国内

土砂災害が危惧される土地 東京では世田谷や荻窪・白金など

 8月20日未明に広島市北部で発生した大規模な土砂崩れによる被害。山ではなくとも、傾斜地に住むこと自体が、土砂災害のリスクを負うことになるのだという。防災都市計画研究所の吉川忠寛所長がこう語る。

「傾斜地を宅地化する際は、盛土といって、平らにするために土を盛るんですが、この盛った部分は、他に比べて地盤が弱く、それだけ崩れやすいんです。

 なので、広島だけでなく、これまでも経験したことがないような豪雨となれば全国的にどこの傾斜地でも危険なんです。たとえば、山口県岩国市は、広島県と同じく真砂土の地質が広がっており、傾斜地での土砂災害が危惧される地域です。

 東京でいえば、世田谷や荻窪など、谷地形の地域は要注意です。また、川筋の土地も、盛土をして埋め立てているので、地盤が弱いです。東京・白金はセレブの街として有名ですが、高台の下に谷地が広がっていまして、しかもそこは河川流域なので、地盤も弱く浸水もしやすいという、注意すべき土地です」

 実際、前述の『全国土砂災害危険箇所マップ』では、東京だけで3786か所も危険か所があることがわかる。

 さらに、気象庁の調べによれば、この20年間、夏場の豪雨(1時間80mm以上)の回数が年々増加しているという。日本中で、いつどこで次の大規模土砂災害が起きてもおかしくないということを肝に銘じておきたい。

※女性セブン2014年9月11日号

関連キーワード

トピックス

雅子さまが三重県をご訪問(共同通信社)
《お洒落とは》フェラガモ歴30年の雅子さま、三重県ご訪問でお持ちの愛用バッグに込められた“美学” 愛子さまにも受け継がれる「サステナブルの心」
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
「とにかく献金しなければと…」「ここに安倍首相が来ているかも」山上徹也被告の母親の証言に見られた“統一教会の色濃い影響”、本人は「時折、眉間にシワを寄せて…」【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
マレーシアのマルチタレント「Namewee(ネームウィー)」(時事通信フォト)
人気ラッパー・ネームウィーが“ナースの女神”殺人事件関与疑惑で当局が拘束、過去には日本人セクシー女優との過激MVも制作《エクスタシー所持で逮捕も》
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長2月引退》“竹内七代目”誕生の分岐点は「司組長の誕生日」か 抗争終結宣言後も飛び交う「情報戦」 
NEWSポストセブン
部下と“ホテル密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(時事通信フォト/目撃者提供)
《前橋・小川市長が出直し選挙での「出馬」を明言》「ベッドは使ってはいないですけど…」「これは許していただきたい」市長が市民対話会で釈明、市議らは辞職を勧告も 
NEWSポストセブン
活動を再開する河下楽
《独占告白》元関西ジュニア・河下楽、アルバイト掛け持ち生活のなか活動再開へ…退所きっかけとなった騒動については「本当に申し訳ないです」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している
《MVP受賞のウラで》大谷翔平、ハワイ別荘泥沼訴訟は長期化か…“真美子さんの誕生日直前に審問”が決定、大谷側は「カウンター訴訟」可能性を明記
NEWSポストセブン
11月1日、学習院大学の学園祭に足を運ばれた愛子さま(時事通信フォト)
《ひっきりなしにイケメンたちが》愛子さま、スマホとパンフを手にテンション爆アゲ…母校の学祭で“メンズアイドル”のパフォーマンスをご観覧
NEWSポストセブン