イベントの実施を求められても、プラザの本来の業務に支障が出るということでご遠慮いただくことになります」(同前)※週刊ポスト2022年9月16・23日号
2022.09.05 07:00
週刊ポスト
経産大臣の重要課題がお土産購入でいいのか…(写真/共同通信社)
西村康稔経産相は「お土産の購入量が非常に多い」 官僚作成トリセツに経産省の珍回答
 8月に再入閣した西村康稔・経産相だが、官僚によるトリセツ(取扱説明書)が早速作られていた。 週刊ポストが入手した〈西村経産大臣出張時の注意点【取扱注意】〉と題した文書では〈お土産購入ロジ〉の項目に〈大臣は、お土産の購入量が非常に多いため、荷物持ち人員が必要。秘書官一人では持ちきれないため、東京駅の大臣車積み込みまで対応〉〈会計は1人ではなく、複数人で対応できる体制が必要。(大臣はご自身で支払おうとするが、会計には時間がかかるため、事務方が瞬時に支払い(立替)にいくことが必要。)〉。さらに〈大臣は、夕食を購入するために駅構内を散策。弁当購入部隊とサラダ購入部隊の二手に分かれて対応〉ときめ細かすぎるサポートが記してある。 西村氏といえば政界きっての「贈り物マニア」として知られ、政治活動費の2割近くを「土産代」で計上、なかでも毎年「100万円玉ねぎ」を政治資金で購入していることを週刊ポスト(2022年7月8・15日号)が報じた。経産大臣の公務を支える官僚にも、お土産購入が“重要課題”になったということか。 元文部官僚で京都芸術大学客員教授の寺脇研氏が語る。「政治主導になり、大臣に仕える官僚はその政治家の流儀に合わせて対応しなければならなくなった。大臣のご機嫌を損ねると立場も危うくなるから、何でも忖度しなければならない。そういう時に役人はこのようなマニュアルを作ります」 寺脇氏は〈お土産購入ロジ〉については「やりすぎです」と呆れる。「大臣が自分の秘書に買い物を頼むことはありますが、個人的なお土産を購入するのに官僚を使うのは公私混同でしょう。今の役所はブラック労働だといわれているのに、不必要な労働を官僚に強いている。西村氏は元通産官僚だから、大臣がこのような振る舞いをすると役人が困るということはよくわかっているはず。大変なことがわかっているのにやらせているのは横暴だと思います」 文書について西村康稔事務所はこう回答した。〈ご質問の文書は、出張を経験した福島復興推進グループの担当者が、大臣の福島出張後に、今後の出張の準備や当日対応の参考となるよう、あくまで執務参考用の内部文章(ママ)として自発的に作成し他部局に共有したものと報告を受けております。政治活動は法令に従い適正に行なっています。政治資金についても適正に報告しているところです〉 経産省の回答は、見事に配慮の行き届いたものだった。〈福島の復興は経済産業省における最重要課題です。経済産業大臣自身が、福島の地元産品を購入することは、被災者の皆さんが悩まれている風評を払拭する観点からも、また、復興に向けたご努力を直接的に後押しするという観点からも、非常に意味のあることと考えています(福島県浪江町での地元産品購入は、報道の皆様にも公開の上で行っております。)。先般の出張時には、こうした意義の高さを西村大臣が十分に御理解され、地元産品を大量に購入されたものであり、事務方としては、そのことに感謝しておりますし、購入のサポートをすることは職務の一環のものと理解しております。なお、出張先での地元産品の購入費用については、大臣、一般職員を問わず、経済産業省の政策的経費から支出を行ってはおりません。大臣の購入費用の詳細については、知り得る立場にはありません〉 経産大臣の重要課題がお土産購入でいいのか。◆取材協力・赤石晋一郎(ジャーナリスト)※週刊ポスト2022年9月16・23日号
2022.09.05 07:00
週刊ポスト
様々な犯罪に警戒する必要がある
安倍氏国葬、警戒されるローンウルフ型テロ “社会の混乱”を狙う犯罪への懸念
 政府は安倍晋三・元首相の国葬の予算を「2億4940万円」と閣議決定した。これは日本武道館で行なわれる式典だけの金額だ。内訳は、会場の借り上げ料が約3000万円、式壇などの設営費が約2億1000万円である。 国葬には海外から数百人規模のVIPの参列が予想され、サミット並みの警備体制が敷かれる見込みだが、その費用は含まれていない。 政府は国葬の警備費について「現段階でいくらかは言えない」と誤魔化したが、国民や野党の批判が強まると、松野博一・官房長官が会見で「要した経費は国葬後にお示しする」と言明。コロナ感染から復帰した岸田文雄首相も「国会で説明する」と対応に追われた。 国葬後に、「本当の費用」の“請求書”が国民に回されるということだ。 本誌・週刊ポスト前号(2022年9月9日号)で、警察官の超過勤務費など追加で必要になる国葬の警備費用だけで約26億円にのぼるという試算を報じた。これまでの警備費を見ても、昭和天皇の「大喪の礼」(1989年)が約24億円、2016年の伊勢志摩サミットではなんと約340億円かかっている。 それに匹敵する厳戒態勢が敷かれると見られるのは、過去、日本の国葬級の葬儀で何度もテロが起きた経緯があるからだ。 大喪の礼の前には極左集団が「東郷神社本殿爆破事件」を起こし、当日は葬列の進路である中央自動車道の切り通しを消火器爆弾2個で爆破した。 安倍氏の大叔父である佐藤栄作・元首相の「国民葬」でも、遺骨を出迎えるために武道館の玄関前で待機していた当時の三木武夫・首相がサバイバルナイフを持った右翼団体メンバーに襲撃され、殴打される事件が起きた。 当時とは時代が違うが、現在もコロナ禍で社会不安が醸成されている。板橋功・公共政策調査会研究センター長が言う。「現在は組織的なテロが少なくなり、主流は1人で犯行を計画する『ローンウルフ型』の犯罪です。日本でも1人で過激化する犯罪が増えていて、社会への不満が犯行の動機になるケースが多い。 国葬当日は空港や会場、周辺の道路など会場は厳重に警備されて近づけない。そうした点を考えると、葬儀そのものや要人を直接狙うというより、事件を起こして社会を混乱させることを目的とする犯罪も警戒すべきです」 だからこそ、警備費が膨らんでいくのだ。※週刊ポスト2022年9月16・23日号
2022.09.05 07:00
週刊ポスト
そのクラウドファンディングに公益性はあるのかと議論になった少年革命家を名乗る「ゆたぽん」(クラウドファンディング募集ページより)
そのクラウドファンディングは「ネット乞食」か 軽犯罪法「こじき罪」から考察してみた
 ホームページやSNSで、自分からは何も提供せずにカンパやプレゼントを呼びかける行為は「ネット乞食」としてインターネットでは長らく嫌われてきた。ところが最近では「笑顔、元気と勇気を届けたい」という、子供向け物語のヒーローか、何かの日本代表なのかというような、ふんわりした目的とリターン(見返り)を用意するだけで資金提供を求めるケースが増えている。俳人で著作家の日野百草氏が、ネット有名人によるクラウドファンディングをめぐる「ネット乞食」論争について考えた。 * * * この国で「こじき」(乞食)をすることは犯罪である。〈こじきをし、又はこじきをさせた者左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。(軽犯罪法第一条第二十二号)〉 いわゆる「こじき罪」というやつである。ここでいう「こじき」とは、不特定の人に憐れみを乞い、自身もしくは自身が扶助する者のために金品を乞うことである。自分の生活のために乞食を繰り返す(常習性も加味されるだろう)、自分の子どもに乞食をさせるなどの行為は「こじき罪」として軽犯罪法違反となる。とくに後者の場合は児童福祉法にも抵触するため罪が重くなる。一 身体に障害又は形態上の異常がある児童を公衆の観覧に供する行為二 児童にこじきをさせ、又は児童を利用してこじきをする行為三 公衆の娯楽を目的として、満十五歳に満たない児童にかるわざ又は曲馬をさせる行為(児童福祉法第三十四条) 昭和二十二年の古い法律のままなので「かるわざ又は曲馬をさせる」などという文言もある。古くは「角兵衛獅子」という子どもを使った大道芸があり、貧しい家の子どもを買ってきては芸を仕込んで稼ぐ時代があったし、サーカスや見世物小屋もそうだった。そこまで古くなくとも「子どもと動物の憐れみは売れる」は古く映画興行の基本でもあった。それにしても「こじき罪」というパワーワード、まさに昭和である。 しかし、この令和にも「こじき罪」は存在する。近年やり玉に上がるのはインターネットによる新しい物乞い(不特定多数に物を乞う本来の意)だろうか。たとえば不特定多数から金品を募る「クラウドファンディング」(以下、クラファン)や動画コンテンツの「投げ銭」、個人アカウントの「欲しいものリスト」はどうなのかという問題は、これまでも物議を醸してきた。スラングでは「ネット乞食」とも呼ばれる。 もちろんクラファンも本来は社会実現のため、もしくは優先的なリターン前提の物作りのためという意義のある素晴らしいシステムである。使い方さえ間違わなければ何も問題がない、それどころか時代を変えるシステムという可能性を秘めている。たとえば法隆寺などの貴重な文化財の修繕や引退競走馬のセカンドキャリアなど、多くのクラファンは何ら問題ない。「こじき罪」にはあたらない。本当に素晴らしいと思う。筆者も少額ながら個人的に支援したこともある。 しかし普及するにつれ識者から「これは『こじき罪』では」と一部のクラファンが指摘されるようになった。とくに「個人の夢」系のクラファンである。クラウドファンディングなのか、軽犯罪法「こじき罪」なのか 直近ではユーチューバーで少年革命家を名乗るゆたぼん(13歳)が「ゆたぼんスタディ号」で日本一周するためにクラファンを募ったことが賛否両論となった。「元気と勇気を届けたい」などと主張しているが、これは「こじき罪」にあたらないのか。ゆたぼんの行為は以前から物議をかもしていたが、本人の挑発やそれにともなう炎上の繰り返しで問題点がより目立ってしまった格好だ。 実際、配信における「こじき罪」の逮捕例はある。2015年、香川県の高松駅で「お年玉」と称して金品を乞うた模様を配信した23歳無職の男がまさしくこの「こじき罪」、軽犯罪法違反の疑いで書類送検された。しかし、これはあくまで乞食行為をネットで配信しただけで、ネットの向こうの不特定多数に乞うたわけではない。 この件、複数の法律関係者やジャーナリスト仲間に意見を聞いた。結局のところ、クラファンなどのネットでの不特定多数に対する金品要求行為が「こじき罪」にあたるかどうかはおおよそ、●自身の利益を目的としない●目的が明確かつ必要性を満たす●反復性(繰り返しの行為)がない●哀れみに訴えない●社会的な意義および公益性がある●対価の有無と金額の妥当性がある 以上の条件がクリアできるかによると思われる。あくまで法解釈であり、判例を含めた最終的な判断は個々の事案によって変わるが、基本的にはこのあたりが問題となっているように思う。 たとえば、実際にあった事例だが「自分が大学院に行きたい」から学費を乞う、「ドミノ倒しをしたい」から経費を乞う、「写真集を出したい」から出版費用を乞うといった行為は内容にもよるがこれらの条件を満たさないとされる可能性が高い。実際に炎上、社会的に問題視されたケースばかりであり、本人の意思はともかく客観的に見れば極めて私的な利益を目的としている行為に思われる。それぞれ「自分が大学院に進むことで政治に興味をもってもらいたい」「ドミノで夢を与えたい」「写真集で元気になって欲しい」といったエクスキューズをつけたとしても、公益性を満たすかといえば難しいだろう。これらの炎上例は「こじき罪」にあたる可能性があったとされる事案であり、問題をクリアできずに本人撤回となった案件もある。 また少し古いケースだが、2017年に出産費用をクラファンで募った大学生も問題視された。本人にそのつもりはなかったのだろうが、やはり法的には「自分の利益」にあたり、「公益性」が低い点では解釈としては「こじき罪」がちらつく。ただ継続性はなく繰り返されないワンプロジェクトという点では「グレー」という意見だった。それでも「利己的」とネット民を中心に批判されたようだ。 言い方が難しいがこうした「個人の夢」系のクラファンが上手いな、と思うのはキングコングの西野亮廣で、たとえば『木の時計台を作りたい』という企画は大阪府池田市から「木をテーマになにか作りたい」という依頼を経てのクラファンであり、建前上も公共性と妥当性を満たすものになっている。実のところ当初の企画などは「極めてグレー」なものもあったと思われるが、時流を見てブラッシュアップするなどやはり「上手いな」と思わせる。もちろん彼の代表作『えんとつ町のプペル』も、グッズ返礼やエンドロールへの名前入れなどの対価があったため道義的な部分はともかく法的にはまったく問題ない。ある意味、本来の「個人の夢」系クラファンともいえる。 それらの観点から、あくまで一例ながら『ゆたぼんの行為は「こじき罪」にあたるか』という点だが、実際に筆者が尋ねた法律家、および社会部記者の見解を抜粋すると以下の通りとなる。「『元気と勇気を届けたい』は極めて漠然としているが、活動実績のある有名人がおこなうという点を鑑みれば、公益性がないとは言いきれない。目的、必要性、妥当性とも問題ないのではないか」「未成年者なので実際は父親によるクラファンだと考える。『元気と勇気を届けたい』は公益性という点で弱い。個人的な日本一周旅行とみれば、かつて問題となった女子大生の世界一周企画(2015年に問題視されたクラファン)とそれほど違うとは思えない。彼女も『発展途上国の子どもたちに絵で夢を描いてもらってバトンをつなげる』というエクスキューズはあったが不透明で、それと変わらないのでは」「個人の旅費はとにかく揉める印象。『世界中のスラム街の子どもを見たい』と募ったクラファン(2018年)も問題視された。結局のところ『自分が旅したいだけ』という自身の利益であり、実際にそうとられるために揉めている。結局のところ法律が追いついていないだけでは」 法律に詳しい3者3様の「こじき罪」にあたるのでは、というクラファンに対する見解だったが、筆者もおおむねこれらの意見に同意である。意見の食い違いも含めて同意というのは、やはり現状の軽犯罪法では進化する個人系のクラファンや投げ銭、欲しいものリストといった昭和の立法期には無かった行為に対して「法律が追いついていない」点にあると思われるからだ。また筆者はこれに、先の「児童福祉法」の問題も加えたい。ゆたぼんはあくまで児童のため法的には親の管理責任となる。先の児童福祉法第34条の第9号では、〈児童の心身に有害な影響を与える行為をさせる目的をもつて、これを自己の支配下に置く行為(児童福祉法第三十四条)〉 も禁止されている。もちろんゆたぼんのご両親がそうだ、と言っているわけではなく、こうした範疇とみられる可能性がある、という解釈の話である。 またクラファンが実現したにせよ、実際にどう使われたかが不透明なケースも多い。乞うた金品の使途に自身の生活の比重が大きいならば「こじき罪」にあたる可能性が高い。しかし拘留及び科料などの罰則も軽く、正直なところよほど悪質なケースを「見せしめ」で事件化する以外にはないのが現実で、その事例も先の高松駅周辺で不特定多数に金品を乞い続けた配信が「こじき罪である」という、従来型の乞食行為しか事件化していない。先の意見交換の中で社会部記者からはこのような意見もあった。「現時点ではクラファンにしろ、投げ銭にしろ『有名人』なら何らかの理由をつけるだけで『公益性』を満たすとなってしまうと思うのですがどうでしょうね。見知らぬ人が日本一周をして「元気と勇気を届けたい」と言っても公益性は低いでしょうが、有名人ならその影響力から公益性が出る、という意見もあるでしょう。また炎上させる側の一般人が批判されますが、こうした行為に対してモラル的な反発というか、炎上させることでしか止められないという現実があるように思います。誹謗中傷はいけませんが、はっきりいって乞食行為としか思えない有名人のクラファンが存在するのは事実ですから」 現状の法律で「有名人の誰がそれにあたる」という明確な判断はとうていできないが、いわゆる「こじき罪」にこれらの新しい資金集めの類いをあてはめるというのも難しくなってきている。確かに有名人なら「僕を食べさせる権利」をクラファンしても「替えのきかない唯一無二の人気タレントだから」で通ってしまいそうだ。 また、あくまで筆者の考えだが、こうしたグレーなクラファン行為に対して非難の声を上げる人々を「嫉妬」だの「アンチ」で短絡的に片づけるのもどうかと思う。「やったもん勝ち」「金だけ、今だけ、自分だけ」に声を上げることは何も悪くない。むしろ法律が後手後手にまわっているだけで、その隙をついた「動いたもん勝ち」が許される現状のほうが不健全のように思う。有名人だから、囲みがいるからと「こじき行為」同然のクラファンを募るごく一部は本当に悪質(倫理として)であるにもかかわらず、これを批判する一般人、ネット民は「やっかんでるだけ」で悪いという風潮もどうかと思う。 もっとも、最近ではクラファンもネット民からは精査されはじめ、2021年の人気インフルエンサーによるYou Tube進出クラファンなどは支援者8人で22,000円しか集まらなかったという厳しい実態もある。有名人だから、フォロワーが多いから簡単に金が集まるという流れも変わりつつある。多くのタレントや著名人が始めたおかげで競争が激しくなったのも原因か。 それでも、無法地帯も同然に違法な「こじき罪」と紙一重の個人系クラファンが横行して久しいが、何でも法律で規制するのも問題であり、戦前は軽犯罪を理由に「予防拘禁」で思想家や作家を何年にもわたり投獄することが当たり前に繰り返された歴史がある。拡大解釈は避けなければならないが、まともな大多数のクラファンと一定の線を引く意味でも、時代に即した法の整備が求められているのは事実であり、現実だろう。(敬称略)【プロフィール】日野百草(ひの・ひゃくそう)日本ペンクラブ会員、出版社勤務を経てフリーランス。社会問題、社会倫理のルポルタージュを手掛ける。
2022.09.04 16:00
NEWSポストセブン
【動画】六代目山口組機関誌の“哀愁漂うヤクザ川柳”
【動画】六代目山口組機関誌の“哀愁漂うヤクザ川柳”
 〈何もかも 値上げ値上げで 音が上がる〉 これは、六代目山口組の機関紙に載った川柳です。ほかにも、 〈コの先も ロくな策なし ナに打つの〉 〈お前まで 首を振るのか 扇風機〉 〈昼食は 妻がセレブで 俺セルフ〉 〈リモートで 会議したいが 俺、無職〉 〈割り箸が やたらと折れる 食べ放題〉 〈詰め将棋 コロナ時間で 腕上げた〉 〈くしゃみして 入れ歯とマスクが よくずれる〉 など、組員の経済状況、健康状態を詠んだ哀愁漂う句が目立っています。【↑ 上の写真クリックで動画へ】
2022.09.03 16:00
NEWSポストセブン
【動画】小室眞子さん、義母・佳代さんを「いまはNYに呼べない」
【動画】小室眞子さん、義母・佳代さんを「いまはNYに呼べない」
 3人での暮らしは先延ばしになりそうです。母・佳代さんをニューヨークに呼び、3人で暮らすと見られていた小室圭さん眞子さん夫妻。最近になって眞子さんが佳代さんの渡米を躊躇しているようです。 皇室ジャーナリストによると「いまのニューヨークでは1人家族が増えれば生活費もかなりかさみます。また、元皇族の眞子さんの生活は否応なく注目されます。何か明確な理由がないといけないと考えているようです」とのことです。【上の写真クリックで動画へ】
2022.09.03 16:00
NEWSポストセブン
那須御用邸での静養は、天皇ご一家にとってかけがえのない時間だ(2019年8月、栃木県那須町。写真/JMPA)
ご静養を取りやめた天皇家、家族旅行に出かけた秋篠宮家 対照的な「旅」への姿勢
 紀子さまにとって、悠仁さまの健やかなご成長ぶりは大きな喜びだろう。それは同時に「親離れ」が近づくことを意味する。だがこの夏に宮邸を離れて“ご家族で過ごす時間”を持たれたことが、皇室に思わぬ対比を招くことになった──。 9月1日から新学期を迎えられた秋篠宮家長男・悠仁さま。高校に入って最初の夏休みは、充実の時となった。7月下旬に学校行事で2泊3日の校外合宿に参加し、8月19日からは長野県の栂池高原に私的な旅行へ出かけられた。さらに8月25日から27日まで、秋篠宮ご夫妻とご一緒に八ヶ岳への家族旅行に向かわれた。 皇嗣となられた秋篠宮さまは、紀子さまとともに多くの公務を精力的に担われている。7月以降に限っても、都内のみならず、静岡県や徳島県での地方公務に臨まれた。また、9月27日に予定されている安倍晋三元首相の国葬にも、秋篠宮ご夫妻が出席する方向で調整が進められている。八ヶ岳旅行は、その間隙を縫ってのリラックスタイムだったのかもしれない。「来年、悠仁さまが高校2年生になられると、“受験”の二文字も頭をもたげますからね。悠仁さまの東大進学が悲願だとされている紀子さまにしてみれば、夏休みに悠仁さまと出かけられるのもいまのうち……とお考えになったのだと思います」(宮内庁関係者) 秋篠宮家にとってはかけがえのない夏の旅行となったようだが、天皇家とは正反対の決断となった。宮内庁は8月18日、天皇ご一家が夏の静養を取りやめられたことを明らかにした。「那須御用邸(栃木県)での静養が検討されていましたが、一定数の職員も滞在するため感染対策が難しかった。仮に感染者が出た場合、地域医療に負担をかけかねないという配慮から、取りやめられました」(皇室記者) かねて、雅子さまは那須御用邸が「お気に入り」と言われてきた。「宮内庁内部には、“どうにかして静養に出かけていただきたい”という意見もあったようです。静養時、駅頭などに一般の人が集まる光景が恒例ですが、クラスターが起きてしまっては大変ですから、お車で向かうことなども検討されていたといいます。それでも、お考えは変わらなかった」(前出・皇室記者) その姿勢は、愛子さまも充分理解されている。現在学習院大学3年生の愛子さまは、2020年4月の入学以降、キャンパスへはほとんど通わず、オンラインで講義を受けられている。「愛子さまご自身がご両親を慮られ、外出しないお考えを示されているといいます。夏休みが終われば大学も後期に入りますが、引き続きオンラインで授業を受けられる予定です」(別の宮内庁関係者) 天皇ご一家の動きに同調するように、上皇ご夫妻もこの夏、地方での静養をされなかった。「当初、天皇ご一家に続く形で、那須御用邸で静養され、軽井沢(長野県)にも滞在される予定だったといいます。取りやめの背景には、天皇ご一家の決断への配慮もあったようです。上皇さまは、天皇の立場にあった際、常に自分を厳しく律していらっしゃいました。だから、天皇陛下のお考えを尊重され、現在も行動されているのだと思います」(前出・別の宮内庁関係者) 今回の旅行に対する姿勢から、天皇ご一家や上皇ご夫妻と、秋篠宮家のコントラストが浮かび上がる。「国が行動制限なしというお墨付きを与えた以上、家族旅行へ行っても何ら問題はありません。ただ、秋篠宮家は皇嗣家であり、秋篠宮さまは皇位継承順位第一位でいらっしゃいます。そして、悠仁さまは将来の天皇です。紀子さまには次の皇后として、将来の天皇の母としてのご自覚が求められるわけです。 旅行に行く行かないの是非ではなく、皇室の足並みが揃っていないように映ることは、皇室に敬愛の気持ちを持つ国民にどのように受け止められるでしょうか」(皇室ジャーナリスト) 対照的な夏になった。※女性セブン2022年9月15日号
2022.09.03 07:00
女性セブン
宏池会の大平正芳氏(左)と宮沢喜一氏(写真/共同通信社)
池田勇人はなぜ「所得倍増計画」を実現できたのか 背景に「宏池会のブレーン」
 岸田文雄・首相が率いる「宏池会」(岸田派)は、自民党の保守本流と呼ばれる。それを創設したのが、日本を「経済大国」へと押し上げた池田勇人・元総理大臣だ。当時、池田派を支えたのは頭脳派のブレーンたちだった。所得倍増計画を実現した“最強政策集団”の実像を探る。【前後編の後編。前編から読む】(文中一部敬称略) * * * 池田政権で宏池会は日本を経済大国へと押し上げる政策を次々に生み出していった。 それを陰で支えたのが、池田の大蔵省時代の同期で、宏池会事務局長を務めた田村敏雄だった。戦後日本の政党政治を専門とする福永文夫・獨協大学教授が語る。「田村を中心としたメンバーは宏池会で毎週定期的に政策研究会を開き、特に経済と外交分野の重点的な調査活動を展開した。その研究成果を派閥の機関誌『進路』に掲載して、所属議員だけでなく実業界、官界の協力者に配布した。これぞまさに政策集団のあり方でしょう」 池田内閣の代名詞となった「所得倍増計画」もそうした政策研究から生まれた。理論づけたのは池田の経済ブレーンで、日銀政策委員や日本経済研究所会長を務めたエコノミスト・下村治を中心とする研究会であり、前述の宏池会機関誌『進路』には池田が首相に就任する前の1960年3月から「所得倍増実現の可能性を探る」という論文が連載されている。「所得倍増の政策は下村治など宏池会のブレーンによって研究されたが、下村本人と大平正芳は池田の先見の明を評価しています。所得倍増の枠組みの基本となっているのは全国総合開発計画であり、池田はさらに農業基本法の制定や高等専門学校の制度の創立も実現した。池田がなぜ、早期に先進的な政策を打ち出せたのかは今後の研究課題であるが、その政策立案に宏池会の存在が欠かせなかったのは間違いない」(同前) 経済界では、当時「財界四天王」と呼ばれた小林中・日本開発銀行初代総裁、日本商工会議所会頭の永野重雄・富士製鉄社長、日経連会長の桜田武・日清紡績社長、経済同友会幹事の水野成夫・産経新聞社長らが池田を強力にバックアップし、財界主流企業が宏池会を資金面、政策面で支援する関係ができた。 池田の番記者を務めた山岸一平・元日本経済新聞専務は、池田と財界人の付き合いをこう語る。「池田さんは夜の会合ではもっぱら財界人と飯を食った。財界四天王をはじめ、京都大学の同窓だった野村證券の奥村綱雄社長とは特に懇意で、首相に就任した翌年の1961年は正月を熱海の野村別邸(野村證券の保養所)で過ごした。番記者だった私も同行して近くの旅館に宿を取ったが、池田さんは正月三が日を奥村社長と一緒に過ごした。今なら問題になるかもしれないが、そんな付き合いで民間の経営者から生の経済を学んでいたわけです」嘘を詫びた側近たち 池田と側近たちは、引き際も鮮やかだった。 池田は1964年の東京五輪直前、国立がんセンターに入院した。 当時のがんセンター院長は記者会見で「池田総理の病気はがんではありません。放っておくとがんになる前がん症状です」と発表し、池田は一時退院して五輪の開会式だけ出席するとすぐに病院に戻った。 そして五輪の閉会翌日、池田側近で宏池会会長の前尾繁三郎が緊急会見を開いた。「前尾さんは、『私は国民に嘘をつきました。謝りたい』と切り出し、『池田さんの病気は前がん症状じゃありません。喉頭がんです』と明らかにした上で、『総理大臣ががんということを表明すると国民が動揺する。せっかくの東京五輪に水を差すので、自分が院長にご無理を申し上げて、嘘をつくように言いました』と率直に詫び、池田さんの退陣を発表した。 国民が五輪に夢中になっている時に、前尾さん、大平さん、宮沢喜一さんといった側近たちは自民党の幹部たちを回って、政治空白をつくらないために池田さんの後継指名で次の総裁を決めたいと退陣の根回しをした。そう言われれば誰も文句は言えない。見事な政権の幕引きだった」(山岸氏) そして国民への謝罪会見の後、池田は後継首相にライバルだった佐藤栄作を指名する。 池田の所得倍増は10年計画だったが、折からの高度成長でわずか7年間で実現した。しかし、その成果を見届けぬまま、東京五輪の翌年、がんで死去した。 宏池会の政策重視の体質は、池田の死後、大平派、宮沢派へと代替わりしても続いた。宮沢派OBの鈴木恒夫・元文科相が語る。「私がいた当時も宏池会は官僚OBが多かった。岸田総理の父親の文武さん(元通産官僚)もいました。官僚出身者は政策のプロですから、政治家として法案、政策をつくるのは得意。法律なんかも、ささっと骨子をつくってきて、それに対して皆で知恵を出し合いながら形をつくると、そういうことをやっていました」 だが、現在の宏池会に昔日の「最強の頭脳集団」の面影は残っていない。福永教授はこう言う。「良き宰相には良き参謀が必要だ。その意味で岸田総理にはブレーンが見えてこない。池田時代の大平や宮沢、前尾のような存在はいるのだろうか。宏池会の特色は政策派閥であり、領袖とブレーンの信頼関係にある。また現状では岸田総理は未だ何もしていないから、評価のしようがない」 かつての「保守本流」には、周囲に的確な知恵を出すブレーン集団と、意見を汲み上げる組織、そして総理に実行する力が確かにあった。(了。前編から読む)※週刊ポスト2022年9月9日号
2022.09.03 07:00
週刊ポスト
4回目接種後に感染(時事通信フォト)
岸田首相も萩本欽一も4回目接種直後に感染 なぜコロナワクチンは効かないのか
「周りに迷惑をかけないため」「打っていない人が感染を拡大している」そう言われ続けていたが、接種後に感染する人が後を絶たず、ついに首相もそのひとりに。副反応に耐えながら、4回、5回と続ける意味はどれほどあるのか。《私の感染について国民の皆さんからいただいたご指摘は、真摯に受け止めなければならない》 8月22日、岸田文雄首相は新型コロナに感染したことを発表し、こう語った。依然として第7波が猛威を振るい続けるいま、たとえ対策が万全であったとしても誰がどこで感染してもおかしくない。しかし多くの国民がクエスチョンマークを抱いたのは、そのタイミングだ。名古屋大学名誉教授の小島勢二さんが指摘する。「岸田首相は『自分にも周りにも大事なこと』として8月12日に4回目のワクチンを接種しました。つまり、自分の感染を防ぎ、周囲にもうつさないようにすることが接種の目的でした。ところがわずか8日後に微熱や咳などの症状が出て、8月21日に陽性が確認された。接種直後の感染に、多くの国民は『ワクチンは効かないのか』と落胆したはずです」 接種後すぐに感染するケースが相次いでいる。7月下旬に4回目接種をしたタレントの萩本欽一(81才)は、8月11日に陽性が確認され、タレントの山田邦子(62才)もワクチンを打ったその日の夜に感染していたことが明らかになった。1年半にわたって推進されたワクチンだが、果たしてその意味はあったのか。副反応かと思ったら感染だった「正直に言って、ワクチンは感染予防には効果がないというのが現場の実感です」 都内の大学病院に勤務する産婦人科医がため息をつく。「うちの病院の看護師はほとんどが4回目を打ち終わりましたが、その後に2〜3割が感染しました。“ワクチンを打ったからコロナにかからない”と考える医療スタッフはもうゼロに近いです」 都内の開業医も声を揃える。「4回目接種をした患者のうち、半分近くが感染している状況です。なかには接種後の副反応がひどくて苦しんだのに、さらにコロナにかかって『ワクチンに何の意味があったんですか』と涙目で訴える人もいます」 ナビタスクリニック理事長で医師の久住英二さんは、ワクチンの感染予防効果は大幅に低下していると話す。「当院でも、岸田首相のように4回目を受けた直後にかかる患者は少なくありません。ワクチンの副反応で体調を崩したと思って受診したら、実はコロナに感染していたということもある。接種後、抗体ができるまでの期間にかかったケースもありますが、ワクチンの有効性が大幅に低下していることは間違いありません」なぜ「切り札」は効かなくなったのか 大規模接種が開始された2021年5月、菅義偉前首相は全国の自治体に「ワクチンは切り札だ」とハッパをかけた。そのかいあってか今年8月28日時点で2回目接種を終えたのは人口の81.3%。3回目完了も64.1%に達する。65才以上の高齢者に至っては9割が3回目を打ち終え、4回目の接種が進む。猛スピードで推進された “切り札”はなぜ効かなくなったのか。「最大の要因はウイルスの変異です。特に第7波は、これまで感染の主流だったオミクロン株の派生型『BA.2』よりも感染力が1.27倍強いとされる『BA.5』の登場で一気に感染が広がりました。 過去の感染やワクチン接種によって獲得した中和抗体の攻撃を、ウイルスが実質的にかわすことを『免疫逃避』といいますが、BA.5は免疫逃避が発達しているため、感染力が強いうえにワクチンが効きづらい。感染力の増強と、ウイルスがワクチンを避ける能力の向上の“相乗効果”によって、1回目や2回目接種の頃と比較して非常に感染しやすい状況が生じている」(久住さん) 血液内科医の中村幸嗣さんもウイルスの変異でワクチンの防御力が大きく下がったと指摘する。「デルタ株までのワクチンの感染予防効果は9割とされました。接種さえすれば行動制限しなくても感染を防げた。しかしオミクロン株以降はワクチンの感染予防効果が大幅に低下し、3回、4回と打っても大量の感染者が出ました。 国立感染症研究所は3か所の病院のデータをもとにBA.5に対し、3回目接種から2週間以上3か月未満でも65%の発症予防効果があるとしています。たしかに研究所が調査した3つの病院ではいい結果が出ていますが、現場の肌感覚としては、発症予防効果はもっと低いです」 独自に現在の予防効果を試算した小島さんは、20〜30%ほどだと指摘する。「感染研の調査は発熱外来を訪れた1500人ほどの少数のデータを解析したものです。私が厚労省アドバイザリーボードに提出された感染者の実数のデータをもとに計算してみたところ、BA.5に対する感染予防効果は20〜30%に低下しているという結果になりました。 先行研究のあるイスラエル、アメリカ、カタールのデータを見ても3回目接種の感染予防効果は16〜26%ほど。65%はかなり高く見積もっている」(小島さん) 4回目以降は、さらに感染予防効果が低下すると小島さんは続ける。「イスラエルの論文によれば岸田首相が接種した『モデルナ』ワクチンの4回目接種後の感染予防効果はたったの11%。オミクロン株に対する抗体価は、感染が広まった初期の株のおよそ10分の1程度です。しかも4回目接種から2週間以内では、接種者と未接種者に感染率の違いがなかった。岸田首相が接種後9日目に感染したのは意外なことではありません」(小島さん)高齢者の重症化予防には効果あり 当初「ワクチンには95%の感染予防効果がある」と強調していた政府だが、流行の収束が見えない現在、「重症化予防には意味がある」と目的を切り替え、あくまで追加接種を推進している。ワクチンで重症化はどの程度防ぐことができるのか。「重症化の予防に関しては、大きな意味がある。そもそも感染予防と重症化予防では体の中で担当する免疫の仕組みが異なります。初期段階でウイルスを増やさないようにして感染を予防するのが『抗体』というたんぱく質で、ガードをかいくぐって侵入したウイルスと闘い、被害を最小限に抑えるのが『細胞性免疫』です。後者の細胞性免疫はウイルスが変異しても効果を発揮できる。この働きは過去のワクチンでも証明されています」(久住さん) 中村さんも重症化予防には肯定的だ。「現在発表されているデータによれば、重症化予防効果は50%以上あるといえます。実際、現場で重症化する患者のほとんどはワクチン未接種者。3回目までの接種は医師として推奨できます」 他方で小島さんは、年齢によって異なると指摘する。「初期のオミクロン株にあたる『BA.1』が流行した際の厚労省のデータによると、70代以上の重症化予防効果は未接種者に比べて4~5倍あり、高齢者には有効といえました。ただしオミクロン株は感染力が強いものの、そもそも重症化率は低い。特に若い人が重症になるのはごくまれであり、若者の重症化を食い止めるためにどれほど効果があるかを判定することは非常に難しい」 さらに小島さんが懸念するのは追加接種の「罠」だ。「ファイザーやモデルナが提供する『mRNAワクチン』には、もともと体に備わっている免疫力を低下させる可能性があります。実際に外国の論文では、接種後に時間が経過すると免疫力が下がるとの報告がある。 特に自己免疫疾患の発生や免疫の低下によって体内で潜伏感染していたウイルスの再活性化がみられることがあります。追加接種を続けることで免疫が下がった結果、今後、がんなどさまざまな病気の発症率が上がることも懸念されています」(小島さん) そもそも重症化リスクの低いウイルスに対し、「重症化予防」のためにワクチンを打つメリットがどこまであるのか—ワクチンのリスクも天秤にかけると「未知数」としか言えないだろう。“オミクロン株対応型” その効果のほどは《政府は7回目までのワクチンを購入済み》《10月からは“オミクロン株対応型”の接種を開始》—テレビや新聞では連日ワクチン接種の推進に関するニュースが報道されている。 終わりの見えないコロナ禍で、この先もさらなる追加接種や新しいワクチンの導入が予定されているが、副反応に耐えながら打ってもすぐに感染する状況下において、接種し続ける必要はどれほどあるのか。「10月から適用が予定されている新しいワクチンは、従来型のコロナウイルスに対する成分と、オミクロン株に対する成分を半分ずつ組み合わせた『2価ワクチン』と呼ばれるもの。たしかにこれまでのワクチンを打つよりもオミクロン株に対して2倍の抗体値を得られます。しかし、少数の例をもとにしたデータであるもののモデルナ社からの発表では感染や発症予防効果はこれまでのワクチンよりかえって劣っていました」(小島さん) 中村さんは「様子見」をすすめる。「現状の治験データでは接種効果が劇的に改善するとは思えません。実際に接種が始まってみなければ本当のところはわからない。アメリカはワクチンが完成したらすぐ承認の方針なので、その結果がよければ2価ワクチンを選択肢に入れてもいいかもしれない。 そもそもワクチンは追加接種するごとに一時的に効果は上がりますが、その上昇幅は徐々に低くなります。今後は接種後に高い確率で発生する平均2日の発熱などの副反応と、感染後に平均4日寝込む感染リスクを天秤にかけることになる。重症化に大きな不安を持つ人は打てばいいし、若年で感染する可能性が低い人は2回目以降はどちらでもいいと思います。ちなみに私は4回目接種にはそこまでメリットがあるとは思っていません」 4回目接種に異を唱える医療従事者は少なくない。都内の内科医が打ち明ける。「医療従事者なので4回目を推奨されましたが、打っていません。現行のワクチンはオミクロン株にほぼ効果がないとみているし、ウイルスは今後も変異するから2価ワクチンにも期待できない。周囲にも4回目までは“社会の空気”に合わせて打ったものの、その後の接種は見送るという医師が多いです」 久住さんは“右へならえ”の時期は過ぎたと指摘する。「政府の指示は一貫して『なるべく多くの人が打つべし』ですが、もはや全員が同じように考える必要はない。高齢者や基礎疾患のある人、医療従事者や介護施設スタッフは追加接種を検討すべきかもしれませんが、重症化リスクの少ない人は感染したら解熱鎮痛剤で対応する方法もある。全員に同じやり方を求めるのではなく、個々のリスクに応じて対策を変えるべきです」(久住さん) 変異するコロナにどう対峙するか。4回目の接種直後に感染した岸田首相はぜひ自らの体験を生かしてほしい。※女性セブン2022年9月15日号
2022.09.02 16:00
女性セブン
悠仁さまの夏休み 栂池高原ではトンボ観察、ご家族では八ヶ岳に2泊3日
悠仁さまの夏休み 栂池高原ではトンボ観察、ご家族では八ヶ岳に2泊3日
 9月1日から新学期を迎えられた秋篠宮家の長男・悠仁さま。今年4月に筑波大学附属高校(筑附高)に入学され、高校生になって最初の夏休みは、公務へのお出ましもあり、将来の天皇としてのご自覚を培われる時間になったようだ。一方、7月下旬には学校行事で2泊3日の校外合宿に参加。お盆が明けた8月19日からは、長野県の栂池高原へ私的な旅行に出かけられた。「秋篠宮ご夫妻や姉の佳子さまはご一緒ではなく、悠仁さまだけの“ひとり旅”でした。夏休みにおひとりで遠方に出かけられるのは、悠仁さまにとって初めてに近いご経験。栂池高原では、幼い頃からご興味をお持ちの『トンボの観察』にかなりの時間を費やされたそうです」(皇室記者) 2015年、9才の誕生日を迎えられた際に公開された写真には、悠仁さまが柄の長い虫捕り網を豪快に振るお姿が収められていた。また、2018年の皇族方や宮内庁職員による「文化祭」には、赤坂御用地で観察したトンボをかたどった粘土細工を出品された。 今年はコロナ禍で迎えた3度目の夏休み。第7波が押し寄せ感染者数も過去最多を更新していた中、専門家は「家族以外の普段会わない人たちとの会話や接触は慎重に」と指摘していたが、政府方針は「行動制限なし」だった。多くの人が「この夏こそは」と意気込んでお盆休みの旅程を立てただろう。それは秋篠宮家にとっても同様だったようだ。「ひとり旅を終えて帰京された悠仁さまは、“トンボ返り”とばかりに8月25~27日の2泊3日で再び長野に向かわれました。今度は、秋篠宮ご夫妻もご一緒の家族旅行。大きく公表されることのない“隠密”でのご旅行でした」(宮内庁関係者) 新型コロナの流行状況に鑑みて、移動はお車で。向かわれたのは、長野と山梨の県境に標高2000m級の山々が連なる八ヶ岳だった。「宿泊されたのは、以前も利用されたことがある『八ヶ岳高原ロッジ』でした。お部屋はロイヤルスイートで、建物の警備上の観点からもその部屋が適していたといいます。 滞在中の秋篠宮さまは、読書をされるなど、リラックスして過ごされたようです。もともと、あまりアクティブなタイプではなく、赤坂御用地でも温室でサボテンを観賞するなどゆっくりされるのがお好きです。ですから、ご旅行先ではお出かけになる紀子さまや悠仁さまを“見送る人”で、ホテルの部屋でのんびりされていることが多いそうです」(前出・宮内庁関係者) 紀子さまと悠仁さまは、登山を楽しまれる予定だったという。かつて悠仁さまは小学6年生の頃に、槍ヶ岳登山のため、紀子さまと北アルプスを訪れたこともあった。「槍ヶ岳は非常に急峻で、まさに断崖絶壁。紀子さまとしては、当時から悠仁さまの挑戦する心を育みたいとお考えだったのでしょう。ただ、今回のご旅行では天候が不安定だったこともあり、予定通り実施できたかどうか。それでもホテル周辺でのご散策は楽しまれたでしょう」(前出・宮内庁関係者)※女性セブン2022年9月15日号
2022.09.02 07:00
女性セブン
ウクライナの首都キーウ出身のヴィクトリア・ビドゥナさん
ウクライナ避難民の姉弟が山谷に辿り着くまで 開戦から半年、10世帯以上が住人に
 ロシアによるウクライナ侵攻から半年が過ぎた。激しい戦闘が今なお続いているが、日本国内の報道は減っている。ウクライナからの避難民が、すぐそばにいるのに──。東京・山谷にたどりついたウクライナ難民の今について、ノンフィクションライターの水谷竹秀氏がレポートする。 * * * ブロンドヘアーを束ねた若い外国人女性が、ハーフパンツからすらりと伸びた足で颯爽と歩く。カメラのレンズを向けると微笑を浮かべ、周囲の高齢者たちは「何事か?」とこちらを一瞥してくる。かつては「ドヤ街」と呼ばれたここ東京・山谷地域に宿泊する外国人観光客は珍しくなくなったとはいえ、彼女が戦火のウクライナから逃れてきた避難民だとは知るまい。 うだるような暑さとなったある夏の日、ウクライナの首都キーウ出身のヴィクトリア・ビドゥナさん(21)は、山谷のスーパーで夕食の買い出しをしていた。手にしたのは、握り寿司10貫入り約1000円のパックだ。「日本食は大好きです。家に紅茶がなくなったので、それも買いに来ました。ここは夜9時になると値引きされるのも知っていますよ!」 そう流暢な日本語で話すヴィクトリアさんは、買い物を済ませると、近くの都営住宅に帰宅した。部屋では弟のアルテム君(17)との2人暮らしだ。住宅には現在、ウクライナの避難民10数組が生活をしている。 近くの路上では真っ昼間から男たちの酒盛りが開かれ、公園に並ぶテントでは路上生活者たちが寝泊まりする。山谷になぜ、ウクライナの避難民が集団移住しているのか。 避難民を日本政府が受け入れ始めたのは3月上旬。出入国在留管理庁によると、これまでの避難民入国者数は8月21日現在、1775人に上る。その大半が女性たちだ。 ポーランドやルーマニアなどウクライナの近隣諸国ならまだしも、飛行時間にして10時間は軽く超える日本は遠く、言葉の壁や異文化への適応など生活には困難も生じるはずだ。しかし、彼女たちからそうした本音はあまり聞こえてこない。ある在日ウクライナ人が明かす。「言葉の問題など困っている避難民もいますが、日本政府から支援をしてもらっているという負い目があるので、文句を言いにくいのです」 同じように母国を逃れたアフガニスタンやミャンマーの難民などと比べ、ウクライナの避難民だけが「優遇」されているのではないか、という声も関係しているのだろう。 3月下旬から5月中旬まで、ウクライナで50日間にわたる取材を終えた私は、日本に帰国後に避難民の取材を開始した。すると親族や関係者から、こんな実情が寄せられた。「高齢の母が来日しましたが、日本語ができないので買い物にも行けず、テレビも見られません。家族は日中、皆出かけてしまうので、1人で寂しい思いをさせています」「何らかのトラブルが起きて身元引受人の家から避難民が失踪してしまいました」 さらに取材を続けていく過程で出会ったのが、ヴィクトリアさんだった。「特に問題ありません」 東京に住むウクライナの避難民は約370人(8月21日現在)。その多くが、5か所の都営住宅にまとまって暮らしている。そのうちの1か所が、山谷だった。東京都住宅政策本部の担当課長が説明する。「ウクライナ戦争の勃発に伴い、部屋を一定数確保できた都営住宅を候補地として複数、無料提供しているだけで、場所で選んでいるわけではありません。たまたまそこ(山谷)になっただけです」 ヴィクトリアさんの場合は、日本人の身元引受人が山谷に決めたという。「ほかにも候補地はありましたが、都心に近いという理由で選んだそうです。ホームレスがいる地域というのは事前に知らされていました」 彼女以外の避難民たちも、同様の経過を辿ったとみられる。その結果が、山谷への集団移住につながった。 ヴィクトリアさんは早速、“洗礼”を浴びているようだ。「日中に下半身を露出している男の人からストーカーみたいな行為をされたり、弟が路上生活者から大声を上げられたりと、少し怖い体験はしました。でもウクライナにも同じような人はいるので、特に問題ありません」 母国でミサイル攻撃の脅威にさらされ、命からがら来日した経験から培われた度胸も、一役買っているのかもしれない。 ただ、夜の1人歩きは避けている。遅い時間に最寄りの南千住駅に着いた場合は、弟が迎えにきてくれるという。 ヴィクトリアさんは、ウクライナの名門、キーウ国立大学の修士課程に在籍中だ。専攻は日本語と日本文学。日本語での日常会話はそれなりにできるが、漢字の読み書きは苦手だという。 父(50)はウクライナ軍の兵士で、目下、東部でロシア軍と戦っている。母(48)も母国に留まり、病院で看護師として働きながら、キーウの自宅に猫と一緒に暮らしている。「日本に避難するまでは大変でした」 ヴィクトリアさんがため息まじりに語り始めた。 ロシア軍が2月24日に侵攻して以降、ヴィクトリアさんは母、弟のアルテム君とともに、3人でキーウの自宅に身を潜めた。「3月半ばになって、ロシアによる化学兵器使用の可能性が浮上し、避難しようと思い立ちました。母は夫を1人で残せないと留まることを決め、アルテムも一緒に連れて行くように言われました」 衣類や食料が詰まった50キロのスーツケース、そしてバックパック2つを背負い、キーウから列車で西部の都市リヴィウに向かった。そこからはバスで移動したが、国境では9時間待ち。疲れ切った体でポーランドに入国するも、目的地のホテルに空きがなく、右往左往した。「ホテルを探す途中で警察に尋問を受けたりと、散々でした。最初はポーランドに避難する予定でしたが、避難民が多くて大変です。それに私はポーランド語ができない。日本語を勉強しているので、行き先を日本に切り替えました」 とはいえその時点で日本側の身元引受人が決まっていたわけではない。知人や関係者に連絡を取りまくり、断わられてはまた探し、やっとの思いで見つけた。「日本の大学に避難民として留学できないかと考え、いくつかの大学や日本人の先生にもメールを送りましたが、どこも受け入れてくれませんでした」 それでも日本を目指した。所持金はわずか数百ドルで、航空券すら買えない。友人に紹介してもらった日本人の投資家に頼んでみると、なんと航空券を手配してくれたのだ。 まさしく行き当たりばったりの避難行。そして4月9日、2人は成田空港に降り立った。母国からの「嫉妬の眼差し」 日本語の勉強を長年続けていたヴィクトリアさんだが、意外にも日本の地を踏むのは初めてだ。「とても便利ですね。バスに乗ればボタン1つで停まってくれる。ウクライナだったら『次停まってください』と大声出さなきゃ停まりません。日本人は皆、ルールを守るし、住みやすい環境だと感じました」 在留資格の変更など必要な手続きを済ませ、山谷の都営住宅に移ったのは4月下旬。定住先が見つかったとはいえ、じっとしているわけにはいかない。大学で勉強をするか、仕事をするか。友人からの情報を頼りに、埼玉大学にアプローチしてみると、日本語コースの受講を認められた。問題は、弟のアルテム君だ。「弟はウクライナで高校を卒業していますが、日本と制度が違うのでまだ17歳。だから日本の大学には進学できません。おまけに英語しかできないから、最初は困りました」 つまりは宙ぶらりんの状態なのだ。アルテム君が入学できる日本語学校を自力で探したが、学費が高くて断念。難民の支援団体に相談すると、無料の語学学校を紹介してくれた。「弟は最初、友達がいなくて寂しい思いをしていましたが、今は外国人の友達ができました。ウクライナでは魚を食べられなかったのですが、日本に来てから大丈夫になったのです!」 ヴィクトリアさんは、同じウクライナの避難民で、小学校に通う子供の日本語通訳を手伝い、生活費を稼いでいる。たまにモデルの仕事もこなし、日本財団からの経済的支援を受けながら弟と二人三脚の日々だ。 そんな近況を、母国の両親や友人には逐一伝えている。ところが、中には予想外の反応も返ってきた。「私だって日本で大変な時もあるんです。でも、ウクライナの友人たちからは『戦争の渦中にいる私たちよりは恵まれている』『あなたはリゾート地にいるようなものだ』と決めつけられ、言いたいことも言えない。だから連絡を取らなくなりました。もう仲直りをしたいとも思いません」 異なる環境から生まれる心のすれ違い──そこには、嫉妬もあるだろう。同胞によるこうした葛藤は、戦争がもたらしたもう1つの現実だった。 ヴィクトリアさんは当面、埼玉大学には通うが、キーウ国立大学の修士課程もあと1年残っている。論文の準備もしなければいけない。「考えることがたくさんあります。弟も日本の大学に行きたいと言い始めました。戦争もまだ終わらない。1年後はどうなっているかな」 ロシア軍のウクライナ侵攻から半年。日本にいる避難民たちも、手探りで活路を見出そうとしている。【プロフィール】水谷竹秀(みずたに・たけひで)/1975年、三重県生まれ。ノンフィクションライター。上智大学外国語学部卒業。新聞記者やカメラマンを経てフリーに。2004~2017年にフィリピンを拠点に活動し、現在は東京。2011年『日本を捨てた男たち』で開高健ノンフィクション賞を受賞。ほかに『だから、居場所が欲しかった。』『脱出老人』など。※週刊ポスト2022年9月9日号
2022.09.02 07:00
週刊ポスト
今の派閥とは何が違ったか(写真は1960年の遊説先での池田陣営/共同通信社)
池田勇人と宏池会 日本を高度経済成長に導いた「頭脳派集団」の実像
 時は1960年代──。前任の岸信介政権下での安保闘争で揺れる日本を「経済大国」へと押し上げたのが、総理大臣・池田勇人が率いる宏池会であった。その姿は令和の時代の“派閥”とは全く異なる。屈指のブレーンたちが集った最強政策集団の実像とは──。【前後編の前編】(文中一部敬称略) * * * 岸田文雄・首相が率いる「宏池会」(岸田派)は自民党の保守本流と呼ばれる。創設者は池田勇人。「所得倍増計画」で日本の高度経済成長の礎を築いたことで知られる昭和の名宰相の1人だ。 奇しくも、岸田氏の首相在任中に安倍晋三・元首相銃殺事件が起きたのと同様に、池田は総理大臣として浅沼稲次郎・日本社会党委員長刺殺事件という重大な政治テロ事件に直面した。だが、2人の取った対応は対照的だった。 安倍氏の銃殺事件後に岸田内閣の支持率が急落しているのに対し、池田は事件処理に鮮やかな手腕を見せ、発足したばかりだった政権を安定軌道に乗せた。それを支えたのが池田のもとに集まった宏池会創成期の多彩な人材たちだ。 池田が首相に就任した1960年は、前任の岸信介が進めた日米安保条約改定への反対運動の余燼がくすぶり、日本社会全体が左右対立で騒然としていた時代だ。 総選挙を1か月後にひかえたその年の10月12日、「自民党苦戦」が伝えられる情勢のなか、日比谷公会堂で開かれた3党首立会演説会で社会党の浅沼委員長が右翼少年に刺される事件が起きた。池田もその場に同席していた。 事件の一報を受けると、官邸は即座に動いた。池田の番記者を務め、浅沼事件の目撃者でもある山岸一平・元日本経済新聞専務の証言だ。「午後3時に私の目の前で浅沼さんが刺された。病院に運ばれたが死亡が伝わると、ただちに自民党本部に日の丸と自民党旗に黒いリボンをつけた弔旗が翻った。当時は参院議員だった宮沢喜一さんが指示したものだ。 そしてすぐに官房長官の大平正芳さん、前尾繁三郎さん(当時は自民党経理局長)、宮沢さんら池田側近が集まり、警視総監と警察庁長官を処分する方針を話し合ったが、警視総監は東京都知事、警察庁長官は国家公安委員会に任命権があるから内閣の判断では辞めさせられない。そこで、治安の最高責任者である山崎巌・自治大臣兼国家公安委員長を辞任させると決めた。浅沼さんが死んでわずか数時間後のことです」 治安の最高責任者に即、責任を取らせたのだ。 それだけではない。 政府は5日後に臨時国会を召集し、池田自ら追悼演説を行なうことを決めた。その演説が歴史に残る追悼演説だった。山岸氏が続ける。「池田さんは、〈沼(浅沼氏のこと)は演説百姓よ/よごれた服にボロカバン/今日は本所の公会堂/明日は京都の辻の寺〉という浅沼氏の農民運動時代の仲間の詩人(田所輝明)が作った詩を冒頭に読み上げて、民主主義の社会に暴力は一番いけない。こういう時に浅沼さんみたいに素晴らしい人を失ったのは日本としても日本国民としても大きな損失、悲しみだと追悼した。 この名演説で池田内閣の評判が上がり、自民党は負けると思われた直後の総選挙で逆に議席を少し増やした。池田さんがそんなしゃれた演説をやれるわけがないと思っていたら、原案を書いたのは西日本新聞の記者出身で池田さんの総理秘書官だった伊藤昌哉氏(後に政治評論家)だった」 選挙間近に起きたという状況も安倍氏銃殺事件と似ているが、岸田首相が警備責任者の処分をなかなか行なわず、追悼演説も人選が決まらずに延期されたのとは対応に決定的な差がある。 池田のもとで浅沼事件の機敏な対応にあたった前尾、大平、宮沢はいずれも大蔵省出身の池田の後輩にあたる。池田がつくった「宏池会」はそうした大蔵省出身者を中心に、エコノミスト、有力財界人や秘書官の伊藤のようなマスコミ出身者など多彩な顔ぶれから構成される「最強の頭脳集団」だった。本当の「聞く力」「寛容と忍耐」をスローガンに掲げた池田は安保改定の混乱を乗り切り、政治を安定させると、自主憲法制定を謳った岸政権時代の安全保障重視路線から「軽軍備・経済優先」へと政策を大転換させた。 戦後日本の政党政治を専門とする福永文夫・獨協大学教授は、論文「派閥構造から見た宏池会」のなかで宏池会が保守本流と呼ばれる理由をこう書いている。〈池田派は、(軍備・法制など体制をめぐる)ハードな争点は棚上げにして、安保体制下で、軽軍備、経済大国をめざした。戦後の「経済一流」国家日本の推進役を果たしたことから、「保守本流」と呼ばれ、自らも誇示してきた〉 自民党の派閥は、領袖を総理・総裁に担ぎ上げることを目的につくられた。いわば権力闘争の実戦部隊という面が色濃い。 宏池会も規約第1項で〈池田勇人氏の政治活動を支援する〉と謳っていた。だが、池田と派閥の議員やブレーンとの関係は、トップの指示で派内が結束して動く、後の田中(角栄)軍団とは大きく違っていた。福永教授が語る。「宏池会では大平ら議員やブレーンが総理大臣としての池田をうまくコントロールしていた。池田は蔵相時代に『貧乏人は麦を食え』と失言するなど、岸と似た高姿勢なところがある政治家として知られ、その強硬姿勢が政権の行方に悪影響をもたらすことが心配されていた。そこで側近たちが池田を“教育”するために掲げたのが寛容と忍耐、低姿勢というスローガンです。 寛容は宮沢、忍耐は大平が考えた言葉で、従来の強権的な政治ではなく、野党や国民との対話を重視して合意形成を図るとの意思表明でした。池田もそれを受け入れた。池田を岸亜流の政治家と見ていた当時の記者たちは、就任会見の池田のソフトな印象に面食らったそうです」 池田は酒豪で知られ、性格は豪放磊落、側近の言いなりに動く人物ではない。議論好きで蔵相時代から秘書官だった大平や宮沢らと公用車のなかでも喧嘩腰で議論を戦わせたという。前出の山岸氏がこう振り返る。「池田さんは気が短く、車の中で議論をしているうちに癇癪を起こして、『生意気を言うな、大平。降りろ!』と言い出すんだそうだ。売り言葉に買い言葉で大平さんや宮沢さんも『はい、降ります』と降りた。そうすると、翌日になって池田さんが『昨日はちょっとオレが言いすぎた。悪かった』と電話してくる。そういうことが何度もあったと大平さんや宮沢さんに聞かされた。 それでも池田さんは、他人の話はよく聞く。だから側近たちは怒鳴られながらも、絶対聞いてくれるという信頼関係があった」 まさに「聞く耳」を持った政治家だった。岸田首相の「聞く力」も池田のそうした姿勢をお手本にしているとされるが、一番の違いは、池田は意見を「聞く」だけではなく、側近やブレーンと議論を戦わせて政策を強力に実行していったことだ。(後編に続く)※週刊ポスト2022年9月9日号
2022.09.02 07:00
週刊ポスト
安倍昭恵さん
安倍昭恵さんの憔悴、部屋で昼からお酒に頼ることも 国葬は「粛々と進めてほしい」
「夫の生前はあれだけ外に出かけっぱなしだった昭恵夫人ですが、いまは外出もままならないほど憔悴しています。事件直後の葬儀や、地元・山口での後援者への挨拶では気丈に振る舞っていたし、いまもひっきりなしに、3階建ての安倍邸の2階に置かれた祭壇を訪れる弔問客の応対をしています。ただ、それ以外のときは、生来の陽気な性格は影をひそめ、1階の部屋にこもって昼間からお酒の力に頼ることも多いようです」 安倍昭恵さん(60才)の近況を、永田町関係者はそう明かす。安倍晋三元首相(享年67)が凶弾に倒れてから、間もなく2か月。9月27日、日本武道館(東京・千代田区)で予定される「国葬」の是非が焦点になっている。「岸田首相は、安倍派議員らへの配慮や、海外政府要人を日本に迎える『弔問外交』のために、早々に国葬を決定しましたが、いまや世論の半数は“国葬に慎重”の姿勢です。特に、多額の税金を注ぎ込む費用面で批判の声が大きい」(全国紙政治部記者) 政府は予算2億4900万円を計上。歴代首相の葬儀への国費支出額として過去最高額だが、これが使われるお金のすべてではない。「国葬費用の全体像は公表する予定はない」 鈴木俊一財務相(69才)が8月26日にそう明かした通り、海外要人の接遇や、会場周辺の警備に使う経費は含まれていない。今回の国葬には、国内外から約6000人が参列を予定。海外からはアメリカのオバマ元大統領やフランスのサルコジ元大統領らの参列が検討され、中にはインドのモディ首相といった現職の要人の名前も挙がる。「海外からの要人の渡航費や滞在費は日本負担ではありません。しかし、会場までの送迎やレセプションパーティーなどには数千万円単位の支出が予想されます」(外務省関係者) 国葬前後は警視庁を中心に、各地方から機動隊員も大量に動員される。「昭和天皇の『大喪の礼』の警備費用は24億円。平成から令和の『即位の礼』の際には28億円かかりました。安倍氏が銃撃されて命を落としたことを考慮すると、より厳重になってもおかしくない」(警察関係者) 合わせて30億円以上の血税が注がれるとなれば、開催の是非が大きな議論になるのも無理はない。「国葬の実施は“政府が決めるもの”だとしても、遺族の意向をまったく無視するわけにはいきません。官邸は内々に昭恵さんや安倍氏の母・洋子さん(94才)の意向も確認しています」(前出・永田町関係者) 官邸関係者によると、「国が決めたことなので、国葬に異論はない。粛々と進めてほしい」という昭恵さんら遺族の気持ちが、官邸サイドには伝わっているという。「安倍家は生粋の政治家一族です。しかし、安倍氏が志半ばで倒れたことで、後継者がまだ決まっていません。国葬の前に、洋子さんを中心に一族が集まり、後継者について意見をまとめる機会を持つようですが、誰が後継者になるにせよ、国葬ほどの大きなセレモニーで“憲政史上最長の総理在任期間”を印象づけられるなら、安倍家の今後にとっても大きな政治的な『レガシー』になる。国葬をあえて拒否する理由はありません」(官邸関係者) 国葬で来日するとされるオバマ氏や、アメリカの現女性副大統領カマラ・ハリス氏、さらにはトランプ前大統領まで、安倍邸への弔問を希望しているという情報もある。失意の安倍家にとって、これほど脚光を浴びて、勇気づけられることもないだろう。国葬の準備は着々と進んでいる。※女性セブン2022年9月15日号
2022.09.01 16:00
女性セブン
互いの健康を気遣う上皇ご夫妻(2019年10月、東京・千代田区。写真/宮内庁提供)
美智子さま、血栓報道で心配の声 コロナワクチンの4回目接種状況は明かされず
 宮内庁病院は、宮内庁によって管理・運営されている国立病院で、内科や外科、産婦人科、歯科など8つの診療科を構えている。8月26日、その宮内庁病院に、上皇后美智子さまのお姿があった。前週に右ふくらはぎに血栓ができる「深部静脈血栓症」と診断され、経過確認のために足を運ばれた。「太腿に血栓ができる場合と比べて、膝から下の血栓はそこまで深刻な事態ではないということです。美智子さまも投薬や入院といった処置は不要で、適度な運動と水分補給を行いながら経過を注視されていくそうです」(皇室記者) 血栓症は、血管内に血のかたまりができ、血流が阻害される疾患だ。脚にできた血栓が静脈の流れにのって肺に向かい、肺塞栓症を起こすこともあり、最悪の場合、死に至る。美智子さまは今年10月に88才を迎えられる。日頃から健康に気をつけられているとはいえ、年齢とともに体力や体の機能が衰えるのは当然のこと。米寿という年齢を考えると楽観はできない。 美智子さまの血栓が報じられると、にわかに囁かれたのが、新型コロナワクチンとの関係だった。血栓はワクチン接種時の副反応の1つ。ごくまれながら、血栓症が報告されていることを、ワクチンメーカーや厚生労働省が認めている。 不安は美智子さまだけではない。今年7月、上皇陛下も「心不全」と診断された。ワクチン接種後、心筋炎や心膜炎といった心臓の副反応が出る可能性があることも事実だ。皇室のワクチン接種状況は、昨年7月、天皇陛下の1回目の接種のみ公表されている。「陛下の接種については、宮内庁が『国民統合の象徴である陛下については、公表するのが妥当』と判断したため、公式発表がありました。しかし、陛下以外の皇族方のワクチン接種に関しては、『プライバシーにかかわるもの』として、公表の必要はないとしています」(宮内庁関係者) だが、上皇ご夫妻やご高齢の皇族方のワクチン接種状況については、「公表」ではなく、メディアによる「報道」によって世間に伝えられた。「宮内庁が積極的に公表したわけではなく、担当記者が宮内庁に取材し、それに対し幹部が暗に認めたことで報道に至りました」(前出・宮内庁関係者) なぜ接種を“認めた”のか。背景には、当時の世情が関係している。「上皇ご夫妻が1回目の接種を受けられた当時(昨年6月)、ワクチンを接種するかどうか頭を悩ませる国民が多く、非常に関心が高かった。初めて接種することになるワクチンの効き目や副反応を不安視している国民を“上皇ご夫妻も接種されたのだから”と安心させるため、『お手本』を示す意味合いもあったのでしょう」(前出・宮内庁関係者) 上皇ご夫妻に関しては、今年2月に3回目接種が報じられた。ところが、それから約7か月が経過したいま、4回目接種の話は聞こえてこない。政府指針においては、3回目のワクチン接種から5か月が経過した高齢者に対して、4回目の接種が推し進められているにもかかわらず、だ。「もともと美智子さまは、ワクチン接種についてかなり慎重な姿勢を示されていました。ご自身のためというよりは陛下のことを慮り、皇室の医療を統括する皇室医務主管や侍医長に、副反応のアナフィラキシーショックなどについて熱心に質問をされていた」(前出・宮内庁関係者) そもそも、ワクチンの接種は国民の「義務」ではなく、「努力義務」であると政府は示していた。「接種が推奨されつつも、“各自の判断で行う”ということです。しかし、上皇ご夫妻の接種を認めた当時は、緊急事態宣言を何度も出さざるを得ないほど感染拡大が深刻だった上、ウイルスの毒性や感染力、変異スピードなどには不透明な部分も多かった。事実上、ワクチンしかコロナの対応策がない状況で、とにかく接種を促進することが、命を守るために必要な対策だった」(別の皇室記者) しかし現在、分析が進むにつれワクチンの効果や接種後に人体に及ぼす影響への懐疑的な声が上がっている。前出の深刻な副反応もその1つだ。そうした現在の状況下では、上皇ご夫妻の「4回目接種」はかなり微妙なニュアンスを持つ。「報道されることで、『両陛下が4回目も接種したのだから、国民も接種すべき』という誤ったメッセージとなってしまいかねません。かといって『接種しません』とも表明できません。政府は変わらず“努力義務”を国民に課しているため、その姿勢と足並みが乱れてしまうからです」(前出・別の皇室記者) だからこそ、美智子さまは沈黙を守られているのだろう。趣味のピアノが楽しめない 美智子さまのご体調については、ふくらはぎの血栓以外にも心配される部分がある。「指がこわばる、午後になると微熱が出るという症状が、仙洞仮御所(東京・港区)にお住まいの頃から変わらず続いています。今年7月24日にも後発白内障の手術を受けられたばかり。美智子さまもご自身のお体に対して、不安を抱えていらっしゃるでしょう」(別の宮内庁関係者) コロナ禍以降、美智子さまは上皇陛下の感染を避けるため、外出を控えられてきた。「仙洞仮御所にお住まいだった時期には、ご夫妻で近所を散歩されることもありましたが、ごくまれなことでした。赤坂御用地内の仙洞御所へ移られてからは上皇さまと御用地内を散策され、秋篠宮ご一家と顔を合わせることもあるようですが、それ以外はこもりきりでいらっしゃることに変わりありません」(前出・宮内庁関係者) 上皇陛下が週に2回、ライフワークである研究のために皇居内の生物学研究所へ出かけられる間も、美智子さまは仙洞御所で過ごされる時間が多い。「白内障の手術後は読書を再開されたようですが、長年の趣味であるピアノについては、指が思うように動かないため楽しめていないようです」(皇室関係者) この夏、那須御用邸(栃木県)や軽井沢(長野県)でのご静養に向けての調整も進められていたようだが、それも中止となった。「皇后時代にはさまざまなところへお出ましになっていた美智子さまにとって、人とのふれあいが極端に少ない生活は相当なストレスであり、精神的な負担がかかっているはずです」(前出・宮内庁関係者) 前向きな美智子さまはそれでも、お住まいでできることで、日々を楽しまれようとされているという。しかし、そうした努力には限界もある。そこに追い打ちをかけるような「血栓症」の判明。1日も早い快復が待たれる。※女性セブン2022年9月15日号
2022.09.01 11:00
女性セブン

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