国際情報

消費増税 「財源が足りないから取る」は馬鹿でもできる政策

 政府はアベノミクスによる景気回復で消費増税も耐えられると見ているが、本当に日本経済を活性化させるなら、増税よりも減税が必要だと説くのは国際ジャーナリストの落合信彦氏だ。以下、同氏がレーガノミクスで経済成長を遂げたアメリカの例をもとに解説する。

 * * *
 4月から消費税率が5%から8%に引き上げられたが、愚かと言うほかない。今の日本に必要なのは増税ではなく、「減税」である。

 不況下の増税によって景気に冷や水を浴びせれば、個人も企業も収入が減り、結果的に税収も減ってしまう。「財源が足りないから取る」というのは馬鹿でもできる政策である。

 むしろ世界の優れたリーダーたちは思い切った「減税」によって景気を回復させ、税収を増やしてきた。歴史と経済を真剣に学べばわかることだが、安倍をはじめ自民党の政治家と財務官僚、新聞など大メディアはそれがわかっていない。

 安倍が手本にすべきリーダーを一人挙げるとすれば、第40代アメリカ合衆国大統領のロナルド・レーガンだろう。

 アベノミクスとはそもそもレーガンの経済政策である「レーガノミクス」になぞらえて名付けられたものだが、レーガノミクスはアベノミクスとは正反対の政策であった。財政危機のなかで思い切って減税を断行し、既得権集団の抵抗を排して利権を解体していく改革だったからである。

 レーガンが1981年に大統領に就任した時、アメリカ経済は瀕死の状態にあった。2度にわたるオイルショックなどにより不況下のインフレ(スタグフレーション)が起き、失業率は7%を超えた。

 前任のカーターをはじめ1970年代の大統領たちは景気を刺激するためと言っては政府支出を野放図に拡大させ、各種税率を上げていった。またエネルギー資源の価格規制など、政府の権限を大きくして経済をコントロールしようとした。つまり安倍と同じことをして、ことごとく失敗したのである。

関連キーワード

関連記事

トピックス

Mrs. GREEN APPLEのギター・若井滉斗とNiziUのNINAが熱愛関係であることが報じられた(Xより/時事通信フォト)
《ミセス事務所がグラドルとの二股を否定》NiziU・NINAがミセス・若井の高級マンションへ“足取り軽く”消えた夜の一部始終、各社取材班が集結した裏に「関係者らのNINAへの心配」
NEWSポストセブン
山本由伸(右)の隣を歩く"新恋人”のNiki(TikTokより)
《チラ映り》ドジャース・山本由伸は“大親友”の元カレ…Niki「実直な男性に惹かれるように」直近で起きていた恋愛観の変化【交際継続か】
NEWSポストセブン
保護者責任遺棄の疑いで北島遥生容疑者(23)と内縁の妻・エリカ容疑者(22)ら夫妻が逮捕された(Instagramより)
《市営住宅で0歳児らを7時間置き去り》「『お前のせいだろ!』と男の人の怒号が…」“首タトゥー男”北島遥生容疑者と妻・エリカ容疑者が住んでいた“恐怖の部屋”、住民が通報
NEWSポストセブン
モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
《交際説のモデル・Nikiと歩く“地元の金髪センパイ”の正体》山本由伸「31億円豪邸」購入のサポートも…“470億円契約の男”を管理する「幼馴染マネージャー」とは
NEWSポストセブン
学業との両立も重んじている秋篠宮家の長男・悠仁さま(学生提供)
「おすすめは美しい羽のリュウキュウハグロトンボです」悠仁さま、筑波大学学園祭で目撃された「ポストカード手売り姿」
NEWSポストセブン
モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
「港区女子がいつの間にか…」Nikiが親密だった“別のタレント” ドジャース・山本由伸の隣に立つ「テラハ美女」の華麗なる元カレ遍歴
NEWSポストセブン
米大リーグ、ワールドシリーズ2連覇を達成したドジャースの優勝パレードに参加した大谷翔平と真美子さん(共同通信社)
《真美子さんが“旧型スマホ2台持ち”で参加》大谷翔平が見せた妻との“パレード密着スマイル”、「家族とのささやかな幸せ」を支える“確固たる庶民感覚”
NEWSポストセブン
高校時代の安福容疑者と、かつて警察が公開した似顔絵
《事件後の安福久美子容疑者の素顔…隣人が証言》「ちょっと不思議な家族だった」「『娘さん綺麗ですね』と羨ましそうに…」犯行を隠し続けた“普通の生活”にあった不可解な点
デート動画が話題になったドジャース・山本由伸とモデルの丹波仁希(TikTokより)
《熱愛説のモデル・Nikiは「日本に全然帰ってこない…」》山本由伸が購入していた“31億円の広すぎる豪邸”、「私はニッキー!」インスタでは「海外での水着姿」を度々披露
NEWSポストセブン
優勝パレードには真美子さんも参加(時事通信フォト/共同通信社)
《頬を寄せ合い密着ツーショット》大谷翔平と真美子さんの“公開イチャイチャ”に「癒やされるわ~」ときめくファン、スキンシップで「意味がわからない」と驚かせた過去も
NEWSポストセブン
生きた状態の男性にガソリンをかけて火をつけ殺害したアンソニー・ボイド(写真/支援者提供)
《生きている男性に火をつけ殺害》“人道的な”窒素吸入マスクで死刑執行も「激しく喘ぐような呼吸が15分続き…」、アメリカでは「現代のリンチ」と批判の声【米アラバマ州】
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の学生時代
《被害者夫と容疑者の同級生を取材》「色恋なんてする雰囲気じゃ…」“名古屋・26年前の主婦殺人事件”の既婚者子持ち・安福久美子容疑者の不可解な動機とは
NEWSポストセブン