ダライ・ラマから贈られた仏画を手にする高須院長


──高須奨学金で学んでいる学生たちはいかがでしたか?

高須:みんな優秀な子ばかりだったよ。奨学生は5人いるんだけど、1人がインドで理系の学生をやっていて、あとの4人は仏教を学んでいる。すごく優秀な高僧になるんじゃないかな。今後は近代医学も学んでほしいと思っている。今のチベットではまだ、チベット医学は学べても、近代医学は学べない状況だからね。高須奨学生から、チベット初の近代医学のドクターが生まれたら嬉しいなあ。

──有望な学生たちが多そうですね。

高須:そう。これからはチベットが世界の重要な戦略拠点になるはずだし、学生たちにはもっともっと頑張ってほしいと思う。亡命政府の役人も話していたけど、これからは石油ではなくて、水こそがいちばんの資源問題になるんだってね。黄河に流れる水もガンジス川に流れる水も源流はチベットなんだよ。もしその水源を抑えられたら、中国とインドの何十億人という人々にとんでもなく大きな影響を与えることになるわけでしょ。それに、チベットには、レアメタルとかの鉱物資源も多いしね。

──たしかに、重要なファクターが揃ってますね。

高須:今はあんまり目を向ける人はいないかもしれないけど、チベットは本当に重要だと思うよ。日本人は、もっとチベットと仲良くするべきだね。

 * * *
 チベット亡命政府の中学校で、コンクリートの下水に足を突っ込んで全体重をかけて前方に転倒した高須院長。複雑骨折でもおかしくない状況だったにも関わらず、怪我から約2週間後の取材日には何ごともなかったように普通に歩いていたのはまさに奇跡! 高須院長も、ただならぬパワーを実感していました。

【プロフィール】
高須克弥(たかすかつや):1945年愛知県生まれ。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。大学院在学中から海外へ(イタリアやドイツ)研修に行き、最新の美容外科技術を学ぶ。脂肪吸引手術をはじめ、世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。

 昭和大学医学部形成外科学客員教授。医療法人社団福祉会高須病院理事長。高須クリニック院長。人脈は芸能界、財界、政界と多岐にわたり幅広い。金色有功章、紺綬褒章を受章。著書に『バカにつける薬 ドクター高須の抱腹絶倒・健康術』(新潮OH!文庫)、『私、美人化計画』(祥伝社)、『シミ・しわ・たるみを自分で直す本』(KKベストセラーズ)、『ブスの壁』(新潮社、西原理恵子との共著)、『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)など。最新刊は『筋と義理を通せば人生はうまくいく』(宝島社)。

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