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上海市 北京に対抗し五輪検討も環境対策の方が先との声多い

 2020年の夏季オリンピックが東京に決まったからではないだろうが、中国の上海市がその8年後の2028年開催のオリンピックへの立候補を検討している。しかし、ネット上ではPM2.5などの大気汚染や異臭がする水道の水などの水質汚染などを解決しないと可能性はゼロとの厳しい意見が出ている。上海の代表紙「東方日報」が報じた。

 上海の五輪立候補については、市政府が検討に入っているほか、現在開会中の同市政治協商会議(政協)でも議論されている。

 その理由については、いくつかあり、まず第一に2028年は中華人民共和国建国80周年の前年に当たっており、五輪開催で翌年の建国80周年を盛り上げることで、上海の国際的なイメージを向上させようというもの。

 中国では北京が2008年に五輪を開催しており、上海が北京に対抗する意味もある。上海は2010年に万国博覧会を開催し、会期中7300万人の観客を集めたことから、五輪の開催能力が備わっていると市関係者は考えているようだ。

 さらに、その北京は昨年11月、河北省の張家口市と共同で、2022年の冬季五輪に立候補の申請を行なったことも、上海市政府を刺激したようだ。

 同年の冬季五輪には北京・張家口のほか、アルマトイ(カザフスタン)、クラクフ(ポーランド)、リビウ(ウクライナ)、オスロ(ノルウェー)、ストックホルム(スウェーデン)の5都市が立候補している。開催都市は2015年7月に決まる。

 しかし、上海にせよ、北京にせよ、大気汚染などがひどいことから、「まずは環境汚染対策をしっかりと行ってから、立候補すべきだ」との声が多いのは確かだ。

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