ライフ

現役東大生が考案 2ケタのかけ算の暗算を6時間で学べる方法

学習ドリルとしては異例の12万部突破

現役東大医学部生が考案した小学生向けの算数ドリルが異例の注目を集めている。マスターすれば、2 ケタ×2ケタの暗算が超カンタンにできるようになるというこのドリル。「子供を天才に育てる」「認知症予防にも効果が期待」という声も。果たして、どんなメソッドなの?

10×10から99×99まで、およそ8000通りもある2ケタ×2ケタの計算問題。あなたは暗算できますか?「はい」といえる人はまずいないはず。でもなんと、九九を覚えて間もない小学3年生でも、たった6時間勉強するだけで、それが簡単にできるようになってしまう暗算法がある。

現役の東大医学部6年生の岩波邦明さん(24)が考案した岩波メソッドだ。

「昨年末に思いつき、試しに塾に通う小学3年生と4年生の9人に教えてみると、3時間のトレーニングで15問すべて正解した子供が2人。6時間で全員2ケタ×2ケタの暗算ができるようになったんです」(岩波さん)

岩波さんは数学オリンピックで2度決勝に進み、大学入試センター試験で900点満点中881点を記録した、とびっきりの頭脳の持ち主。

この岩波メソッドを小学3年生以上向けにまとめた学習ドリル『6時間でできる!2ケタ×2ケタの暗算』(小学館)はNHKの情報番組『サキどり↑』(11 月6日放送)で紹介されると人気に火がつき、11月6日から3日間、アマゾンの書籍ランキングであのスティーブ・ジョブズ氏の伝記を抑えて1位を記録。あっという間に12万部を超えるベストセラーになった。

子供のころから算数好きだった岩波さんは、脳の働きに興味があり、東大医学部に進学した。人の病を研究するうち“社会の病”に興味を持ち、誰もが住みやすい社会にするにはどうすべきか考え、教育の大切さを改めて感じた。

「計算が素早くできれば物理や化学などの理系教科も得意になります。IT立国となったインドのように、数学ができる人が増えると、その国の科学技術が発展する。日本が技術立国の地位を高めるための優秀な人材の育成にもつながります。そういう人が増えれば、みんなが暮らしやすい社会に近づけると考えたんです」(岩波さん)

大学5年生のころから計算に特化した教育メソッド開発に臨んだ岩波さん。メソッドへのアドバイスをもらおうと、有名な脳科学者で、脳トレの提唱者である東北大学・川島隆太教授の研究室を訪れたときのこと。メソッド実行中の岩波さんの脳の動きを検査してもらうと、論理的なことに働く左脳と、芸術的なことに働く右脳がともに活発に働いていたのだ。

「絵を浮かべながら計算することで、脳全体を活性化しているようです。この働きにより、認知症予防への効果も期待できるようになりました」(岩波さん)

噂が広がり現在は小学生だけでなく、高齢者からの問い合わせも殺到している。

※女性セブン2011年12月8日号

トピックス

全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト