スポーツ

田中将大と斎藤佑樹が初対決 二人の実力を斎藤の元捕手分析

 田中将大(楽天)と斎藤佑樹(日本ハム)が対峙した9月10日。バックネット裏から、特別な思いで見つめる二人の同級生がいた。
 
 早実、早大で7年間、捕手として斎藤の球を受け続けてきた白川英聖氏。もう一人は田中の駒大苫小牧の同級生だった鷲谷修也氏。鷲谷氏は卒業後、アメリカの短大に進学して野球を続け、2009年にはワシントン・ナショナルズからドラフト指名を受けた元マイナー選手だ。二人とも、同級生の投球をスタンドで見るのは初めてのことだった。
 
 ノンフィクションライターの柳川悠二氏が試合後、二人に話を聞いた。

 * * *
白川:今日の試合を見て、斎藤が10勝するためには、少し足りないものがあるのかなと思った。やっぱり三振が欲しい場面で狙って三振を取れるぐらいになってほしい。そう、最後の田中みたいに。

鷲谷:2009年のWBCの時、僕はアメリカで田中と食事し、試合も応援に行ったんです。キューバの打者が球威に驚くようなリアクションをしていた。「これが世界に通用する選手の実力なんだ」って思いました。

 ナショナルズを解雇されたあと、僕は独立リーグの石川ミリオンスターズで野球を続けた。しかし、それも今年5月に辞めました。自分の中で、何歳までにこれぐらいのレベルにならないと厳しいというのがあって、それにほど遠いと石川で痛感したんです。

白川:僕は大学時代はレギュラー捕手にはなれなかった。その挫折があったからこそ、きっぱり野球を辞められた。今は、いち野球ファンとして、斎藤や田中のピッチングを楽しみたい。

――甲子園における延長再試合を戦った選手で、プロ野球選手として活躍しているのは、田中と斎藤だけだ。現在は大学編入試験を目指している鷲谷と、商社マンとして世界を相手にする仕事に就いた白川。二人の野球人としての夢は、田中と斎藤に託されている。

※週刊ポスト2011年9月30日号

関連記事

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン