国内

創価学会幹部 「ポスト池田は現執行部による集団指導体制」

1930年に前身の教育団体、創価教育学会が誕生してから81年、戦後高度成長と時を同じくして爆発的に増やした信者数は、1000万人以上ともいわれる。創価学会という特異な宗教団体と池田大作というカリスマ指導者に迫った週刊ポストの連載『化城の人』。ノンフィクション作家・佐野眞一氏は、“池田会長重態説”についてこう綴る。(文中敬称略)

* * *
創価学会が不気味な沈黙をつづけている。池田大作名誉会長が公式の場から姿を消してすでに一年半あまり経つからである。東日本大震災に際しても、宗教団体のトップなら当然出すべきコメントも出していない。これはどう考えても、創価学会にただならぬ事態が起きている証拠である。いま池田大作の周辺には、不穏な噂ばかりが広がっている。

脳梗塞の後遺症による発語障害があり、完全看護の車椅子状態。認知症も進行し、大幹部の顔すら分からなくなっている……。池田大作重態説は日を追って真実味を増し、Xデーへのカウントダウンも始まったと言われる。

創価学会がトップの病状をひた隠しに隠すのは、いまに始まったことではない。二代目会長の戸田城聖は昭和三十二(一九五七)年十一月、肝硬変で病床に着いた。だがこれは極秘とされた。「聖教新聞」は翌年四月二日に五十八歳で急性心不全により死ぬまで、「かぜ気味」「流感にかかっただけ」「いまは全快」とウソをつきつづけた。

池田は二〇一二年一月二日の誕生日がくると、八十四歳になる。創価学会は本来なら盛大に誕生祝を行いたいところだろう。なにしろ学会員からは“生き仏”とまで崇められた人物なのである。

だが、誕生日を祝う場に池田大作が臨席することは、それこそ宗教的奇蹟でも起こさない限り、まず絶望的である。創立八十二年を数える創価学会は、創立以来の重大な転機を迎えている。池田大作亡きあとの創価学会はどうなるのか。入信歴四十年というある幹部は、絶対匿名を条件にこう語る。

「はっきりした予想は難しいけど、現執行部による集団指導体制になると思う。というのは、池田が以前から世襲制を否定しているからだ。池田がそう約束している以上、女房の香峯子や長男で創価学会インタナショナル副会長の池田博正にあとを継がせることは、いくらなんでもできない。

いまの執行部が『池田先生の教えではこうなっている』と、池田の遺した言葉を利用しながら指導していくしかないと思う。第一、池田の女房にしても息子にしても、池田のようなカリスマ性はない。カリスマ的会長は池田の時代で終わりだね」

(連載『化城の人』第1回より抜粋)

※週刊ポスト2012年1月1・6日号

トピックス

交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
身長145cmと小柄ながら圧倒的な存在感を放つ岸みゆ
【身長145cmのグラビアスター】#ババババンビ・岸みゆ「白黒プレゼントページでデビュー」から「ファースト写真集重版」までの成功物語
NEWSポストセブン
『徹子の部屋』に月そ出演した藤井風(右・Xより)
《急接近》黒柳徹子が歌手・藤井風を招待した“行きつけ高級イタリアン”「40年交際したフランス人ピアニストとの共通点」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン
高校時代の青木被告(集合写真)
《長野立てこもり4人殺害事件初公判》「部屋に盗聴器が仕掛けられ、いつでも悪口が聞こえてくる……」被告が語っていた事件前の“妄想”と父親の“悔恨”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン