ライフ

読書もネットも“非進化的な行為”とホンマでっか・澤口氏

「脳トレ」が流行るなど、“脳”への関心が高まっている。では、脳を鍛えるにはどうすればいいのか。読書こそその一つの解ともいわれるが、『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)でもおなじみの脳科学者・澤口俊之氏が読書と脳の鍛錬について解説する。

* * *
「読書」は、心を豊かにするとか、知識を深めるなどといろいろな効能があるといわれています。では、本を読むということは脳にどのような影響を与えるのでしょうか?

答えは、「“本を読むことで脳に起こる変化”を科学的に検証することは難しい」です。期待をさせてスミマセン。

例えば、音楽の場合であれば、恋愛や結婚、社会協調性や親和性に深く関係していること、音楽が脳の発達に大きな影響を及ぼすことなどがわかってきています。

読書に不可欠な「文字言語」もまた、音楽と同じく人間にとって普遍的なものと思われがちですが、実はそうではありません。

文字言語には、約6000年ほどの歴史しかなく、現在でも世界では、文字のない音声だけの言語を用いていたり、文字の読み書きができない人たちがいます。さらに、「読書」となると普遍性はほとんどなく、日本でも、本をあまり読まないという人たちは多くいます。

つまり「読書」は、文化や嗜好における独特な行為で、ヒト一般にとって普遍的・進化的なものではないということです。進化的な行為でない場合、それが脳の発達や老化などにどのような影響を及ぼすのか予測できません。ですから、冒頭のような答えになってしまうのです。これは、ちょうどテレビやテレビゲーム、あるいはインターネットという非進化的な行為が脳にどのような影響を及ぼすのか予測できないのと同じです。

※女性セブン2012年2月9日号

関連記事

トピックス

新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
《“奇跡の40代”安達祐実に半同棲の新パートナー》離婚から2年、長男と暮らす自宅から愛車でカレを勤務先に送迎…「手をフリフリ」の熱愛生活
NEWSポストセブン
イベントの“ドタキャン”が続いている米倉涼子
「押収されたブツを指さして撮影に応じ…」「ゲッソリと痩せて取り調べに通う日々」米倉涼子に“マトリがガサ入れ”報道、ドタキャン連発「空白の2か月」の真相
NEWSポストセブン
明治、大正、昭和とこの国が大きく様変わりする時代を生きた香淳皇后(写真/共同通信社)
『香淳皇后実録』に見当たらない“皇太子時代の上皇と美智子さまの結婚に反対”に関する記述 「あえて削除したと見えても仕方がない」の指摘、美智子さまに宮内庁が配慮か
週刊ポスト
元従業員が、ガールズバーの”独特ルール”を明かした(左・飲食店紹介サイトより)
《大きい瞳で上目遣い…ガルバ写真入手》「『ブスでなにもできないくせに』と…」“美人ガルバ店員”田野和彩容疑者(21)の“陰湿イジメ”と”オラオラ営業
NEWSポストセブン
「ガールズメッセ2025」の式典に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月19日、撮影/JMPA)
《“クッキリ”ドレスの次は…》佳子さま、ボディラインを強調しないワンピも切り替えでスタイルアップ&フェミニンな印象に
NEWSポストセブン
結婚へと大きく前進していることが明らかになった堂本光一
《堂本光一と結婚秒読み》女優・佐藤めぐみが芸能界「完全引退」は二宮和也のケースと酷似…ファンが察知していた“予兆”
NEWSポストセブン
売春防止法違反(管理売春)の疑いで逮捕された池袋のガールズバーに勤める田野和彩容疑者(21)
《GPS持たせ3か月で400人と売春強要》「店ナンバーワンのモテ店員だった」美人マネージャー・田野和彩容疑者と鬼畜店長・鈴木麻央耶容疑者の正体
NEWSポストセブン
日本サッカー協会の影山雅永元技術委員長が飛行機でわいせつな画像を見ていたとして現地で拘束された(共同通信)
「脚を広げた女性の画像など1621枚」機内で児童ポルノ閲覧で有罪判決…日本サッカー協会・影山雅永元技術委員長に現地で「日本人はやっぱロリコンか」の声
NEWSポストセブン
三笠宮家を継ぐことが決まった彬子さま(写真/共同通信社)
三笠宮家の新当主、彬子さまがエッセイで匂わせた母・信子さまとの“距離感” 公の場では顔も合わさず、言葉を交わす場面も目撃されていない母娘関係
週刊ポスト
タンザニアで女子学生が誘拐され焼死体となって見つかった事件が発生した(時事通信フォト)
「身代金目的で女子大生の拷問動画を父親に送りつけて殺害…」タンザニアで“金銭目的”“女性を狙った暴力事件”が頻発《アフリカ諸国の社会問題とは》
NEWSポストセブン
鮮やかなロイヤルブルーのワンピースで登場された佳子さま(写真/共同通信社)
佳子さま、国スポ閉会式での「クッキリ服」 皇室のドレスコードでは、どう位置づけられるのか? 皇室解説者は「ご自身がお考えになって選ばれたと思います」と分析
週刊ポスト
Aさんの左手に彫られたタトゥー。
《10歳女児の身体中に刺青が…》「14歳の女子中学生に彫られた」ある児童養護施設で起きた“子供同士のトラブル” 職員は気づかず2ヶ月放置か
NEWSポストセブン