急ピッチで準備が始まった悠仁さまの伊勢参拝
天皇陛下をはじめ、皇族方は、日々さまざまな公務を担われている。重要な行事ほど、日程の調整には心を砕く必要があることは、先の“バッティング”で職員も痛感したことだろう。しかし、またも日程重複が起きた。
10月1日、天皇陛下が栃木県で開催される国民体育大会(国体)の開会式に出席される。全国植樹祭、全国豊かな海づくり大会、国民文化祭とともに、四大行幸啓と呼ばれ、重要な公務の1つだ。
「2年8か月ぶりに、オンラインではない国内地方公務となります。当初は宿泊を伴う予定でしたが、日帰りに変更されました。事前段階では、雅子さまのご出席については“ご体調が整えば”という注意書きがされています。ただ、国体の位置づけの高さに加え、お出ましにならなければ、“イギリスには行ったのに、国内の地方公務には行かないのか”といった意見が噴出しかねない。
いよいよコロナ禍でのおこもり生活にピリオドを打ち、今後さまざまな公務にお出ましになるターニングポイントになるのではとも期待されています」(前出・皇室ジャーナリスト)
だが、雅子さまにとって重要なその日、悠仁さまが「伊勢神宮」(三重県伊勢市)を参拝される。
伊勢神宮は皇族との縁が深く、皇族の祖先神とされる天照大御神が祀られている。上皇陛下は退位時に、陛下や秋篠宮さまはそれぞれ即位の礼や立皇嗣の礼の一環として参拝された。また、進学や成人を迎えた際など、節目に足を運ばれるのが慣例だ。
「今回は学校のお休みを利用して三重県に出かけられ、神宮美術館で開催されている正倉院の展覧会をご覧になります。宮内庁は、あくまでも神宮から特別展のお誘いがあり、見聞を広めるために私的訪問し、その足で参拝すると強調しています。特別な目的での参拝ではない、と。
しかし、私的訪問であるなら、事前にメディアに知らせないこともできたはずです。実際、この夏休みの秋篠宮家の家族旅行などは公にされていません。ところが今回は現地での取材まで設定されています。限りなく公的な印象を持たざるを得ない」(前出・皇室記者)
皇室にとって伊勢参拝は特別な位置づけにあることは疑うべくもない。それが、両陛下の国体出席と“バッティング”したのだ。ある宮内庁関係者は、悠仁さまの伊勢神宮参拝が浮上したタイミングを訝しむ。
「伊勢参拝に向けた準備が急ピッチで始まったのは、エリザベス女王が亡くなった直後でした。正しくは、女王の国葬に、秋篠宮ご夫妻ではなく両陛下が参列する方向で調整が始まった頃です。あまりにタイミングがよすぎて、“まるでぶつけにいったようだ”といった臆測までささやかれる始末です」