誰もが主役になれるといっても、昔のように群を抜いたヒーローやヒロインはむしろ敬遠される時代でもあります。
妖怪ウォッチの生みの親、レベルファイブの日野晃博社長が語っていますが、現代は前に出て目立っても、後ろに下がって目立っても、いじめに遭うリスクがある。何事にも平均的で突出しない人たちが周囲の後押しを受けて人気者になるケースが多い――と。だから、妖怪ウォッチの主人公、ケータも敢えて普通キャラに設定したそうです。
確かに、「1000年に1人の美少女」として話題となった福岡のご当地アイドル、橋本環奈さんも決して知名度は高くなかったのに、1枚の写真がネットで紹介されて全国的な人気になりました。
また、好きな女子アナランキングでトップの日本テレビ・水卜麻美アナも、これまでの女子アナ像とは異なり、親近感の沸く“ポチャかわ”でじわじわと好感度を高めました。
ネットやソーシャルメディアの普及で、変な目立ち方をすれば非難が集中する危険が高まります。だから、送り手ではなく受け手の支持こそが人気者になるカギといえるのです。
さて、2015年のアニメ界や芸能界は、どんな「非突出型のヒーロー」がブレイクするのでしょうか。