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スポーツ紙記者 自主トレの選手に「滝に打たれて」等お願い

昨日、プロ野球界は一斉にキャンプイン。選手たちはキャンプ前にある程度体を作り上げてキャンプに臨むわけだが、自主トレの間に選手はどれだけ練習をしているのだろうか。

しばしば、1月のスポーツメディアでは、「○×選手が自主トレを始めた」というニュースが報じられるが、それは自主トレの“ほんの一場面”を伝えたに過ぎない。有名なのは、ミスターこと長嶋茂雄氏の選手時代の逸話だ。ベテランスポーツジャーナリストの話。

「伊豆・大仁での山ごもりがミスターの恒例でしたが、猛烈な勢いで山道を駆け上がっていくところを写真に撮らせると、帰りはロープウェイを使って降りてきた(笑い)」

実は自主トレが公開されるのは、大概は始動日の最初の1時間程度。そこで選手たちはマスコミを通じて、球団上層部や監督、ファンに「真面目に練習してますよ。今年も頑張ります!」とメッセージを送るというわけだ。これはスポーツマスコミにとっても都合がいい。

「箱根駅伝やサッカー、ラグビーが終わると、キャンプインまでスポーツ紙はネタ枯れの時期。スター選手が集まる自主トレなら何とか紙面が作れるから、初日には各マスコミが揃う」(スポーツ紙記者)

少しでもインパクトのある記事がほしい場合には、記者から選手に「自主トレメニュー」を提案することさえあるという。

「古くはドカベン・香川伸行氏の滝行です。本人は“心臓麻痺で死んだらどうしてくれるんだ”とブツブツいいながらも応じてくれた(笑い)。阪神の金本知憲はバーベル上げが定番ですが、あれは“鉄人”を表現する写真だからです」(スポーツ紙デスク)

一方、選手からは「初日に公開して、見出しになるコメントも喋るから、あとは取材しないでくれ」と伝えることが多い。

「自主トレは派閥の結束強化や、監督・ファンへのアピールが目的なので、練習は1~2時間程度で切り上げる選手が大半ですし、毎日やるわけでもない。我々が付きまとうと練習を続けなければならないから困る(笑い)。

それが暗黙の了解なので、“頭撮り”をしたらさっさと東京に帰ります。各社が写真を撮り終えて原稿を作成したら、新年会として選手と番記者の親睦鍋パーティを開くのが恒例となっているベテラン選手もいます」(前出・スポーツ紙記者)

※週刊ポスト2012年2月10日号

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