●防御面では堀内巨人の完敗!
由伸巨人の防御率はセ・リーグ3位(3.53)と、決して悪くはない。1975年は現役で、2005年は投手コーチで辛酸を嘗めた関本四十四氏が話す。
「菅野(智之)、マイコラスは安定しており、田口(麗斗)も調子がいい。特に先発陣は頑張っていると思う」
7勝している菅野の防御率は2.50、5勝の田口は2.10、6勝のマイコラスは2.64だ。1975年も今季と同程度の防御率だったが、前出・淡口氏はこう明かす。
「今だから言いますがあの時は正直、投手交代に難があった。ピッチャーはボールが先行すると“逃げるな”といってすぐに交代させられた。これでは良い成績は残せませんよ。バッターも“来た球を打て”と長嶋監督からアドバイスされて困ってました(苦笑)」
防御面で“最弱”なのが2005年だ。指揮官はV9時代のエース・堀内監督だったが、防御率4.80は球団史上最悪。主な先発投手陣の防御率は上原浩治の3.31、高橋尚成が4.47、11勝した工藤公康でも4.70で、桑田真澄は7.25で0勝7敗だった。前出・関本氏がその内情を語る。
「僕は二軍コーチでしたが、クローザーで獲得したミセリが開幕1か月で退団。エース・上原の故障やリリーフ陣の駒不足などもあり、投手陣は壊滅状態でした」