●スライダー
あの野村克也元監督が惚れて、稲尾和久(西鉄)に匹敵すると絶賛したのが田中のスライダー。高校時代は速球と高速の縦スライダーを武器にしており、いまでもストレートに次いで投球割合が高い。
●SFF(スプリット・フィンガード・ファストボール)
2010年に週刊ベースボールに載っていたファルケンボーグ(当時ソフトバンク)の握りを参考に投げた。以来フォークは封印し、いまや「伝家の宝刀」といわれるほどに。速球と同じフォーム、軌道で直前に落ちるため、打者には脅威。
●カットボール
球が1回転で4本の縫い目が通過するように握るのがフォーシームと呼ばれるストレート。その握りから人差し指と中指の向きを少し変えると、投げた際の空気抵抗が変化し、ストレートとスライダーの中間の球となる。
●ツーシーム
バックスピン量が減りストレートより球威は落ちるが、微妙な変化をすることで芯を外して打ち取る。メジャーでは横の動きが多いが、田中の場合、ストレートと同じ150km台の高速でシュート回転しながら沈むのが特徴。
※週刊ポスト2014年3月21日号