国内

金利が低すぎるのに高過ぎる日本の預貯金率に大前研一氏疑問

 日本人は資産運用に対する考えを改める必要がある――経営コンサルタントの大前研一氏は指摘する。

 * * *
 車や家電、パソコンなどの耐久消費財も、日本人は外国の人々に比べて、古いモノを修理しながら長く大切に使うという発想に乏しく、買った途端に激しい価値の下落に襲われます。車は買ってすぐに売りに出しても30%くらいの損が出る。オーストラリアでは10年落ちのクルマでもまだ30~40%の下取り価格があります。民主党が「生活者第一」を掲げるなら、日本の悪しき伝統である業界主導の中古資産の決定メカニズムに先ずメスを入れるべきです。

 一方、「所有に対するペナルティ」が世界で最も大きな日本では、政府には期待しない、という人は、固定資産の圧縮がバランスシート破産に陥らないための第一歩です。

 次に、“塩漬け”にされている「流動資産」が多いことも問題です。日本人の金融資産の構成をみると、現金・預金が5割と突出していますが、アメリカ人は株式や投資信託で4割以上を運用し、イギリス人やオーストラリア人は日本よりもはるかに高い利率の保険・年金準備金に5割以上を注ぎ込んでいます。

 預貯金で貯め込む理由を、多くの人は「いざという時のため」といいます。しかし、いざという時のために保険に加入し、年金も積み立てている。ムダな重複を解消して、ある程度リスクをとってグローバルな株式や投資信託で運用するというのが世界の常識です。スズメの涙ほどの金利しか生まない金融商品では、セカンドライフ開始時の財産の不足を補うことはできません。

※週刊ポスト2010年12月10日号

トピックス

元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎・ストーカー殺人》「悔しくて寝られない夜が何度も…」岡崎彩咲陽さんの兄弟が被告の厳罰求める“追悼ライブ”に500人が集結、兄は「俺の自慢の妹だな!愛してる」と涙
NEWSポストセブン
グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカル
【ニコラス・ケイジと共演も】「目標は二階堂ふみ、沢尻エリカ」グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカルの「すべてをさらけ出す覚悟」
週刊ポスト
阪神・藤川球児監督と、ヘッドコーチに就任した和田豊・元監督(時事通信フォト)
阪神・藤川球児監督 和田豊・元監督が「18歳年上のヘッドコーチ」就任の思惑と不安 几帳面さ、忠実さに評価の声も「何かあった時に責任を取る身代わりでは」の指摘も
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン
赤穂市民病院が公式に「医療過誤」だと認めている手術は一件のみ(写真/イメージマート)
「階段に突き落とされた」「試験の邪魔をされた」 漫画『脳外科医 竹田くん』のモデルになった赤穂市民病院医療過誤騒動に関係した執刀医と上司の医師の間で繰り広げられた“泥沼告訴合戦”
NEWSポストセブン
被害を受けたジュフリー氏、エプスタイン元被告(時事通信フォト、司法省(DOJ)より)
《女性の体に「ロリータ」の書き込み…》10代少女ら被害に…アメリカ史上最も“闇深い”人身売買事件、新たな写真が公開「手首に何かを巻きつける」「不気味に笑う男」【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
2025年はMLBのワールドシリーズで優勝。WBCでも優勝して、真の“世界一”を目指す(写真/AFLO)
《WBCで大谷翔平の二刀流の可能性は?》元祖WBC戦士・宮本慎也氏が展望「球数を制限しつつマウンドに立ってくれる」、連覇の可能性は50%
女性セブン
「名球会ONK座談会」の印象的なやりとりを振り返る
〈2025年追悼・長嶋茂雄さん 〉「ONK(王・長嶋・金田)座談会」を再録 日本中を明るく照らした“ミスターの言葉”、監督就任中も本音を隠さなかった「野球への熱い想い」
週刊ポスト
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン