国内

自民総裁選 石破茂氏、ネトウヨによる落選運動に悩まされた

 安倍晋三・元首相の勝利に終わった自民党総裁選だが、選挙中には対立候補らのネガティブ情報が流されたほか、『石破茂 石原伸晃の真実』と題した怪文書も飛び交った。

 党員票で優位な戦いを演じた石破茂陣営が最後まで悩まされたのは、ネット右翼(ネトウヨ)といわれる安倍シンパ層による“落選運動”だった。ネットで石破氏の推薦人たちの氏名や電話、FAX、ホームページやツイッターのアドレスが公開され、抗議を呼びかけていた。

 石破支持派議員が語る。

「党員票で圧倒的な支持がある石破に議員票まで流れては困ると考えたんでしょう。事務所に『どうして石破さんを支持するんですか』という組織的と思われる電話やFAXが殺到して対応が大変だった。そんなことが議員票に影響を与えたとは思いたくないけどね」

 総裁選当日には、『安倍晋三総理大臣を求める民間人有志』のメンバーである有識者らが呼びかけて自民党本部前に100人以上の安倍シンパの民間人が集結。半数は20~60歳代までの女性で、「メールで連絡を受けて飛んできた」(50歳代の主婦)といい、「きゃ~、安倍さん、ありがとう~! 日本国バンザイ!」というような安倍コールを続けた。そして、総裁就任が決まると、安倍陣営の議員が群衆の前にやってきて、「安倍の代理で来ました」とお礼の挨拶をしたのである。

 しかし、そうした安倍支持者の熱心な応援と、その裏で展開された徹底したネガティブキャンペーンが、対立候補の陣営との暗い亀裂を生んだことは否定できない。

 石破選対幹部の議員は、「石破さんと安倍さんは、当初、石原1位だった場合、2位・3位連合を組む話し合いをして、一緒の勉強会まで開いた。それなのに、ここまでネガキャンをやったんだから、もはや関係修復は不可能だ」と吐き捨てた。石原陣営の議員も、「あの安倍側近連中だけは許さない」と憤りを隠さない。

 総裁選さなかに体調を崩して入院した町村信孝氏が、最後まで断念せずに戦ったのも、スキャンダル合戦を仕掛けた安倍陣営への対抗意識からだった。

「安倍陣営からは『町村派は安倍に一本化することになった』というニセ情報がさかんに流された。町村さんは安倍に票を渡さないために意地を見せた」(町村派ベテラン議員)

 決選投票では、長老グループが乗った安倍氏の圧勝と見られていたが、議員人気が低いといわれた石破氏が予想以上に健闘した。それは安倍陣営の猛烈なネガティブキャンペーンに怒った石原、林、町村陣営から多くの票が石破氏に流れたからだ。

※週刊ポスト2012年10月12日号

関連記事

トピックス

サンシャインシティ文化会館を訪問された佳子さま(2026年1月30日、撮影/JMPA)
《メイク研究が垣間見える》佳子さま、“しっかりめ”の眉が印象的 自然なグラデーションを出す描き方、ナチュラルなアイシャドウやリップでバランスも
NEWSポストセブン
ハナ被告の相次ぐ麻薬関連の容疑は大いに世間を騒がせた(Instagramより。現在は削除済み)
《性接待&ドラッグ密売の“第2の拠点”をカンボジアで計画か》韓国“財閥一族のミルク姫”が逮捕、芸能界の大スキャンダル「バーニング・サン事件」との関連も指摘
NEWSポストセブン
選挙を存分に楽しむ方法とは(写真/イメージマート)
《盛り上がる選挙戦》大人力を発信するコラムニストが解説する「“危険な落とし穴”を避けつつ選挙を楽しむ方法」とは?「政見放送に勝手にツッコミ」「みっともない人を反面教師にする」
NEWSポストセブン
アワードディナーに初めて出席した真美子さん(提供:soya0801_mlb)
《鎖骨見せワンショルで“別人級”》大谷翔平の妻・真美子さん、晩餐会ファッションで見せたジャパン推しの“バランス感覚”【専門家が解説】
NEWSポストセブン
新しい本屋ができたと喜んだが……(写真提供/イメージマート)
コンビニすらなかった郊外や地方に新規開店するポツンと書店、ビデオ試写室が併設されるケースも 子供から「何が見られるの?」と聞かれ親は困惑
NEWSポストセブン
インフルエンサーのニコレッテ(20)
《南米で女性398人が誘拐・行方不明》「男たちが無理やり引きずり出し…」メキシコで人気インフルエンサー(20)が生きた状態で発見される【生々しい拉致映像が拡散】
NEWSポストセブン
公用車事故で乗客が亡くなったタクシーの運転手が取材に応じた(共同通信/hirofumiさん提供)
「公用車の運転手は血まみれ」「お客様!と叫んでも返事がなく…」9人死傷の公用車事故、生き残ったタクシー運転手が語った“恐怖の瞬間”「官僚2人がストレッチャーで運ばれていった」
NEWSポストセブン
およそ4億円を強奪した”黒ずくめ”の3人組はいったい何者なのか──(時事通信)
《上野・4億円強奪事件》「『キャー!!』と女性の悲鳴も」口元を隠した“黒ずくめ3人衆”が道路を逆走し暴走、緊迫の一部始終と事件前から目撃されていた「不審な車両」
NEWSポストセブン
女優・唐田えりか(Imaginechina/時事通信フォト)
唐田えりか(28)が「撮影中に感情移入して泣き出してしまった」背景とは…訴訟映画『恋愛裁判』の撮影現場で見せた“並々ならぬ思い
NEWSポストセブン
市川中車(右)と長男の市川團子
《大河ドラマに大抜擢》香川照之が導いた長男・市川團子と小栗旬の共演 作中では“織田信長と森蘭丸”として主従関係を演じる
週刊ポスト
SixTONES
《デビュー6周年》SixTONES&Snow Manの魅力を山田美保子さんが分析「メンバーそれぞれに“強み”がある」「随所で大きな花を咲かせたのはジュニア時代からの努力の賜物」
女性セブン
送検のため警視庁本部を出る佐藤伸一容疑者(右:共同)
《“色白すべすべボディ”の“ちっちゃい峰不二子”に…》「金もってこい!!」カリスマ東大教授が高額おねだりで収賄疑い…夢中になった”バニーガール風俗”の実態
NEWSポストセブン