ライフ

読売新聞朝刊掲載の人生相談欄 老いらくの恋に悩む内容増加

 読売新聞の「くらし」面に掲載される相談コーナー『人生案内』が今、「身につまされる」「励まされる」と、シニア層から大きな注目を集めている。

『人生案内』は、今年で100周年の人気企画。読者が投稿した生活上の悩み全般を、作家や精神科医ら識者が、日替わりで回答する人生相談コーナーだ。

「毎朝新聞が届いたら、ここから読む」(80代男性)という声も多い投稿欄だが、最近では子育てや就職、介護などの相談に混じって、70代前後の高齢世代が“老いらくの恋”について悩む内容が増えているのである。

 いくつか、その実例を紹介しよう。

 妻を9年前に亡くした70代男性は、再婚を考えて複数の女性と付き合ったことが“本命”の彼女に知られ、疎遠になったと悩む。

<彼女は、私が彼女とだけ交際中と信じていました。私が別の女性とも関係したとポロッとしゃべって以来、円満な付き合いができなくなりました。彼女に言われて別の女性と別れましたが、彼女は交際をやめたいと言います。彼女を失いたくありません。どうしたらよいでしょう>(同紙2013年12月31日)

 複数の女性とはメールや電話から男女の関係までいろいろだとも語り、70歳を過ぎてなお“お盛ん”なことに感心するが、本命の彼女を思う気持ちは真剣そのもの。これに対する識者の回答は「誠実な態度を徹底的に示せ」だった。

 元々このコーナーは、これほど高齢者の恋愛相談が多くはなかったという。回答者の一人で精神科医の野村総一郎氏が語る。

「禁じられた恋や、若い夫婦や職場の不倫などが定番でしたが、ここ数年、高齢者の恋愛相談が明らかに増えています。寿命が延びた結果、老後の過ごし方の一つとして恋愛が捉えられているのでしょう。人生経験が豊富な分、悩みの内容や語り口に味わいがありますね」

 70代ともなると伴侶を失う人も少なくない。でも、自分はまだまだ元気。単身世帯が増加するであろう今後の長寿社会で、もう一花咲かせたいという願いは多くの人の実感となっているようだ。

※週刊ポスト2014年3月21日号

関連記事

トピックス

優勝パレードには真美子さんも参加(時事通信フォト/共同通信社)
《頬を寄せ合い密着ツーショット》大谷翔平と真美子さんの“公開イチャイチャ”に「癒やされるわ~」ときめくファン、スキンシップで「意味がわからない」と驚かせた過去も
NEWSポストセブン
デート動画が話題になったドジャース・山本由伸とモデルの丹波仁希(TikTokより)
《熱愛説のモデル・Nikiは「日本に全然帰ってこない…」》山本由伸が購入していた“31億円の広すぎる豪邸”、「私はニッキー!」インスタでは「海外での水着姿」を度々披露
NEWSポストセブン
生きた状態の男性にガソリンをかけて火をつけ殺害したアンソニー・ボイド(写真/支援者提供)
《生きている男性に火をつけ殺害》“人道的な”窒素吸入マスクで死刑執行も「激しく喘ぐような呼吸が15分続き…」、アメリカでは「現代のリンチ」と批判の声【米アラバマ州】
NEWSポストセブン
“アンチ”岩田さんが語る「大谷選手の最大の魅力」とは(Xより)
《“大谷翔平アンチ”が振り返る今シーズン》「日本人投手には贔屓しろよ!と…」“HR数×1kmマラソン”岩田ゆうたさん、合計2113km走覇で決断した「とんでもない新ルール」
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の学生時代
《被害者夫と容疑者の同級生を取材》「色恋なんてする雰囲気じゃ…」“名古屋・26年前の主婦殺人事件”の既婚者子持ち・安福久美子容疑者の不可解な動機とは
NEWSポストセブン
ソウル五輪・シンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング=AS)銅メダリストの小谷実可子
《顔出し解禁の愛娘は人気ドラマ出演女優》59歳の小谷実可子が見せた白水着の筋肉美、「生涯現役」の元メダリストが描く親子の夢
NEWSポストセブン
ドラマ『金田一少年の事件簿』などで活躍した古尾谷雅人さん(享年45)
「なんでアイドルと共演しなきゃいけないんだ」『金田一少年の事件簿』で存在感の俳優・古尾谷雅人さん、役者の長男が明かした亡き父の素顔「酔うと荒れるように…」
NEWSポストセブン
マイキー・マディソン(26)(時事通信フォト)
「スタイリストはクビにならないの?」米女優マイキー・マディソン(26)の“ほぼ裸ドレス”が物議…背景に“ボディ・ポジティブ”な考え方
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
《かつてのクマとはまったく違う…》「アーバン熊」は肉食に進化した“新世代の熊”、「狩りが苦手で主食は木の実や樹木」な熊を変えた「熊撃ち禁止令」とは
NEWSポストセブン
アルジェリア人のダビア・ベンキレッド被告(TikTokより)
「少女の顔を無理やり股に引き寄せて…」「遺体は旅行用トランクで運び出した」12歳少女を殺害したアルジェリア人女性(27)が終身刑、3年間の事件に涙の決着【仏・女性犯罪者で初の判決】
NEWSポストセブン
ガールズメッセ2025」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
佳子さまの「清楚すぎる水玉ワンピース」から見える“紀子さまとの絆”  ロングワンピースもVネックの半袖タイプもドット柄で「よく似合う」の声続々
週刊ポスト
永野芽郁の近影が目撃された(2025年10月)
《プラダのデニムパンツでお揃いコーデ》「男性のほうがウマが合う」永野芽郁が和風パスタ店でじゃれあった“イケメン元マネージャー”と深い信頼関係を築いたワケ
NEWSポストセブン