カトパン同様、「フジテレビに愛され過ぎている」と、退社した先輩女子アナが嫉妬するほどだったのは「八木ちゃん」こと八木亜希子。彼女が退社後、『連続テレビ小説「あまちゃん」』(NHK)や『大河ドラマ「真田丸」』、『帯ドラマ劇場「トットちゃん!」』(テレビ朝日系)といったF3層に人気のドラマに出演したり、あの『日曜劇場「陸王」』(TBS系)でナレーションを務めたり。さらには三谷幸喜氏から見初められ、映画『みんなのいえ』『THE有頂天ホテル』など、女優業が多いのは、そのキャラクターもさることながら、喋り手として、フジテレビ以外の局に積極的に出演するのを遠慮しているからではないかと私には思える。

 あまり知られていないかもしれないが、八木ちゃんは、09年から5年間、『BSフジLIVE プライムニュース』(BSフジ)で月~木のメインキャスターを、あの反町理氏と共に務めていたのである。これもまた、フジテレビ幹部に「愛され過ぎていた」からにほかならない。

 そんなだったからこそ、「八木亜希子=フジテレビ」というイメージがいまだに強く、他局は「MCでは使いづらい」という思いがあるような気がする。

 カトパンにも、非常に似たところがあるうえ、視聴者にとっては若者トレンドやエンタメ情報に定評がある『めざましテレビ』の印象があまりにも強すぎる。そのため、硬派なニュース番組や、スポーツニュース『~HERO’S』などの枠組みには、やや収まりが悪いという特徴が、彼女の仕事を広がりにくくさせているのではないか。

 とはいえ、当代きっての人気女子アナ。この春、女優として人気のドラマ枠からオファーがあったことも頷けるし、『ミュージックフェア』というフジテレビにとっては「シオノギ」という大切なスポンサーへの対策を含め、とても大事な番組で「仲間由紀恵の代打」にカトパンを据えたことは大いに頷ける。

 もちろん仲間由紀恵サイドにとっても、ヘタに後輩女優などに担当されるよりも納得がいくだろうし、遠慮なく復帰しやすい。そして視聴者にとっては、軽部&カトパンという懐かしの“めざましコンビ”を再び見られる“お得感”もあるというワケだ。

 さらに、華もあって、ミュージシャンらにも“通りのいい”カトパン起用は納得のキャスティングだった。

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