芸能

ワイドショー事情 「収録」ではなかなか視聴率取れない現実

 ダウンタウンの松本人志がメインコメンテーターを務める『ワイドナショー』(フジテレビ系)が大不振だ。番組スタート以降、視聴率は右肩下がりで、4月最終週には5%を切る4.9%を記録(数字は10時開始の1部)。同時間帯では、3月に終了した『笑っていいとも増刊号』が6~8%台だっただけに、期待外れの数字となっている。テレビ局関係者はこう話す。

「番組開始前からいわれていたことではありますが、ワイドショーなのに生放送ではなく収録では数字は取れない。せっかく、裏番組で同じワイドショー的な番組である『サンデー・ジャポン』(TBS系)に真っ向勝負を挑んでいるのに、打てる手を全て打っているとはいえない中途半端な形になっています。そのため、視聴率が取れないのでしょう」

 ニュースは、いかに旬を掴むかが重要。それを如実に現すデータがある。4月13日、『Mr.サンデー』は緊急スクープスペシャルと題して、佐村河内守氏の“影の作曲者”であることを告白した新垣隆氏に独占密着。放送後も、ネットニュースやスポーツ紙で番組のことが取り上げられたりするなど注目度の高さをうかがわせたが、視聴率は8.4%と伸びなかった。

「『Mr.サンデー』は視聴率2ケタを超える回が多いですし、かなりの誤算だったはずです。しかもこの日は2時間スペシャル。通常、放送時間が長ければ長いほど数字は高くなる傾向にありますからね。裏番組に20.1%の『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)、12.2%の『日曜洋画劇場 最新作!相棒劇場版』(テレビ朝日系)があったとはいえ、あれだけ世間を騒がした新垣氏の独占取材となれば、数字は伸びるものと思われていたのです」(同前)

 実際、新垣氏の会見を生中継した2月6日の『情報ライブ ミヤネ屋』は午後帯にもかかわらず、11.9%(第2部)と高視聴率を叩き出している。それだけ期待も大きかっただけに、『Mr.サンデー』の視聴率が1ケタに終わったのは意外な結果だった。

「このことからもわかるように、ニュースはいかに旬な話題を出せるかにかかっている。『Mr.サンデー』の独占密着があと1か月早ければ数字は全く違うものになったでしょうし、2か月早ければ10%台後半は稼げたかもしれません。言い方は変ですが、STAP細胞騒動で新垣氏の影が薄くなった影響も、低視聴率につながったといえます」(同前)

 ここで『ワイドナショー』の話に戻すと、同番組は収録放送。そう考えると、旬のニュースを取り上げるのはなおさら難しくなる。

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