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肩こり 裏に脳内出血や脳腫瘍といった病気が隠れている場合も

 圧倒的に女性に多い、肩こりの悩み。体質だから、年だから、仕方がないと諦めている人も少なくない。しかし「たかが肩こり」というなかれ。頭痛や吐き気、手足のしびれを併発し始めたら、危険信号。なかには“隠れていた”脳腫瘍や脳内出血などの病気が見つかるケースもあるとか。

 美容や健康のためによかれと思ってやっていたことが、かえって肩こりを招くこともあると話すのは、『プライマリ整形外科麻布十番クリニック』の寺尾友宏院長だ。

「筋力がない女性がヨガをやることで関節が軟らかくなりすぎて姿勢が不安定になったり、骨盤まわりの運動がダイエットにいいと骨盤周辺を集中的に鍛えたことから全身のバランスを崩し、それが原因で肩がこるケースがあるのです」(寺尾院長)

 また、肩こりの原因は肩周辺だけではない。東京・調布で“肩こり専門外来”を開設する『平沼整形外科クリニック』の平沼尚和院長が次のように話す。

「冷え症や更年期障害、また、うつなど心の病気を抱えているために体がうつむきがちになる人も。腰痛の人が腰をかばうために姿勢を崩すこともあります」

“たんなる肩こり”と軽視していると、実はその裏側に重い病気が隠れていることもあるという。

 マッサージなどで改善できていた“軽度の肩こり”が、手のしびれや頭痛、吐き気といった症状を伴い始めたら要注意。脊椎の異常、脳の病気などが潜んでいる可能性もある。

 なでしこジャパンの澤穂希選手(33)のかかりつけ医で、多くのスポーツ選手が治療に通う、東京・池袋の『ライズシティクリニック』の福島一雅センター長は、次のように警告する。

「肩こりで受診した患者さんの中に脳内出血があったり、脳腫瘍だったケースもありました。肩こりは“病気のうちにはいらない”と思っている人もいらっしゃいますが、頭痛や吐き気、しびれ、痛みなどを感じたら、整形外科でレントゲンやMRIのなどの検査を受けてほしいですね」(福島センター長)

※女性セブン2012年3月1日号

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