ビジネス

大前研一氏 米留学したい中学生の孫に反対するも説得を断念

 日本的な企業の在り方と切っても切れない「年功序列」だが、最近では年功序列を廃止する動きもみられる。大前研一氏が、中学生の孫との論争を例に挙げて従来の秩序や経験が通用しない場面は増えるであろうことを解説する。

 * * *
 大手電機企業などで、年齢や勤続年数に応じて役職や給与を自動的に引き上げる「年功序列制度」を廃止し、仕事の内容や成果に応じて役職や給与を決める「成果主義」に切り替える動きが広がっている。日立製作所やパナソニックは、今秋から新たな賃金制度を導入。ソニーも来年4月から導入予定だという。

 日本の大手企業は一時、年功序列から成果主義に移行したが、なかなかうまく機能しなかったため、年功序列を一部復活したという経緯がある。しかし、近年の業績不振とグローバル化の進展により、改めて今、年功序列を廃止して成果主義を導入する企業が相次いでいるのだ。

 それを受けて、一部のマスコミは「年功序列は正しい」「成果主義は逆効果」などと批判している。だが、そういう報道は年功序列のぬるま湯につかっていたい中高年社員に迎合しているだけであり、そもそもこんな論争が起きること自体、日本企業の迷走ぶりを象徴していると言えるだろう。

 では、いま世の中で何が起きているのか? 一言で言えば、従来の「秩序」や「経験」がすべて否定され、破壊されつつあるのだ。

 私自身それを痛感したのが、中学生の孫との会話だった。たとえば過日、私の孫が学校の授業で、マルティン・ルターとジャン・カルヴァンによるキリスト教の宗教改革(プロテスタンティズム)について学んでいた。

 そこで、私が知っていることを教えようとしたのだが、すでに孫はルター派とカルヴァン派の違いをはじめ様々なことをネット上の専門サイトやウィキペディアなどで調べ、ヨーロッパの生きた地図の中で自分の知識にしていたので、私の出る幕はなかった。私と話している間にも、話題をネットで確認したり、違う情報を引っ張り出したりして“対抗”してくる。実に手強いのである。

関連キーワード

関連記事

トピックス

殺人の疑いで逮捕された大内拓実容疑者(28)。ネイリストの小松本遥さんをストーカーしていた可能性も浮上している(本人SNSより)
「“推しの子”を見つけて通うタイプ」「キャバクラの女の子に頻繁に連絡」飲食店で出会い交際、破局の果てにストーカー化…大内拓実容疑者(28)の“夜の顔”《水戸市・ネイリスト女性刺殺事件》
NEWSポストセブン
稀代のコメディアン・志村けん
《志村けんさんの3億円豪邸跡地》閑静な住宅街に「カン、カン」と音が…急ピッチで工事進める建設会社は“約9000万円で売り出し中”
NEWSポストセブン
政界を引退する意向を表明した菅義偉氏(時事通信フォト)
〈もう反応がほとんどない…〉政界引退の菅義偉元首相、接待疑惑の“ロン毛”長男ではなく「かばん持ち」から始めた叩き上げの秘書が後継指名された理由
NEWSポストセブン
6年ぶりに相撲の観戦をした愛子さま(2026年1月18日、撮影/JMPA)
愛子さま、6年ぶりの相撲観戦で好角家の本領を発揮 星取表に勝敗を書き込み八角理事長にたびたび質問 結びの一番後は上位力士と懇談、“推し”はウクライナ出身の安青錦か 
女性セブン
33歳という若さで亡くなった韓国人女性インフルエンサー、ビョン・アヨンさん(Instagramより)
「何かを注射されたのでは」「発見時に下着が逆向きで…」カンボジアで起きた韓国人美女インフルエンサー殺害・死体遺棄事件【3年間も未解決の“闇”】
NEWSポストセブン
フリースタイルスキー界のスター、アイリーン・グー選手(時事通信フォト)
〈完璧すぎる…〉雪の女王が「ビキニ一枚写真投稿」で話題に 22歳の谷愛凌選手、ミラノ冬季五輪へ スキー×学業×モデル“三刀流”の現在地
NEWSポストセブン
中国出身の女性インフルエンサー・Umiさん(TikTokより)
「400人以上が行方不明に」中国人美女(20)が変わり果てた姿で発見…韓国にも忍びよる“カンボジアの闇” インフルエンサーが発信していた“SOS”
NEWSポストセブン
茨城県水戸市のアパートでネイリストの小松本遥さん(31)が殺害された事件で1月21日、元交際相手の大内拓実容疑者(28)が逮捕された(知人提供)
《水戸市ネイリスト刺殺》「ぞろぞろ警察がきて朝から晩まで…」元交際相手の大内拓実容疑者(28)“逮捕前夜” 近隣住民の知人は「ヤンチャな子が集まってた」と証言
NEWSポストセブン
歌舞伎役者・中村鶴松(本名・清水大希)容疑者
《歌舞伎・中村鶴松が泥酔トイレ蹴りで逮捕》「うちじゃないです」問題起きたケバブ店も口をつぐんで…関係者が明かす“中村屋と浅草”ならではの事情
NEWSポストセブン
ブルックリン・ベッカムと、妻のニコラ・ペルツ(Instagramより)
《ベッカム家に泥沼お家騒動》長男ブルックリンが父母に絶縁宣言「一生忘れられない屈辱的な記憶」は結婚式で実母ヴィクトリアとの“強制ファーストダンス”、新婦は号泣
NEWSポストセブン
一般人を巻き込んだ過激な企画で知られるイギリス出身のインフルエンサーのボニー・ブルー(Instagramより)
「行為を終える前に準備」「ゴー、ゴー、ゴーです」金髪美女インフルエンサー(26)“12時間で1000人以上”を記録した“超スピード勝負な乱倫パーティー”の実態
NEWSポストセブン
米倉涼子が書類送検されたことがわかった
《5か月ぶりの表舞台直前で》米倉涼子、ギリギリまで調整も…主演映画の試写会前日に“書類送検”報道 出席が見送られていた
NEWSポストセブン