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失明の恐れある金環日食 インドでは外出禁止令が出たことも

 小学校は観測のために登校時間をずらし、日食グラスは爆発的人気、記念にプロポーズする人まで続出──。約8000万人に目撃のチャンスがある5月21日の金環日食が大盛り上がりだ。

 国内では沖縄で観測された1987年以来、25年ぶりとなる。日本列島の広い地域で見られる金環日食に限れば、平安時代の1080年12月14日以来、932年ぶりだ。

 天体ショーに詳しく、日本、中国、オーストラリアなど世界各地で金環日食を観測してきた写真家の沼澤茂美さんがいう。

「地球から見て月が太陽の前を横切り、一直線に並ぶと、太陽は月の陰に隠れます。このとき、太陽がリングのように見える現象が金環日食です。金環日食が見られない北海道や北陸地方などでも、太陽の80%以上が月に隠れる部分日食を見ることができます」

 太陽が欠け始めるのは、21日の午前6時ごろ。午前7時10~50分ごろになると、日食部分が最も大きくなる。東京などで数分間の金環日食が見られるのもこの時間帯だ。そして、午前9時ごろに日食が終わる。

 すでにご存じの人も多いかもしれないが、金環日食には危険もある。まず、肉眼で太陽を絶対に見てはいけない。網膜を痛めたり、失明する恐れがあるからだ。

「太陽の光は強く、普通のサングラスや黒い下敷きなどを通して見ると、赤外線や紫外線を遮れないので眼球が傷つきます。ぼくは1995年にインドで皆既日食を見ましたが、日食グラスがあまり流通していない現地では、政府が外出禁止令を出していたほどです」(沼澤さん)

 観測に必要なのは、日食グラスと呼ばれる、日食専用のサングラスだ。価格は数百円から1500円程度で、最大手のビクセンでは、これまでに200万個を出荷。日食グラスは、文房具売場や家電量販店などで販売されているので、入手しておこう。

※女性セブン2012年5月31日号

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